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石黄と申します。朗らかに天晴組の長は言った。まじまじと顔を見ることも躊躇われ、挨拶もそこそこに担架についていこうとしたが、石黄と名乗った長は極彩の目の前を遊ぶように塞いだ。懐かしい目と同じ色の瞳が知っている目線より幾分高い。
「三公子の身柄はこちらで。姫様はお帰りくださいな」
人懐こい微笑みを浮かべて石黄は言った。天晴組の包囲の奥で小さくなっていく担架を一瞥する。亡き世話係に少し似ている青年は無邪気な笑顔で目を逸らした彼女の視界に入り込む。
「無断外出の件は追々」
「…はい」
石黄は天晴組の組員たちに合図し、極彩は数人に囲まれ蟄居先に連れ戻される。気怠げながらも陽気に迎える菖蒲の姿はなかった。だが居間には縄を引き摺る犬が座り、家人の帰宅に尻尾を振った。彼女を連れて極彩は座敷牢に寄った。群青は布団の上に横たわっていたが慎重に身を起こす。
「何かあったんですか」
神妙な面持ちで格子を掴んで立ち上がり、彼は訊ねた。焼け焦げた袖や、煤や油で汚れた裾や顔、部分的に縮れた毛髪を本人は気付かずにいたが。群青は驚きに硬直した。
「特にどうということもありません」
「爆発したみたいな音が…しました」
『洗朱地区を吹き飛ばした音が耳に残ってるんじゃない?』
「近所の焚火だと思いますよ」
群青は納得しているふうではなかった。半開きだった口を閉じ、格子を頼りに腰を下ろす。
「菖蒲殿は帰ってきましたか」
「ここには来ておりません」
犬は飼い主の名に反応したのかぐるぐると極彩の周りを走り回る。綱が床を滑っていく。
「夕飯時にまた来ます」
群青は頷いた。居間に戻り、崩れ落ちる。燃え滾る家屋が脳裏を占めた。想像力が過剰に働き、息苦しくなる。後をついてくる犬に顔を覗き込まれ、邪魔そうな綱を外して抱き締めた。獣の匂いを微かに残し、人々の暮らしの匂いが彼女のもっさりした錆茶と白の毛から薫った。杏の無事も分からず、紫暗の安否にまだ苦しい期待が潰えずにいる。虚脱感に襲われながら風呂場へ向かった。傷そのものは消えていたが熱で剥けた薄皮が掌にこびりついている。故人の優しさに胸が詰まるようだった。
菖蒲は夜になっても戻ってこなかった。犬に飼い主が与えていた固形の食事を出した後、磨り潰した果物を座敷牢へ届ける。群青は寝ていた。日常生活の睡眠不足を補うように頻繁に彼の寝姿を目にする。格子扉は施錠されていないため、布団の傍に食事の他に新しい水差しと湯呑を乗せた盆を置く。そこには褐色の瓶が転がり、錠剤が散らばっていた。片付けるつもりで瓶を拾うと鎮痛剤を示す貼札が巻かれている。真横から聞こえていた寝息が止まり、物音がした。
「ここに置いておきます」
内容の半分ほどを失った瓶を立て、寝ているのか起きているのか分からない目をくれる青年に一声かけた。彼は目元を擦って起き上がり、無造作に数錠の薬を鷲掴んで新しい水とともに嚥下する。
「ありがとうございます」
大腿を摩りながら嗄れた声で礼を言う。診療所に連れて行きたいとは思ったが火災の規模を踏まえるとおそらく城下の診療はどこも手一杯だろう。
「菖蒲殿から手紙が来ました」
緩慢な動作で彼は手紙をみせた。
「帰ってきていたんですか」
「アッシュさん伝に」
「あっしゅさん…」
復唱すれば群青はわずかに目を伏せる。
「犬です。菖蒲殿の」
錆びた色合いの犬のことで間違いないだろう。渡された紙には当分帰れないという内容が雑な筆跡で記されている。老竹診療所に泊まり込むから用がある場合はそこを宛にしろということだった。
「連れの方が被害に遭ったそうで」
渡された紙とは別の大判の紙が枕元に置いてあった。裏移りというほどではなかったが、長文が透けている。報告書の類らしかった。
「大きな火事だと聞いております。大丈夫でしたか。お怪我は」
「知らないことです」
防げたかもしれない惨劇に気分が悪くなる。まだ現実みもなく、選択しなかった可能性に悔いるだけだった。
「紙と筆が必要ですか」
「お願いします」
極彩は古い水差しを手にして格子の外へ出た。
「極彩様…見てのとおり俺は頼りになりませんが、何かありましたらお話しください。沈黙が気の毒になることもありますでしょうから…少しは役に立てると思います」
紫暗のことも覚えていない、知らないなどと言われるのは我慢ならない。応えることも忘れて紙と筆記具を取りに行く。
眠れない夜が明け、天晴組が訪れた。組長である石黄と副組長のまだ若い男が居間に上がった。家を包囲されているのが玄関扉から分かった。
「郵便物が来ていましたよ」
石黄はそれが当然の気遣いだとばかりに手にしていた封筒を差し出す。個人間の郵便物で、差出人は柘榴だった。受け取るが礼を言う気は起きなかった。石黄はじとりと膝の上に置かれた封筒を目で追っていた。早く読まないのかとばかりに目配せされた。用件を促し、話題を逸らす。石黄はにこにこして捉えどころがなかった。代わりに副組長へ話を促した。彼は組長を小突く。
「こちらで預かっていただいている群青のことです」
石黄は副組長に苦笑して、緩んだ顔を引き締めた。
「はい」
「急ではありますが、謹慎処分の解除が昨日付で下りまして。帰還命令を出したいのです。構いませんか」
「わたしは構いませんが、怪我が重いようなのですぐにというのは…酷です」
石黄は、あははと笑った。そして困ったな、と呟いた。
「本人に聞くのが一番でしょう。案内していただけますか」
仕事となれば群青は自身の体調など気にもしないだろう。そういった偏執さを幾度も目にしている。
「案内していただかなくても結構なんですけど、少しお邪魔しますよ」
嫌味のなさが却って嫌味っぽい軽快な笑みを浮かべ、彼は副組長を連れて座敷牢のあるほうへ向かっていった。残された極彩は封筒を開ける。差出人こそ柘榴だったが、中身の手紙は宿の主ではなく丸みを帯びた書体ではなく、読めなくはないが上手くもない平凡な字で綴られていた。末尾は杏の名で留めてある。軽度の火傷は負ってしまったが命に別条はなく、数日の入院で済むこと、救助を呼んでくれたことに対する感謝が端的に書かれていた。杏は助けられたつもりでいるらしい。優しく穏やかな彼に今すぐ会いたくなった。手紙を戻しているうちに座敷牢から3人がやってくる。群青は副組長の肩を借り、単独で動ける状況にはなかった。
「本人の承諾がありましたのでこのまま連れ帰ります」
石黄は廊下から居間を覗いた。群青と目が合う。本人が言っている以上は口を出せず、極彩は頷いた。
「極彩様…お世話になりました」
「いいえ。お大事に」
脚を引き摺りながら群青は出て行った。石黄は彼等を先に外に出し、上がり框に佇む家人を不躾に眺めていた。
「菖蒲の代わりの者を送ります」
ぎこちなく歩く後姿から意識が逸れた。顔面を綻ばせ、事務的なことを告げられる。
「はい」
「姫様はあまり私のことがお好きではないようですね」
「ごめんなさい」
遠回しな肯定を彼は微笑んで躱した。副組長に急かされ、石黄はもう一度綿毛のようにふわりと笑って玄関の奥に消えていく。さらさらとした薄い色の茶髪が日に照って輪を作っていた。大空に煙となって消えていった男児の面影を扉で遮断する。静寂に包まれる。ひとりで過ごすには広すぎる敷地で、アッシュという犬も見当たらない。数十秒ほどそこに立ち尽くしていた。座敷牢の片付けや家事などやることは多々ある。赤々と煌めく光景が隙間を突いて脳裏に現れるため、退屈に呑まれないように早くから手の込んだ夕飯を作り始めた。
「三公子の身柄はこちらで。姫様はお帰りくださいな」
人懐こい微笑みを浮かべて石黄は言った。天晴組の包囲の奥で小さくなっていく担架を一瞥する。亡き世話係に少し似ている青年は無邪気な笑顔で目を逸らした彼女の視界に入り込む。
「無断外出の件は追々」
「…はい」
石黄は天晴組の組員たちに合図し、極彩は数人に囲まれ蟄居先に連れ戻される。気怠げながらも陽気に迎える菖蒲の姿はなかった。だが居間には縄を引き摺る犬が座り、家人の帰宅に尻尾を振った。彼女を連れて極彩は座敷牢に寄った。群青は布団の上に横たわっていたが慎重に身を起こす。
「何かあったんですか」
神妙な面持ちで格子を掴んで立ち上がり、彼は訊ねた。焼け焦げた袖や、煤や油で汚れた裾や顔、部分的に縮れた毛髪を本人は気付かずにいたが。群青は驚きに硬直した。
「特にどうということもありません」
「爆発したみたいな音が…しました」
『洗朱地区を吹き飛ばした音が耳に残ってるんじゃない?』
「近所の焚火だと思いますよ」
群青は納得しているふうではなかった。半開きだった口を閉じ、格子を頼りに腰を下ろす。
「菖蒲殿は帰ってきましたか」
「ここには来ておりません」
犬は飼い主の名に反応したのかぐるぐると極彩の周りを走り回る。綱が床を滑っていく。
「夕飯時にまた来ます」
群青は頷いた。居間に戻り、崩れ落ちる。燃え滾る家屋が脳裏を占めた。想像力が過剰に働き、息苦しくなる。後をついてくる犬に顔を覗き込まれ、邪魔そうな綱を外して抱き締めた。獣の匂いを微かに残し、人々の暮らしの匂いが彼女のもっさりした錆茶と白の毛から薫った。杏の無事も分からず、紫暗の安否にまだ苦しい期待が潰えずにいる。虚脱感に襲われながら風呂場へ向かった。傷そのものは消えていたが熱で剥けた薄皮が掌にこびりついている。故人の優しさに胸が詰まるようだった。
菖蒲は夜になっても戻ってこなかった。犬に飼い主が与えていた固形の食事を出した後、磨り潰した果物を座敷牢へ届ける。群青は寝ていた。日常生活の睡眠不足を補うように頻繁に彼の寝姿を目にする。格子扉は施錠されていないため、布団の傍に食事の他に新しい水差しと湯呑を乗せた盆を置く。そこには褐色の瓶が転がり、錠剤が散らばっていた。片付けるつもりで瓶を拾うと鎮痛剤を示す貼札が巻かれている。真横から聞こえていた寝息が止まり、物音がした。
「ここに置いておきます」
内容の半分ほどを失った瓶を立て、寝ているのか起きているのか分からない目をくれる青年に一声かけた。彼は目元を擦って起き上がり、無造作に数錠の薬を鷲掴んで新しい水とともに嚥下する。
「ありがとうございます」
大腿を摩りながら嗄れた声で礼を言う。診療所に連れて行きたいとは思ったが火災の規模を踏まえるとおそらく城下の診療はどこも手一杯だろう。
「菖蒲殿から手紙が来ました」
緩慢な動作で彼は手紙をみせた。
「帰ってきていたんですか」
「アッシュさん伝に」
「あっしゅさん…」
復唱すれば群青はわずかに目を伏せる。
「犬です。菖蒲殿の」
錆びた色合いの犬のことで間違いないだろう。渡された紙には当分帰れないという内容が雑な筆跡で記されている。老竹診療所に泊まり込むから用がある場合はそこを宛にしろということだった。
「連れの方が被害に遭ったそうで」
渡された紙とは別の大判の紙が枕元に置いてあった。裏移りというほどではなかったが、長文が透けている。報告書の類らしかった。
「大きな火事だと聞いております。大丈夫でしたか。お怪我は」
「知らないことです」
防げたかもしれない惨劇に気分が悪くなる。まだ現実みもなく、選択しなかった可能性に悔いるだけだった。
「紙と筆が必要ですか」
「お願いします」
極彩は古い水差しを手にして格子の外へ出た。
「極彩様…見てのとおり俺は頼りになりませんが、何かありましたらお話しください。沈黙が気の毒になることもありますでしょうから…少しは役に立てると思います」
紫暗のことも覚えていない、知らないなどと言われるのは我慢ならない。応えることも忘れて紙と筆記具を取りに行く。
眠れない夜が明け、天晴組が訪れた。組長である石黄と副組長のまだ若い男が居間に上がった。家を包囲されているのが玄関扉から分かった。
「郵便物が来ていましたよ」
石黄はそれが当然の気遣いだとばかりに手にしていた封筒を差し出す。個人間の郵便物で、差出人は柘榴だった。受け取るが礼を言う気は起きなかった。石黄はじとりと膝の上に置かれた封筒を目で追っていた。早く読まないのかとばかりに目配せされた。用件を促し、話題を逸らす。石黄はにこにこして捉えどころがなかった。代わりに副組長へ話を促した。彼は組長を小突く。
「こちらで預かっていただいている群青のことです」
石黄は副組長に苦笑して、緩んだ顔を引き締めた。
「はい」
「急ではありますが、謹慎処分の解除が昨日付で下りまして。帰還命令を出したいのです。構いませんか」
「わたしは構いませんが、怪我が重いようなのですぐにというのは…酷です」
石黄は、あははと笑った。そして困ったな、と呟いた。
「本人に聞くのが一番でしょう。案内していただけますか」
仕事となれば群青は自身の体調など気にもしないだろう。そういった偏執さを幾度も目にしている。
「案内していただかなくても結構なんですけど、少しお邪魔しますよ」
嫌味のなさが却って嫌味っぽい軽快な笑みを浮かべ、彼は副組長を連れて座敷牢のあるほうへ向かっていった。残された極彩は封筒を開ける。差出人こそ柘榴だったが、中身の手紙は宿の主ではなく丸みを帯びた書体ではなく、読めなくはないが上手くもない平凡な字で綴られていた。末尾は杏の名で留めてある。軽度の火傷は負ってしまったが命に別条はなく、数日の入院で済むこと、救助を呼んでくれたことに対する感謝が端的に書かれていた。杏は助けられたつもりでいるらしい。優しく穏やかな彼に今すぐ会いたくなった。手紙を戻しているうちに座敷牢から3人がやってくる。群青は副組長の肩を借り、単独で動ける状況にはなかった。
「本人の承諾がありましたのでこのまま連れ帰ります」
石黄は廊下から居間を覗いた。群青と目が合う。本人が言っている以上は口を出せず、極彩は頷いた。
「極彩様…お世話になりました」
「いいえ。お大事に」
脚を引き摺りながら群青は出て行った。石黄は彼等を先に外に出し、上がり框に佇む家人を不躾に眺めていた。
「菖蒲の代わりの者を送ります」
ぎこちなく歩く後姿から意識が逸れた。顔面を綻ばせ、事務的なことを告げられる。
「はい」
「姫様はあまり私のことがお好きではないようですね」
「ごめんなさい」
遠回しな肯定を彼は微笑んで躱した。副組長に急かされ、石黄はもう一度綿毛のようにふわりと笑って玄関の奥に消えていく。さらさらとした薄い色の茶髪が日に照って輪を作っていた。大空に煙となって消えていった男児の面影を扉で遮断する。静寂に包まれる。ひとりで過ごすには広すぎる敷地で、アッシュという犬も見当たらない。数十秒ほどそこに立ち尽くしていた。座敷牢の片付けや家事などやることは多々ある。赤々と煌めく光景が隙間を突いて脳裏に現れるため、退屈に呑まれないように早くから手の込んだ夕飯を作り始めた。
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