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ドキュメンタリー表現について語る 2014.6.10

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 大学時代に撮影し、提出したドキュメンタリー短編映像についてレポート。

 導入:大学入学後、友達がほしいが友達が作れない男性Sが友達を作るまでの過程を撮影。撮影から数週間後Tという同期がSに声を掛けることから友達の関係が広がっていく。

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・「ドキュメンタリー」の表現についての考察

 ドキュメンタリーは常にカメラマンがいる体(てい)でなくてはならないように思えた。特に今回の制作にあたっては、ぼっちの取材だったが毎日何かニュースがあるわけではない、ということに気付いた。ドキュメンタリーを撮る理由として視聴率を取ったり、取材に意義を持たせるにはニュースにすべき事が起こらなければならず、さらにそのときにカメラが回っていなければならないというのが大きく関わってきた。そこに「やらせ」がない場合は、取材されている側に変わったことが起きるまで常にカメラを回さなければならないと考えた。さらに、その変わったことというのが、〝カメラが回っていたから起こった″ことなのか、というのがドキュメンタリー内容にも関わってくるのではないかと思う。そしてその線引きが難しい。たとえば、今回は「ぼっちの学生のS君」に取材カメラがついて回ったが、取材カメラがあったからT君は声を掛け、友人になったのか、ということだ。良くも悪くも、取材されている側の日常を撮影するつもりが、実はカメラに振り回されている可能性も否めないことに気付いた。

・感想

  ドキュメンタリー制作にあたって一番難しかった点はカメラマンが常にいる、という条件下でどう取材対象の映像を撮るかだった。盗撮のようになったり、近すぎれば友人になる人物が話しかけるシーンが不自然になってしまう。「やらせ」が入っているドキュメンタリーを作っているわけではないため、不自然さを気にした。友人になるだろう人物が、「カメラがついて回っているぼっちだから」だから声を掛けた、では変だと思ったからだ。そして短い上映時間内でどう変化を表すかが問題だったため、班内でよく話し合い、時間軸でいうと過去と現在を行き来する形をとった。ドキュメンタリーを撮ることになって、ドキュメンタリーを初めて考えて、何気ない日常を何日も撮って使える部分を切り取っていくというのは大変だと思った。私はもともと「やらせ」には肯定的で、ありのまま何気ない日常を放映されるよりは、やはりある程度の「やらせ」は娯楽のタネなのだろうと思った。

2014.6.10
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