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ご奉仕は男のしあわせ2

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ソファーで寛ぐご主女(しゅじん)さまの前に全裸で跪き、ズボンのチャックを口で開ける。
ご主女さまに習ったご奉仕の作法。
 「ちょっと!痛いわよ!」
 歯を立ててしまいました。
 「バチン!バチン!」
 往復ビンタです。
 「ぺっ!」
そして、顔に唾を吐かれました。
ボクは悔しくて悲しくて、床に崩れ落ちて泣き出してしまいました。
 酷い、あんまりです。

 先輩だった美夫(ミオ)さんに、また相談してみました。
 「まあ、酷い。操夫(ミサオ)ちゃん、可哀そう」
美夫さんはやさしく心配してくれました。
 「でも、いけないよ操夫ちゃん。ちゃん謝らなかったんでしょう」
 確かにボクは、あの時謝っていません。
 「美夫さんだったらどんなお詫びをしたらいいと思います?」

ボクはご主女さまの前に跪いて、請願の姿勢を取りました。
 「ボクの歯を全部抜いてください、ご主女さま」
美夫さんも以前、歯を立ててしまったことがあるそうです。
そして彼のご主女さまに自ら願い出て、全抜歯手術してもらったといいます。
それは、ボクが今まで知らなかった美夫さんの秘密でした。
 「なんですって?」
 「ボクを全抜歯手術してください」
 「そんなのダメよ」
 「ご主女さまにお詫びしたいんです。
ご主女さまに噛みついた悪いボクの歯を抜いて、ボクを懲らしめてください」
ご主女さまは頭を左右に振りながら、ボクの手をやさしく握りました。
 「ダメよ、操夫。あなたを傷つけるのは、たとえあなた自身でも許さないわ。あなたは私のものなんだから」
なんだか不思議な理屈です。
でもボクは理解しました。ご主女さまの愛を。
 『あなたは私のものなんだから』
 『はい、ご主女さま。ボクはあなたのものです』
ボクは、心の中でそっと答えました。
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