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逆転世界のオフィス2
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いつもの通勤電車。
やだ、女が何人か乗ってる。ここは男性専用車両なのに。
次の駅でも、大量に女の人が乗ってくる。
また事故でもあったのかな。事故や台風があると男性専用車両でも女性が乗ってくるけど、折角の男性専用車両が台無しじゃない。
また次の駅でも大量の女性。すごい混んできた。
ボクは女の人の壁に囲まれる。キツイしクサイ。女の人が乗るとこれだからイヤ。
『えっ』
やだ、お尻に女の人の固い手が当たる。もしかして痴女?
その手は少し強引に動くと、つり革へ捉まる。
紛らわしい。もうっ、女って邪魔だ。事故のときでも女は一般車両へ乗って欲しい。
給湯室の脇を抜けて更衣室へ向かうと、先輩の男子社員から声がかかる。
「もう、遅いじゃない。早く支度して!」
そうだった、今週はお茶当番だった。なんだか、今日は頭がもやもやしている。
「すみません。電車が遅れてしまって」
嘘じゃない。事故かなんかで電車が遅れてたのは本当だもん。
ボクは更衣室ですばやく制服に着替える。
「ここはいいから、先に布巾がけして」
先輩男子員の指示で、ボクは女子社員の机やカウンターの布巾がけ。その間に先輩が女子社員に茶を配っていく。
「今朝はすみませんでした」
男の先輩は、上司より怖い。ボクは給湯室に戻った先輩に必死に謝る。
「ミサちゃん。これコピー」
あんもう、同期入社の女子社員からもコピー依頼されるなんて、ちょっと悔しい。
お昼のあと、いつものとおりに喫煙室へ。
なんだか、今日は男子社員がボクしかいない、
今日は営業社員会議だとかで、普段外回りの女子社員でいっぱいだ。
喫煙室へボクが入ると同期の女子社員が驚いたような顔をしている。
「お前、男の癖に煙草なんて吸うの?幻滅だわぁ」
今朝、ボクにコピーを頼んできた同期の女子社員だ。
普段女子社員は営業に出てて日中会わないから油断していた。
くそ!失敗だ。いつもの煙草仲間の男子社員達は、だからいなかったんだ。
でも、女って男の煙草を嫌がるっていうけど、本当なんだな。
午後も来客のお茶だしやコピー取りで仕事が度々中断される。
午後3時。
お茶汲みの時間だ。
ボクは給湯室へ向かって先輩の男子社員と一緒に用意する。誰かのお土産のお菓子をつけて、お茶を配る。
湯飲み茶碗を間違えないように配るのがもう大変。
また来客。大切なお得意様らしい。
『きゃっ』
ボクはお茶出しすると、お客様はボクのお尻にタッチしてきた。
やだ、でも大切なお得意様だっていうし、手を出す訳にはいかない。こんな時、男は泣き寝入りするしかないんだ。くやしい。
午後5時。
「お先に失礼しまーす」
お茶当番したんだもん。定時で帰らせてもらうもん。
駅を降りて商店街へ。商店街ってスーパより安い時があるんだよね。
「お兄さん綺麗だからおまけしとくよ」
やだ、綺麗だなんて。決まり文句とは言え恥ずかしい。
家に帰って夕食の支度とお風呂の用意。
「ガチャっ」
玄関のカギを開ける音。
あっ、彼女が帰ってきたんだ。
「お帰りなさいご主女(しゅじん)さま。お食事になさいますか?お風呂になさいますか?それとも・・・ボク?」
ボクは笑顔で彼女を出迎える。
【ご主女さま】
夫が妻を呼ぶときの尊称で、「ごしゅじんさま」と読みます。
主人公は彼女と同棲中のようです。
二人にはちょっと早い言葉ですが、この言葉を使うことは、きっと二人の秘密なのでしょう。
やだ、女が何人か乗ってる。ここは男性専用車両なのに。
次の駅でも、大量に女の人が乗ってくる。
また事故でもあったのかな。事故や台風があると男性専用車両でも女性が乗ってくるけど、折角の男性専用車両が台無しじゃない。
また次の駅でも大量の女性。すごい混んできた。
ボクは女の人の壁に囲まれる。キツイしクサイ。女の人が乗るとこれだからイヤ。
『えっ』
やだ、お尻に女の人の固い手が当たる。もしかして痴女?
その手は少し強引に動くと、つり革へ捉まる。
紛らわしい。もうっ、女って邪魔だ。事故のときでも女は一般車両へ乗って欲しい。
給湯室の脇を抜けて更衣室へ向かうと、先輩の男子社員から声がかかる。
「もう、遅いじゃない。早く支度して!」
そうだった、今週はお茶当番だった。なんだか、今日は頭がもやもやしている。
「すみません。電車が遅れてしまって」
嘘じゃない。事故かなんかで電車が遅れてたのは本当だもん。
ボクは更衣室ですばやく制服に着替える。
「ここはいいから、先に布巾がけして」
先輩男子員の指示で、ボクは女子社員の机やカウンターの布巾がけ。その間に先輩が女子社員に茶を配っていく。
「今朝はすみませんでした」
男の先輩は、上司より怖い。ボクは給湯室に戻った先輩に必死に謝る。
「ミサちゃん。これコピー」
あんもう、同期入社の女子社員からもコピー依頼されるなんて、ちょっと悔しい。
お昼のあと、いつものとおりに喫煙室へ。
なんだか、今日は男子社員がボクしかいない、
今日は営業社員会議だとかで、普段外回りの女子社員でいっぱいだ。
喫煙室へボクが入ると同期の女子社員が驚いたような顔をしている。
「お前、男の癖に煙草なんて吸うの?幻滅だわぁ」
今朝、ボクにコピーを頼んできた同期の女子社員だ。
普段女子社員は営業に出てて日中会わないから油断していた。
くそ!失敗だ。いつもの煙草仲間の男子社員達は、だからいなかったんだ。
でも、女って男の煙草を嫌がるっていうけど、本当なんだな。
午後も来客のお茶だしやコピー取りで仕事が度々中断される。
午後3時。
お茶汲みの時間だ。
ボクは給湯室へ向かって先輩の男子社員と一緒に用意する。誰かのお土産のお菓子をつけて、お茶を配る。
湯飲み茶碗を間違えないように配るのがもう大変。
また来客。大切なお得意様らしい。
『きゃっ』
ボクはお茶出しすると、お客様はボクのお尻にタッチしてきた。
やだ、でも大切なお得意様だっていうし、手を出す訳にはいかない。こんな時、男は泣き寝入りするしかないんだ。くやしい。
午後5時。
「お先に失礼しまーす」
お茶当番したんだもん。定時で帰らせてもらうもん。
駅を降りて商店街へ。商店街ってスーパより安い時があるんだよね。
「お兄さん綺麗だからおまけしとくよ」
やだ、綺麗だなんて。決まり文句とは言え恥ずかしい。
家に帰って夕食の支度とお風呂の用意。
「ガチャっ」
玄関のカギを開ける音。
あっ、彼女が帰ってきたんだ。
「お帰りなさいご主女(しゅじん)さま。お食事になさいますか?お風呂になさいますか?それとも・・・ボク?」
ボクは笑顔で彼女を出迎える。
【ご主女さま】
夫が妻を呼ぶときの尊称で、「ごしゅじんさま」と読みます。
主人公は彼女と同棲中のようです。
二人にはちょっと早い言葉ですが、この言葉を使うことは、きっと二人の秘密なのでしょう。
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