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13.ミサちゃん
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「そろそろ、天川君もペア制に入ってもらう」
課長から呼ばれた僕はそんな指示を受けた。
僕の所属する営業5課は、課長、課長代理、主任の総合職3人と、綾乃先輩と僕の一般職の2人の小さい課だ。
課長代理と綾乃先輩のペアと、たっちゃん、いえ、星野主任と僕とでペアを組むことになった。
星野主任の契約管理やデータ入力は、僕が専門に行なうってことらしい。
ようやく、僕も一人前扱いされたってことだろう。
ちょっと誇らしくて嬉しい。
「ミサちゃん、これコピー」
「はい、主任」
僕は素直に応じる。
年下の女に、それも元後輩に命令されるのって、屈辱感が無いって言えば嘘になるけど、これから彼女は僕の直接の上司なんだ。
それに、こないだ酔いつぶれて大迷惑をかけたっていう負い目もある。
僕は、必死に自分を納得させる。
「ミサちゃん?」
綾乃先輩が、目聡く聞きつけた。
「あっ、御免なさい。天川さん、これコピーお願い」
星野主任はうまく誤魔化した。
あの日以来、彼女はプライベートでは僕をミサちゃんって呼ぶようになった。
うっかり、職場でもその呼び方をしてしまったのだろう。
実は、彼女と僕は時々プライベートでも会うようになった。
まだ、きちんとしたデートはしてないけど、彼女の仕事が終わるのを待って、居酒屋で飲む程度だけど。
「ミサちゃん、応接にお茶3つ」
次の日から、課の全員が僕のことをミサちゃんって呼ぶようになった。
もう、恥ずかしくて仕方ない。
彼女だけにそう呼んでもらうから嬉しかったのに・・・
課長から呼ばれた僕はそんな指示を受けた。
僕の所属する営業5課は、課長、課長代理、主任の総合職3人と、綾乃先輩と僕の一般職の2人の小さい課だ。
課長代理と綾乃先輩のペアと、たっちゃん、いえ、星野主任と僕とでペアを組むことになった。
星野主任の契約管理やデータ入力は、僕が専門に行なうってことらしい。
ようやく、僕も一人前扱いされたってことだろう。
ちょっと誇らしくて嬉しい。
「ミサちゃん、これコピー」
「はい、主任」
僕は素直に応じる。
年下の女に、それも元後輩に命令されるのって、屈辱感が無いって言えば嘘になるけど、これから彼女は僕の直接の上司なんだ。
それに、こないだ酔いつぶれて大迷惑をかけたっていう負い目もある。
僕は、必死に自分を納得させる。
「ミサちゃん?」
綾乃先輩が、目聡く聞きつけた。
「あっ、御免なさい。天川さん、これコピーお願い」
星野主任はうまく誤魔化した。
あの日以来、彼女はプライベートでは僕をミサちゃんって呼ぶようになった。
うっかり、職場でもその呼び方をしてしまったのだろう。
実は、彼女と僕は時々プライベートでも会うようになった。
まだ、きちんとしたデートはしてないけど、彼女の仕事が終わるのを待って、居酒屋で飲む程度だけど。
「ミサちゃん、応接にお茶3つ」
次の日から、課の全員が僕のことをミサちゃんって呼ぶようになった。
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