2100年を終わらせるな

ナマケモノ

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第12話

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「待って。 予期していたなら誰か教えた可能性があるじゃないか。」
「ないと思うわ。 報告されたのは今日よ。 だとしたら、今まで誰かが伏せていたことになる。」
「その可能性はあるんじゃないか。 ジョン博士が最初に入った人なのか?」
「そうよ。 後から、工作員と私たちが入っていたの。 事故をふせぐためにね。 こっちと今私たちがいるところの状況を知るため。」
「くそ。 こっちの世界に詳しいうえに物を作れるとはな。 なぜ俺たちに接触しようとしない。 分からない。」
「言われればそうだわ。 なぜ逃げるの。 見つけたなら戻るはず。」
「誰か裏切りものがいるとか…」
「何か副作用が起きている可能性だってあるわ。 そもそも、ここの世界に意識だけがある人はジョン博士だけ。」
 謎が深まるはがりだ。
 ジョン博士はなぜ俺たちが逃げたのか。
 そもそも、何をしていて暮らしているのか。 まともだろうか。
 いろいろと考えてしまう。
 2097年に戻っていた。
 ロッキー博士は考え込んでいた。
 ジョン博士を見て、つぶやく。
「あなたは何をしているんです。 なぜ戻ってこないのですか。」
 この言葉はなぜか眠る前に印象に残っていた。 


 3日目の朝。 ロッキー博士は黙っていた。 迷っているようだ。
 ジョン博士の捜索か。 地球の破滅をふせぐか。 
 待ち合い室で2時間くらいのときが流れた。 ロッキー博士は決めたようだ。
 ジョン博士を追うこと。
 ロッキー博士は心配した顔でこっちを見てくる。
「何なんだよ。 何かあるのか。」
「君は適応している。 2つの世界を行き来をしていて、何も異常はないのか?」
「ないさ。 普通だ。」
「それならいいんだ。 心拍数と脳波は安定している。 別の世界に行くことによって、つぶれた者もいる。」
「そんなことか。 俺は大丈夫だ。 2つの世界は違いがある。 それだけ分かれば混乱しないだろう。」

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