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畳
しおりを挟む人生で初めて幸せを感じた瞬間を覚えてる。
小学生だった。学校が終わってたぶん15時くらいに帰ってきて、家には一人だったけど、テレビをつけて、お菓子を食べて、しばらくしてテレビやお菓子にも飽きたので畳に寝っ転がった。晴れてたから縁側から薄い青い空が見えて、長いため息が出て、「あ、これが幸せだ」ってすぐに気付いた。「なんだ、幸せってこんな簡単なことなのか」って、拍子抜けしたのと同時に、安心した気がする。これなら、私もなんとか幸せにやっていけそうだ、って思って、安心して、ぽかぽかの畳の上で昼寝した。
こういう、子どもの時の真っ白な思い出があるせいで、みんな、なかなか幸せになれないのかもしれない。
色々増えてしまったなあ。余計なことなのか、必要なことなのか、さえ判断できないような、細かい事が多い。
愛もお金もいらないから、一人でも大丈夫だ、と思えるほどの幸せくらい、与えて欲しい。
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