天秤病

 とあるサイトで募集されているテーマ『ゆれ』短編小説。

 神さまは世界を天秤の上に乗せて人間の善と悪の行動でバランスを取れるようにした。
 『中立が美しい』と思っているからだ。
 それだけなら、知らないうちに世界はバランスを崩してどちらかに滑り落ちていたと思う。

 しかし困った事に天秤の傾きを認知できる人々がいた。
 世界の崩壊を声高に叫ぶその人々は『天秤病』と呼ばれた。

 『天秤病』の一人である主人公の時塚 風太(トキツ フウタ)の何もない中立の生活と世界の崩壊。
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