17 / 17
人生相談から脱線。更に恋愛相談へ
しおりを挟む
「もしもしパパ?久しぶり!元気にしてた?」
「お~うマリー!会いたかったぞ~我が娘!いいタイミングで電話してきたな。紹介したい人がいる。ちょっと待ってろよ~。」
あれ、この流れ知ってる。外れてたら内心嬉しいかも。でも、パパのためを考えたら…
「いまお付き合いさせてもらってるメイさんだ。」
「こんにちはー。メイ、と申します。マリーちゃんと仲良くなれたらいいなと思ってます。よろしくお願いします。」
少し若い女性が画面に現れ、手を降っている。
いつかは来ると思ってた。覚悟し、アクセルを踏む。
「こんにちはー!こちらこそよろしくお願いします。マリーです!お父さん、病気だから1人きりにするの心配だったんです。でも、こうしてメイさんがお父さんの隣にいてくれるのは本当に心強いし、ありがたいです。お父さんをよろしくお願いします。」
「いえいえこちらこそよろしくお願いします。お父さんは任せて。安心して預けてください。」
「はい!」
「そうそうマリー。」
パパが真面目な顔をする。
「来月来るから1週間。メイと一緒に。」
一瞬笑顔が固まりそうになる。トーンを落とすな。
「ほんと?良かった!2人に早速会えるチャンスだね!今からワクワクがとまんないや!」
「そう?良かった。」
「寄宿校に休みの連絡入れるの忘れるなよ。」
「了解です。いいニュースも聞けたし。また今度。会えて嬉しかったです。また会いましょう。失礼します。」
「またねー!私もあえて光栄だよ。こんなかわいい娘ができるんだもん。」
「ありがとうございます…」
「バイ、バーイ!マリー!」
「バイバイ、パパ。」
電話を切ったあとは指が自然とママの番号を押していた。
「おん。マリー。元気にしてた?連絡よこさないから心配してたところよ。」
ママの声、ママの顔。とたんに鼻が辛くなり涙が噴き出る。
「何も聞かないでただ聞いてくれる?」
「うん、いいよ。」
「ママにとって人生で最悪なことは?」
「マリーのパパと結婚したこと。」
ケッと笑ってしまう。今更だもんね。
「じゃあママにとって人生で最高なことは?」
「マリーが生まれてきたこと。」
「川で拾ったとか言ったくせに?」
「んもう、あれは冗談でしょ。」
泣き止まずにいるとママは今まで言わなかった馴れ初めを少しだけ話す。
「マリーは金のある人と結婚してね。愛なんかで結婚しちゃダメッ。ママみたいになっちゃうから。」
「へ~。パパに恋したんだ。」
「そりゃもう一目惚れよ。いい?あなたのレベルによって現れる相手は変わるわ。あなたがどれだけ頭が良くなればそれだけ頭のいい人が現れるのよ。そういう人をキャッチしなさい!」
意外とためになるかも…金のところはともかく。
っていうか本来何が目的だったっけ?忘れちゃったよ。
「ありがとうママ落ち着いたらまた連絡するよ。」
「わかった。待ってるからね。」
携帯を持ち座っているこの空間は真空のようで、息苦しかった。窓を開け換気する。
また、夢から遠ざかったよ。もう叶わんのかな。
いいじゃんお得じゃん!だって2人ずついるでしょ。4人も両親いるじゃん。
欲張りかよ。いや、待てよ、結婚したら6人じゃん!大家族!
高齢者率半端ないけど。旦那さんか~。
どういう人だろう。筋肉あったらいいな。
姫さん抱っこは…夢見ておくか。
なんか1人になった気分だな。みんなペア作っちゃってさ。
とても孤独に感じちゃったよ。
おじはお父さんの分身とかよく言われるけどさ、自分の子供の世話を見るのも大変なのによその子なんか見れるかっての。
まぁいいや寄宿校もあと2ヶ月で終わる。
あっという間だったなぁ。
5年分の疲労はしたと思う。
あと2年もあるのか。でも2年後は自由。
できれば奇人じゃなくて偉人と一緒にいたいなぁ。
あ、違うよマリー。全くお前は。カバか、カバなのか?
さっき学んだじゃん。
私が偉人になればいいんだよ。
なんか湧いてくるな。また沈むかもしれないけど。
失敗しても大丈夫。
何年かかっても大丈夫。
何事もトライアンドエラーだ。
「キャ~!あのアニメの2期やるかな~!楽しみぃ!」
~完~
「お~うマリー!会いたかったぞ~我が娘!いいタイミングで電話してきたな。紹介したい人がいる。ちょっと待ってろよ~。」
あれ、この流れ知ってる。外れてたら内心嬉しいかも。でも、パパのためを考えたら…
「いまお付き合いさせてもらってるメイさんだ。」
「こんにちはー。メイ、と申します。マリーちゃんと仲良くなれたらいいなと思ってます。よろしくお願いします。」
少し若い女性が画面に現れ、手を降っている。
いつかは来ると思ってた。覚悟し、アクセルを踏む。
「こんにちはー!こちらこそよろしくお願いします。マリーです!お父さん、病気だから1人きりにするの心配だったんです。でも、こうしてメイさんがお父さんの隣にいてくれるのは本当に心強いし、ありがたいです。お父さんをよろしくお願いします。」
「いえいえこちらこそよろしくお願いします。お父さんは任せて。安心して預けてください。」
「はい!」
「そうそうマリー。」
パパが真面目な顔をする。
「来月来るから1週間。メイと一緒に。」
一瞬笑顔が固まりそうになる。トーンを落とすな。
「ほんと?良かった!2人に早速会えるチャンスだね!今からワクワクがとまんないや!」
「そう?良かった。」
「寄宿校に休みの連絡入れるの忘れるなよ。」
「了解です。いいニュースも聞けたし。また今度。会えて嬉しかったです。また会いましょう。失礼します。」
「またねー!私もあえて光栄だよ。こんなかわいい娘ができるんだもん。」
「ありがとうございます…」
「バイ、バーイ!マリー!」
「バイバイ、パパ。」
電話を切ったあとは指が自然とママの番号を押していた。
「おん。マリー。元気にしてた?連絡よこさないから心配してたところよ。」
ママの声、ママの顔。とたんに鼻が辛くなり涙が噴き出る。
「何も聞かないでただ聞いてくれる?」
「うん、いいよ。」
「ママにとって人生で最悪なことは?」
「マリーのパパと結婚したこと。」
ケッと笑ってしまう。今更だもんね。
「じゃあママにとって人生で最高なことは?」
「マリーが生まれてきたこと。」
「川で拾ったとか言ったくせに?」
「んもう、あれは冗談でしょ。」
泣き止まずにいるとママは今まで言わなかった馴れ初めを少しだけ話す。
「マリーは金のある人と結婚してね。愛なんかで結婚しちゃダメッ。ママみたいになっちゃうから。」
「へ~。パパに恋したんだ。」
「そりゃもう一目惚れよ。いい?あなたのレベルによって現れる相手は変わるわ。あなたがどれだけ頭が良くなればそれだけ頭のいい人が現れるのよ。そういう人をキャッチしなさい!」
意外とためになるかも…金のところはともかく。
っていうか本来何が目的だったっけ?忘れちゃったよ。
「ありがとうママ落ち着いたらまた連絡するよ。」
「わかった。待ってるからね。」
携帯を持ち座っているこの空間は真空のようで、息苦しかった。窓を開け換気する。
また、夢から遠ざかったよ。もう叶わんのかな。
いいじゃんお得じゃん!だって2人ずついるでしょ。4人も両親いるじゃん。
欲張りかよ。いや、待てよ、結婚したら6人じゃん!大家族!
高齢者率半端ないけど。旦那さんか~。
どういう人だろう。筋肉あったらいいな。
姫さん抱っこは…夢見ておくか。
なんか1人になった気分だな。みんなペア作っちゃってさ。
とても孤独に感じちゃったよ。
おじはお父さんの分身とかよく言われるけどさ、自分の子供の世話を見るのも大変なのによその子なんか見れるかっての。
まぁいいや寄宿校もあと2ヶ月で終わる。
あっという間だったなぁ。
5年分の疲労はしたと思う。
あと2年もあるのか。でも2年後は自由。
できれば奇人じゃなくて偉人と一緒にいたいなぁ。
あ、違うよマリー。全くお前は。カバか、カバなのか?
さっき学んだじゃん。
私が偉人になればいいんだよ。
なんか湧いてくるな。また沈むかもしれないけど。
失敗しても大丈夫。
何年かかっても大丈夫。
何事もトライアンドエラーだ。
「キャ~!あのアニメの2期やるかな~!楽しみぃ!」
~完~
0
お気に入りに追加
1
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
幼なじみはギャルになったけど、僕らは何も変わらない(はず)
菜っぱ
ライト文芸
ガリ勉チビメガネの、夕日(ゆうちゃん)
見た目元気系、中身ちょっぴりセンチメンタルギャル、咲(さきちゃん)
二人はどう見ても正反対なのに、高校生になってもなぜか仲の良い幼なじみを続けられている。
夕日はずっと子供みたいに仲良く親友でいたいと思っているけど、咲はそうは思っていないみたいでーーーー?
恋愛知能指数が低いチビメガネを、ギャルがどうにかこうにかしようと奮闘するお話。
基本ほのぼのですが、シリアス入ったりギャグ入ったりします。
R 15は保険です。痛い表現が入ることがあります。
Sissy
ROSE
ライト文芸
人と違うことを間違いだとは思っていない。個性という物は限界まで尖らせるべきだ。
幼馴染みの遙は才能があるくせに人前に出られない意気地なしだ。そんな彼女を見ると腹が立つと同時に放っておけない。
Liar Liar Endless Repeat Liar の番外編的な短編です。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ペンキとメイドと少年執事
海老嶋昭夫
ライト文芸
両親が当てた宝くじで急に豪邸で暮らすことになった内山夏希。 一人で住むには寂しい限りの夏希は使用人の募集をかけ応募したのは二人、無表情の美人と可愛らしい少年はメイドと執事として夏希と共に暮らすこととなった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる