瞳が潤うまでに

夏鶴 里愛

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人生相談から脱線。更に恋愛相談へ

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「もしもしパパ?久しぶり!元気にしてた?」

「お~うマリー!会いたかったぞ~我が娘!いいタイミングで電話してきたな。紹介したい人がいる。ちょっと待ってろよ~。」

あれ、この流れ知ってる。外れてたら内心嬉しいかも。でも、パパのためを考えたら…

「いまお付き合いさせてもらってるメイさんだ。」

「こんにちはー。メイ、と申します。マリーちゃんと仲良くなれたらいいなと思ってます。よろしくお願いします。」

少し若い女性が画面に現れ、手を降っている。

いつかは来ると思ってた。覚悟し、アクセルを踏む。

「こんにちはー!こちらこそよろしくお願いします。マリーです!お父さん、病気だから1人きりにするの心配だったんです。でも、こうしてメイさんがお父さんの隣にいてくれるのは本当に心強いし、ありがたいです。お父さんをよろしくお願いします。」

「いえいえこちらこそよろしくお願いします。お父さんは任せて。安心して預けてください。」

「はい!」

「そうそうマリー。」

パパが真面目な顔をする。

「来月来るから1週間。メイと一緒に。」

一瞬笑顔が固まりそうになる。トーンを落とすな。

「ほんと?良かった!2人に早速会えるチャンスだね!今からワクワクがとまんないや!」

「そう?良かった。」

「寄宿校に休みの連絡入れるの忘れるなよ。」

「了解です。いいニュースも聞けたし。また今度。会えて嬉しかったです。また会いましょう。失礼します。」

「またねー!私もあえて光栄だよ。こんなかわいい娘ができるんだもん。」

「ありがとうございます…」

「バイ、バーイ!マリー!」

「バイバイ、パパ。」

電話を切ったあとは指が自然とママの番号を押していた。

「おん。マリー。元気にしてた?連絡よこさないから心配してたところよ。」

ママの声、ママの顔。とたんに鼻が辛くなり涙が噴き出る。

「何も聞かないでただ聞いてくれる?」

「うん、いいよ。」

「ママにとって人生で最悪なことは?」

「マリーのパパと結婚したこと。」

ケッと笑ってしまう。今更だもんね。

「じゃあママにとって人生で最高なことは?」

「マリーが生まれてきたこと。」

「川で拾ったとか言ったくせに?」

「んもう、あれは冗談でしょ。」

泣き止まずにいるとママは今まで言わなかった馴れ初めを少しだけ話す。

「マリーは金のある人と結婚してね。愛なんかで結婚しちゃダメッ。ママみたいになっちゃうから。」

「へ~。パパに恋したんだ。」

「そりゃもう一目惚れよ。いい?あなたのレベルによって現れる相手は変わるわ。あなたがどれだけ頭が良くなればそれだけ頭のいい人が現れるのよ。そういう人をキャッチしなさい!」

意外とためになるかも…金のところはともかく。

っていうか本来何が目的だったっけ?忘れちゃったよ。

「ありがとうママ落ち着いたらまた連絡するよ。」

「わかった。待ってるからね。」

携帯を持ち座っているこの空間は真空のようで、息苦しかった。窓を開け換気する。

また、夢から遠ざかったよ。もう叶わんのかな。

 いいじゃんお得じゃん!だって2人ずついるでしょ。4人も両親いるじゃん。

欲張りかよ。いや、待てよ、結婚したら6人じゃん!大家族!

高齢者率半端ないけど。旦那さんか~。

どういう人だろう。筋肉あったらいいな。

姫さん抱っこは…夢見ておくか。

なんか1人になった気分だな。みんなペア作っちゃってさ。

とても孤独に感じちゃったよ。

 おじはお父さんの分身とかよく言われるけどさ、自分の子供の世話を見るのも大変なのによその子なんか見れるかっての。
 
まぁいいや寄宿校もあと2ヶ月で終わる。

あっという間だったなぁ。

5年分の疲労はしたと思う。

あと2年もあるのか。でも2年後は自由。

できれば奇人じゃなくて偉人と一緒にいたいなぁ。

あ、違うよマリー。全くお前は。カバか、カバなのか?

さっき学んだじゃん。

私が偉人になればいいんだよ。

なんか湧いてくるな。また沈むかもしれないけど。

失敗しても大丈夫。

何年かかっても大丈夫。



何事もトライアンドエラーだ。



「キャ~!あのアニメの2期やるかな~!楽しみぃ!」




              ~完~
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