息子の運命、父の執着。3

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side 亮太

飛んで火に入る夏の・・・後半チョイ※

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「それに・・・」

「それに?」

父さんがガラス越しに恨めしそうな目で俺をみる。

父さんにそんな目で見られるのは初めてで、背筋が寒くなる。

「亮太は自分を小百合さん似だと思う?」

「うん。
・・・ほら、アルバムにある、父さんと母さんと赤ちゃんの俺とで撮ってた写真、あれ。
あれの母さん、俺に激似でしょ・・・」

「そう・・・。」

父さんの反応が薄い。

誤魔化そうとしてる・・・??

「俺、母さんソックリでしょ?」

繰り返して言うと、父さんが頭を振った。

「いいや。」

「誤魔化さないで!」

キッと睨むと父さんは案外強い目をして俺を見ていた。

「いいや、亮太は私似だよ。
いくら亮太が可愛いからって小百合さん似だなんて!」

「可愛・・ん?」

俺が父さん似?

「君は子供の頃の私にソックリだよ。
今グングン背が伸びてるでしょう?
私も成長期が来るのが遅かったんだよ。」

「うん、ん?」

子供の頃の父さんの写真を見たことが無いので、俺には判断できない。

成長速度なんて更に分からない。

「きっと身長もすぐ小百合さんを追い越すよ。
亮太、君は私似だ!」

「・・・うん。」

父さんは俺を “父さん似” と主張したい、と言う事かな?

「あのイタリアンのマスターも、随分と目が悪くなった様だね。
可愛いからって、亮太が小百合さん似だなんて!」

「父さん、2回目言ってるよ。」

「亮太の好きなペペロンチーノが絶品でなければ、行かなかったんだあんな店!!」

「あ、うん。」

・・・父さん的には俺は父さん似なのか・・・

『俺=母さん代用品疑惑』は、俺の思い込み・・・。

自意識過剰だったって事で・・・。

・・・俺超恥ず・・・。

お陰でだいぶん冷静にもなってきた。

父さん凄く憤ってる、ヤバい。

俺・・・両親のドッチに似てるか問題には今後触れないでおこう。

そう思っていると、トン、と父さんに押されて、ソファに倒れる。

「え・・?父さん?」

「亮太も、『自分は小百合さん似だ。』って言うんだね。
『自分が小百合さんに似てる。』と思うから、私が『小百合さんの代用品として自分を抱いてる。』と感じてたんでしょう。」

のし掛かってきた父さんは、俺が今まで見たことの無い、目が据わってるのに笑顔だった。



 ◆◆ ◆ ◆  ◆ ◆◆


グチュ、グボ、グブブ、グボ、グチュ

「あ゛っあ゛っあ゛っあ゛っあ゛っ」

豪華な夜景が見える部屋のソファで、背面座位でに貫かれる。

「亮太がっ生まれたときにっ、私は『愛しい』という感情を学んだんだ。はぁっ、
『コレは私の物だ。』なんてっ、初めての感覚だったよっ。
私の “最愛” も “唯一” も亮太だけだっ!」

オーダーメイドの3ピースは、スラックスだけを脱がされて、は下半身だけ裸だ。

「そんなっ、私がっ、亮太を誰かの代用品にするかなっ?
っは、誰かをっ、亮太の代わりにっ、するなら兎も角っ。」

「あ゛ぁっ、あ゛っあ゛っあ゛ぁ、あ゛っ、」

はスラックスの前をくつろげただけで何も脱いではいない。

「『俺は母さんに似てるから、父さんは俺を母さんの代用品にしてる』だって!?」

「イグイグっ、あ゛ーー!!!っは、あ゛ぁ゛っあ゛っあ゛」









※亮太は9:1で母似です。
9割小百合さん、1割正義さん(父)。
その1割も、つむじの位置とか、歯並びとか、視力・頭脳とか(見た目ですら無い)分かりにくい所です。
認めたくない父。



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