僕の恋、兄の愛。

side 優介

プロローグ 弟への愛

優介ゆうすけには弟が居る。
健介けんすけと言う名だ。
十も年が離れている。
年の離れた弟はいつも可愛い。
弟が小っちゃい頃はいっぱい遊んだ。
弟がしたいと言った事は、サッカーも、ヘビ探しも木登りも何でも一緒にした。
お風呂も一緒に入った。
可愛い可愛い弟だ。

でも自分が高校生になると弟は小学校低学年。
生活パターンもズレる。
あまり一緒に居なくなった。
丁度その頃、優介は弟にオネダリされた。

「兄ちゃん。」
「なに？健。」
「ぼく、大きくなったら兄ちゃんのお嫁さんになる。」
「健は男だろ。お婿さんじゃないの？」
「うん。でも兄ちゃんのがかっこいいからお婿さんしてよ。僕は兄ちゃんのお嫁さんになるんだ！いい？」
「そう。健は可愛いから、可愛いお嫁さんになるよ。」
「約束だよ！」
「そうだな、大きくなって、結婚できるようになって、それでも健がそうしたいならそうしようか。」
「絶対だよ！兄ちゃん！絶対だよ！！」

成長するに連れ弟への気持ちに気付いた。
ああ、コレは愛なのだ、と。
弟だからどうした。
いっそのこと有利じゃないか。
それに「嫁にしてくれ」と言ったのは健介だ。

周到に準備をして手に入れよう。
弟が勘違いだと気付く前に、事実にしてしまえばいい。

弟が中１の時に、大学院生の自分とその彼女の写真を見せた。
案の定弟は戸惑っている。
思春期の葛藤は操りやすい。恋だとすり込んだ。

反抗期が来たせいで「健」から「健介」へと呼び方を変えなければならなかったのが残念だった。

弟が中２の時に両親が田舎に家を買ったが、弟は「僕は兄さんの卒業した高校に行きたい」と、自分と一緒に都心のマンションに残った。

そこからはさらに計画通りだ。

両親が引っ越したときに、それまでの両親の寝室を自室とし、向かいの今まで使っていた自室を自分専用の書斎にした。
研究資料などの秘密書類をそこら辺に置いておけないから、書斎を作る。と、もっともらしく理由をつけて鍵も強固にした。

これで弟の成長記録用機材のコントロールと成長記録の保管ができる部屋の完成だ。
必要な機材を持ち込んで家中に隠しカメラをセットし、弟の全てを記録する。


愛する弟と二人暮らし。
弟にできるだけ新婚夫婦感を意識させるよう優しくした。
弟が意識しているのが手に取るように分かって毎日楽しかった。

弟は優秀で、優介と同じ高校に受かった。
でも部活は許せない。弟は俺のモノだ。
弟の日常は勉学と家事で埋まるよう、毎日調整している。

後、ソロソロ自慰を覚えて貰わなければ結婚できる年１８さいになった時に困るので、インターネットで後穴ウシロを使っているモノを探して、比較的ライトで且つ詳しくウシロの開発が分かるモノを弟の目にとまるように仕向けた。

どうやらズルズルウシロでの自慰にはまり込んだようだ。

当然だ。ソコは優介が開発済みなのだから。

そう、弟は敏感なのではない。

後天的に敏感にしたのだ。




優介が。