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非常識な娘

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そう何度もあるものかと言われそうだが、私にとって美咲さんと初めてリアルで会ったあの日と、そして今日--美咲さんと真下課長が打合せをした日付の事だけは、少なくとも数年は忘れられないような気がする。

今日は1月20日だ。
そして私は美咲さんに断りも入れずに、「余計な事」と言われるかもしれない事をした。
帰り際偶然社のエントランスで遭遇した友紀の上がりを待って、真下課長がどういう人なのか、話を聞いてから帰宅したのだ。
何しろ友紀は営業部一課、真下課長の直属の部下なのである。

今日これまでの間に、美咲さんとは会議室前の廊下で声をかけられた時以外には取り立ててやり取りはない。
真下課長に関する説明も何も聞いてはいないし、今朝の感じもいつもと特に変わりはなかった。

ランチも一緒には行けていないし、私の取り越し苦労なら良いのにと思ってわざと廊下で待ち伏せするような事をしたが、なんとなく美咲さんの表情を見て急な出来事なのではないかという気がしたのと、その前に鉢合わせはしないまでも真下課長が会議室に向かう様子を目撃した時、まるで今から処刑台に上る人(がどういう顔をするのか実際にはわからないけど)のように、落ち込み暗い表情で頭を抱えながら歩いているので、いても立ってもいられなくなっていたのだ。

美咲さんには一方的に「帰りが遅くなる」という事だけメッセージを送り、友紀を伴って軽く食事もできるイタリアン居酒屋に二人で入った。

友紀にいきなり真下課長の人物像を尋ねれば、当然いぶかられはしたものの「冴子と何かあった?」との問いに私が黙って微妙な顔をしただけで、友紀は何か察してくれたようで、それから真下課長の人柄について詳しく教えてくれたのだ。

結果、その行動を私は後悔しているのだけれど。

何故なら、友紀の語る真下課長は正に、リトル美咲さんとでも評する事のできるような、完璧とさえ思える人だったから。

営業としての実力、成果共に部の誰もが認めるエース格であり、近日中には副部長への昇格も硬いと目されている人物との事。
更に部下への人当りも良く、友紀個人としては心から尊敬し信頼している人物との事だった。

…凄い人、私とは全然違って優秀な人、年齢だって美咲さんに近いようだしそういうステータス固有の苦悩や心得だってきっと真下課長には理解できるはずで。
私なんかよりずっと、美咲さんに距離や立場が近い人だと素直に思った。

「…」

どうにも後ろめたい気持ちの所為か、玄関ドアもそーっと開けてしまう。
美咲さんは先に帰宅しているのだとすぐにわかった。
床暖房をかけている影響なのか、コートを着たままでは部屋が暖か過ぎて暑いと思う。だから私はこういう場合玄関先ですぐにコートを脱いでいる。

物音を立てたつもりはないけれど、玄関のセンサーライトが灯りドアが開閉されればそれは美咲さんも気が付くだろうとは思っていた。
だがコートを手にし靴を揃えようと屈んだ所で、いきなり背後から美咲さんに抱きつかれて私はびっくりしてしまう。

「…遅いよ」
「すみません」

ここまで濃く現れる事は珍しいとは思うけれど、明らかにわかるのは、美咲さんが私に触れたがっているという事だった。

…それに。

玄関まで私を出迎えるにしては美咲さんは妙に薄着なのだ。
ちらりと肩口に視線をやれば、美咲さんの素肌の二の腕と肩が目に入る。
服越しに密着している身体の感触も、着ていて肌着一枚程度ではないかと思われるほどに、美咲さんの身体のラインや、下手すれば乳首の尖り具合までもが直接伝わるかのようにさえ思われる。

私は少しずつ身体を起こして真っすぐに立ち上がる。
美咲さんも私に抱きついたままの恰好で一緒に立ち上がった。

「お話したい事が、あって…」
「ダメ」

そういう返答だろうとは予期していたけれど、念の為聞いてみたら案の定という感じで。

美咲さんの唇が背後から私の左耳に接近してきて、

「今すぐ冴子を抱きたいの」

などと例の声色で囁かれてはこちらももたなかった。
それでもかろうじて、手洗いと歯磨きはさせて欲しいとだけは言おうと思って身体を美咲さんの正面に向けると、問答無用でキスされる。

「……んん」

それも、ものすごく濃厚に下を絡めるようなキスで、いきなりやられると頭がクラクラする感じがした。
その事を露骨に悟られたくないはずなのに、手に持っていたコートが足元の床に落ちてしまったので、否定するのも難しいぐらいに私は美咲さんのペースに引き込まれてしまっている。

「冴子…早く抱かせてよ」

今度は目を見られながら言われる。
…やっぱり、美咲さんは薄手の黒いレースのスリップ一枚の姿でここまで来ていたのだという事も同時にわかり、ここで普通の人ならどういう返答をするものなのだろうかと一瞬悩んでしまった。

殊更「流されてしまう自分」への嫌悪感に向き合っている自分には、それが気になって仕方なかった。

「…手だけは、洗っていいですか」

雰囲気ぶち壊しと思われようとも、その事だけはと思って意を決して答えると、美咲さんは半笑いになって「そうだね」と答えてくれた。

一瞬身体が離れたかと思ったけど、私が廊下を歩き出すとすぐに美咲さんは背後から抱きついてくるような恰好になり、大人をおんぶしているような具合に私は洗面所まで歩き、手を洗った。
その間もずっと美咲さんの身体は私の背中に張り付き、両腕は腰に回されている。

洗面所から出てベッドに近づいた所で、私の予感は確信へと変わる。
…やっぱり、美咲さんは私の帰りを待ちながら自慰していたのだ、と。

隠すつもりもない、といった風情でバスタオルの上には美咲さん愛用のバイブが転がされているし、それ自体に明らかに使用の痕跡が残っている。

「……」

美咲さんがここまで露骨に自慰している事を私に知らしめるのはとても珍しい。
日々の交わりの中では勿論、お互いの自慰をサポートするようなプレイも行ってはいるのだけれど。

「…オナニーしてたんですか、お姉さま」
「うん」

相変わらず背後から、私の視線を追うようにしながら美咲さんは挑発的に頷いた。

「…真下課長に、何か言われましたか」
「……」

いや…その前に。

「あの、それは後で伺います」
「…?」

私はいよいよしっかり振り返るように美咲さんの顔を見ながら尋ねる。

「一回、イってますか…それとも途中…ですか」
「…イってない」
「わかりました」

美咲さんが仮に、性的な行為のみを私に期待していたとしても私は元々いいと思っていたのだ。
少なくとも交わりに関して、他の人に比べて物足りないなどと思われるのは、何故かプライドが傷付く気がして我慢できない。

「…じゃあ、一回…」
「うん」

抱かせてと言ってきた割にはバイブオナニーで良しとして反発しないのが意外だけど、別にその後でいくらでも私の身体には触る事ができるのだから気にしていないのかもしれない。

美咲さんを仰向けに寝かせて、転がされているバイブを手に取る。
そう、これは美咲さんのお気に入りのうちの一つだ。
手で動かして使うタイプのものではなく、中に押し込んで装着させるような形でスイッチを入れて使う。

形状としては男性器を模したような感じではなくて先端がけっこう大きな球状になっており、一番奥に当たる部分が斜め上向きに尖っている。
根元はくびれたようになっており、台座にあたる部分にはしっかりと恥丘を覆うように大きなブラシ状のパーツが付いているのだ。

台座から伸びたコードの先にはスイッチがあって、ブラシ内部のボールを振動させ回転させるものと、竿を振動させるのと2つのスイッチが別に付いている。
ブラシの内側でぐるぐると振動、回転するボールの動きは愛撫にも似ていて、竿を飲み込めばがっちりとこのブラシが秘部の前側、つまりクリトリスを覆うように包み刺激してくるので気持ちがいいのである。

美咲さんは、自分で握ってバイブを出し入れする行為は疲れるらしく、こうして挿入したままの状態で刺激を楽しむような性具が好きなのだそうだ。

これを使ってオナニーしてもらうのであれば私にできる事は少ない。

「お姉さま、脱いで」

スリップ姿も綺麗だけど、私は美咲さんの身体のあらゆる部分に触れやすくする為に美咲さんを裸にした。
自分自身は外出着のままであるが、今はそれでいい。

「…自分で、入れて見せてください」

私は性具を美咲さんに手渡し、じっと美咲さんの姿を観察する。

「……」

美咲さんは黙って、でもすごく恥ずかしそうにしながら、それでも既に濡れそぼっている自分自身の秘部に、まだ蜜の乾かないバイブを挿入していく。
一瞬で飲み込まれたそれは、いつもそうであるかのようにぴったりと美咲さんの秘部に吸い付くように寄り添い、大きなブラシのパーツがその前側に密着した。

「これは冴子がして」

スイッチを渡されたので、私はとりあえずブラシを振動させるための方を弱めに設定した。

「あ……ぁ」

美咲さんは軽く身じろぎするけれど、それがかえってブラシ部を密着させるのを手伝ってしまう。

「はぁっ…んん」

私は、音がうるさくならないようにと思い美咲さんに添い寝しながら、美咲さんの下半身に軽くタオルをかぶせた。

少しこもったようなウィン、ウィンという音が繰り返し響き、その合間に美咲さんの甘い喘ぎ声が響いている。

ここまでは、一人でしているのと変わらないけれど。

私は美咲さんの胸に顔を近付け、片方の乳首にしゃぶりつきながら、もう片方は手で揉みしだき指の間に乳首を挟み軽く抓っていく。

「あ、あ…っん」

美咲さんが大きく喘いで首を仰け反らせる。
首筋に、緊張感がありありとわかるような筋が立ってすごくいやらしい。
同時に美咲さんの手がシーツを掴んで、そこからもいくつもの筋が放射状に広がっていくのが視線の端に入る。

「んふ…ん」と私はわざと吐息混じりに美咲さんの乳首を口に含んだ。
それに呼応するように美咲さんの声も高く、大きくなっていく。

「冴子、それっ…ダメ…っ」

ダメと言われた、乳首への激しい舌先での愛撫を執拗に繰り返す。

「あぁっ、あんっ」

美咲さんの喘ぎ声は止まらない。
そこへ追い打ちをかけるように、私はバイブのスイッチを動かして中の球状の竿の振動も付け足しブラシ部の振動も強めにした。

「あんっ、あ、あ、…っあん…」

美咲さんの両脚がもじもじと動く。
股間にそこそこ大きさのある性具を押し込んでいるので、完全に腿を閉じ合わせる事はできないが、脚を開いたり閉じたりする事によってバイブの当たる感触も微妙に変化するだろう。

脚の動きの所為でずり下がっているタオルの端から美咲さんの股間が見えて、バイブが相変わらずがっちりと股間に飲み込まれている事に加えてその台座の付近が蜜に濡れているのがわずかに見えている。

私は、美咲さんの身体をまたぐように覆いかぶさると、胸への愛撫は継続しながら時折バイブの台座をあえて少し押し込むようにして、その角度を少しずつ変え手みたりなどした。

「…あっ、あ…いっちゃうっ」

バイブを軽く上下に、つまり中の竿がお腹側そして背中側の内壁に当たるような感じで角度を変えた所で美咲さんは一気に絶頂へと上り詰めていった。

「…あぁぁっ、あ、あ…っ!」

目には見えない、でも身体で触れていればはっきりとわかるぐらいに、美咲さんは身体を軽く痙攣させ、それから弛緩する。

一気に全部スイッチを落とすのは寂しいから、私はまたブラシ側のスイッチだけ弱く入れた状態にして他の振動は止めた。

「…冴子」

迷子になった女の子が言っているのかと錯覚するような声で名前を呼ばれ、私は美咲さんの唇にそっと自分の唇を重ねた。

「…待たせてしまったみたいで、失礼しました」
「ううん、勝手言ってゴメン」
「いいんです」

再びキスをする。今度はちょっとだけ激しく。
お詫びのつもりという訳じゃないけど、美咲さんの口内をくまなく確かめるように舌を動かして、歯の裏側までも舐め尽くす。
時々唇を離しては、私は自分の服をもどかしい思いで脱いでいった。

「……んん」

いよいよ私も裸になり、大きな自分の胸を美咲さんのそれに重ねながら唇を合わせると、本当に気持ちが良かった。

「冴子、おまんこ舐めさせて…」
「はい」

そっと美咲さんのバイブを抜いて、今度は私が仰向けに寝かされた状態になり、美咲さんが私の眼前に腰を落としてくる。

「冴子、濡らしてくれたんだ」
「当たり前ですよ…っ…ん」

美咲さんの指先が私の花弁を大胆に開いたかと思うと、その中心に尖った舌先が降りてきて、密を掻き回すようにチロチロと弄り始める。
私の目前にはさっきまでバイブを突っ込んで、達したばかりのびしょびしょの美咲さんの秘部があって、それは誘うように濡れ光って見えた。

「あ…っん、あ…」

美咲さんのお尻の肉に添えた私の指がつい強くそこへ食い込んでしまい、更に美咲さんのお尻を左右に割り開いてしまう。
普段人には絶対見せない場所を晒しながら私の秘部を舐めている行為に興奮しているのか、美咲さんの秘部はそのままの状態でも雫が垂れ落ちるぐらいに蜜を溢れさせていた。

私は私で、そんな風に雫まで垂らしながらもチロチロといやらしく私の秘部を舌で弄る美咲さんがすごく卑猥に思えて仕方ない。
美咲さんが小刻みに舌を使っているのに対して、私はあえて違う動きを取る事にした。

「お姉さま、ここも…すごく綺麗です」

返事は聞かずに割り開いた場所の中心を、下から上へとゆっくり舐め上げる。
蜜の垂れ落ちる萌芽の先端から始まって蜜穴、会陰、お尻の穴、その上の割れ目までを一直線に、でもゆっくりと舐めていく。

「…んっ、んはぁ…っ」

上まで舐め上げたら、下に戻す時にはさっとなぞるように舌先を振れたまま位置を戻し、また舐め上げる時はゆっくり、じっくりとした動きを心がけた。

「冴子っ…私が先にイっちゃうよぉ」
「…いいですよ」
「あ、あぁっ…んっ」

そう言いつつも美咲さんは私の秘部を舐め続けてくれている。
時折制御がきかなくなったように舌の動きががくっと止まったりはしたけれど、喘ぎながらそれでも私の秘部に一生懸命しゃぶりつく姿を、私はとても愛おしく思った。

「あ、あんっ、また……っ」

美咲さんの膝が伸びてきて、ほとんど股間が私の口に密着してくる。
鼻だけは塞がないようにと意識してくれているのか、覆われているのはどうにか口だけだ。
それでも鼻で息をすれば美咲さんのお尻の割れ目に息がかかってしまってくすぐったいかもしれない。

私は音を立てて美咲さんの蜜をすすり上げ、美咲さんがいかに蜜を溢れさせているのかを音で伝えた。

「…い、あぁぁっ…あ!」

今回の絶頂は、身体こそ硬直してはいないが秘部の奥深く、淫襞がピクピクと痙攣していて、それが私の舌にもはっきり伝わってきた。
私の舌を飲み込もうとするその日だに抵抗するように、私はそこにまとわりつく淫液を吸い取り、なだめるようにその日だを舌先で愛撫し続ける。
それでもひくつく襞の奥からは新しい蜜が溢れてきて止まらない。

「お姉さま…ここ、もっとって欲しがってるみたい」
「…嘘、そんなの…」
「穴の中が、寂しいみたいで…」
「そんな事…っ、それよりも」

次は何だろうかと思っていると、美咲さんは身体をどけて私の脚と自分の脚をクロスさせ始める。
貝合わせがしたいのかとすぐにわかり、私は軽く上半身を起こすようにしながら美咲さんの脚をまたいだ。

「お姉さま、来て…ください」
「うん」

こうして、美咲さんの腰がくねるように動く所を正面から見ていると、すごく興奮してしまう。
美咲さんぐらいの年齢?経験のある人は誰でもこれくらい普通にできるのかもしれないと思う反面、それをやっているのが美咲さんなのだと思うとやけに背徳感があって興奮するのだ。

「あ、お姉さま…いやらしい」
「…だから、いやらしい事はさっきからしてるでしょ、なんで今言うの」
「…だって…それ…っあ、あはぁ…ん」
「…冴子?」
「あ、だ…なんか、感じる…っんふぅ…ん」

考えてみれば美咲さんばかり二度も絶頂した割に、私はまだ絶頂には達していない。
今になって急に、強烈な快感が身体中を駆け巡っていく。

それに今私の秘部に触れているのは、さっきまでバイブを突っ込まれて私の愛撫で蜜を溢れさせていた、美咲さんのいやらしい秘部なのだ。
それが頭に浮かんだ瞬間、私は身体に与えられる刺激とは別な要因も手伝って一気に昂っていく。

「あいっ、いっちゃうっ…お姉さまぁ…あんっ…!」

はっきりと、私と美咲さんとの間に私の蜜が溢れだしていくのがわかる。
プチュッという弾けるような音と共に数回、剥き出しになった萌芽同士が擦れ合って、私の身体は跳ね上がった。

「…あぁぁ…っ…はぁ…っ」

脚がばたつくように動いてしまい、美咲さんを蹴ってしまわないか焦るほどだった。
幸いそんな事にはならず、私はだらしなく脚を開いた状態で、股間から淫液を漏らすように垂らしながら後ろに倒れるようにしてベッドに沈んだ。

…何の話をしようと思ったんだろうか、その記憶さえ怪しくなる。
こういう風に、行為に及ぶと様々な、あるいは重要な事さえもどうでも良くなるのは私の短所であり同時に美点でもあるのだろうけど。

「…真下課長、どんな人ですか」

呼吸が整った頃にどうにかそんな事を言葉にしてみると、美咲さんは一言だけ「非常識な娘」と返したきり何も言わなかった。

「……?」

友紀の説明とまったく一致しない。
美咲さんは、私の考えている事など追い払ってしまいたいようで、寝そべる私の隣に身体を横たえて私の顔を覗き込んできた。

「何、心配してるの?…」
「いえ、その」
「嘘は言ってない」

その通り、嘘ではないのかもしれない。
友紀にはそういう面を見せていないだけで、美咲さんに対しては真下課長は非常識な事をしているのだろう。とても信じられないけれど。

「冴子…」
「はい」
「もっと、していいんでしょ?」

私がためらっているようにでも見えたのか、美咲さんはそんな筋違いの質問をしてくる。
私は「はい」と答えてその後は夜更けまで美咲さんにたっぷりと偽竿で貫かれる事となる。

「あ、あぁ…あん、そんな…したら…っ壊れちゃいます」
「嘘、まだ行けるでしょ?…冴子」
「あひぃ、ん…あぁぁっ…!」

苛立ちをぶつけられているのかもしれないと、その間何度か思った。
真下課長の事など、記憶の片隅にさえ置いておきたくないと、そういう忌まわしいものでも追い出すかのように美咲さんは何度も私を求めてきた。

「…冴子、私の事好き?」
「…っ、そうに決まってるじゃないですか、あ…ん」
「じゃいっぱいセックスしていいのよね」
「あんっ、あ…はい、はんっ…」

「本当に可愛い、もっと、よがってる所見せて」
「はい…っ、ん…あぁっ」

美咲さんは身体を起こした形の正常位で私を貫きながら、両手では胸をめちゃくちゃに揉みしだいてくる。
私は、そんな苦しいぐらいの攻めにそれでもどこか充足感を覚えながら、だらしなく蜜を垂らし潮を吹いて、快感の波に飲み込まれていった。
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