Golden Spice

朝陽ヨル

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馴れ初めの続き(R18)

四 (R18)

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「なんだっ!?」
「奉仕でもしてやるよ」
「っ……」 

 そう言ってアレッシュはラーの射精したばかりの性器を口に含む。大きく開脚させ後屈させると、後孔が丸見えになって淫靡な光景だ。
 さすがにラーも恥ずかしいのかアレッシュの髪を掴んだり頭を押してみたりと抵抗している。
 アレッシュも両手が塞がっていることとラーに頭を押されて動きづらい。その為、ラーが抵抗しづらくなるように更に両足を持ち上げ、露わになっている後孔を舐め始めた。 

「やめろそんな所!」
「これも奉仕だろ?」
「阿呆! そんな奉仕があるかっ!」 

 なんと言われようとアレッシュが止めることは無く、後孔に舌先を抜き差しされる。
 何度も収縮を繰り返している後孔。ラーは精神的な不快感と、身体的には快感を我慢して、顔を上向きにし片手で視界を塞いでいる。
 ラーの抵抗が弱まりある程度後ろへの奉仕が済むと、アレッシュは事前に枕元に置いておいたローションのボトルを掴んで中身を利き手の指に垂らしていく。 

「力抜いとけよ」
「……くっぅ」 

 ローションを付着させた中指を後孔周辺を撫でてからゆっくりと挿入する。
 ラーの表情を窺えば当然のようにしかめっ面である。自分で慣らすのと他人がするのではペースやリズムが違い調子が狂うのだろう。

「平気か?」
「……おかしな気分だ」
「まあ初めは慣れねえよな」 

 中指一本をただ抜き差しし、拡げるようにして人差し指も加える。二本の指が抜き差しされ中で回転を加えながら動かしていくと、中での動きが徐々にスムーズになってくる。
 そうなってくるとラーも苦しいだけではなくなってきた様子で少し余裕が見えてきた。 

「マニス」
「ん……?」
「この感覚覚えとけよ」
「……あまり、動かすな……っ」
「動かすなっつったって、動かさねえと慣れねえだろ。ほらココ」 

 探るように撫でていた内襞をトントンとつつき上げる。
 するとびくんと明らかな反応を示すラー。咥えられて半勃ちになっていた性器がまた熱を帯び出している。 

「この辺りまで入ってんだぜ? 俺の指」
「だからなんだと……」
「結構咥え込むようになったなと。順調で偉いえらい」
「……王として見なくていいとは言ったが、子供扱いしろとは言っていない」
「子供扱いなんてまさか。同じ三十男で同等に扱ってるだろ。こうまでされちゃ褒められたくもなるってもんだ」
「他人事のよう、にっ!?」 

 話し途中で三本目の指を追加すると圧迫感が増す。指を動かす程クチュクチュという粘着質な音と、ラーの息遣いが寝室内に響く。 

 ーーさすがにちっと辛いか……? 

 眉を顰める表情や、肩や腹の動き、息遣いの荒さ、伝う汗の量、口数の少なさや抵抗の弱さを見ていると大分参っているように思える。
 順調に後孔を解すことは出来たがこれ以上のモノを挿入するのはリスキーかもしれないと判断し一旦指を抜く。 

「大丈夫か、この辺でやめとくか?」 

 ラーのことを気遣って聞いてみたが、それに対してラーは癪に障ったのか身体を起こしてアレッシュの服を引っ張り、すごい剣幕で低く言い放つ。 

「……こうまでしてやめたらお前のマラをちょん切ってから公開処刑してやる」
「はは、無慈悲過ぎねえか」 

 並大抵の人ではここで萎えてしまいそうだがアレッシュの場合は違う。逆に滾っていた。それ程ラーが自分を求めているのだと汲み取れるからだ。 

「じゃあ続行ということで。後ろ向いてケツ上げてみろ」
「む……」 

 怒りを抑えて指示通り後ろを向き、尻を突き上げるポーズになる。 

「屈辱的な体勢だな……」
「こればっかりはな。他にも色々あるが、今回はオーソドックスにヤろうぜ」 

 アレッシュは下衣を寛げ隆起した性器を取り出し、手早く避妊具を被せる。
 その一連の動作をラーは無言で眺めていたが、終わると口を開いた。 

「不思議なものだな。本当に私で勃っているのか」
「そりゃあそうだろ。ほら、そっち向いて力抜いてろよ」 

 ラーの腰部から臀部にかけて掴み、勃起した性器を宛てがう。そして後孔を拡げるようにしながらゆっくりと挿入を開始する。 

「ぐっ……!」
「力むな。ゆっくり呼吸してみろ」 

 排出するはずの器官に異物が外から入る。その感覚を受け入れようとゆっくりと呼吸を繰り返している。
 アレッシュも尻を撫でながらタイミングを合わせて挿入を進め、たまに引いてみたりもする。 

「上手だぜ、アンタに絞られてるみてえだ」
「はぁっ……言ってろ! ……こちらは必死だ」
「だろうな。でもちゃんと入ってんぜ」 

 動く度に漏れる吐息やくぐもった声、汗で濡れる艶やかな褐色の背中。その妖艶な雰囲気に呑まれてアレッシュは背中の窪みに舌を這わせてうなじに軽くキスを落とした。 

 ーー……そういやこんな風になるのは久し振りだな。誰かをこんな丁寧に抱こうなんざ……しかし 

 相手が王であることは百も承知で、傷つけてはいけないことも分かっている。だがそれ以上に込み上げてくる大きな感情がある。 

 ーー普段多くの人間を従えてるこの王が、今は俺に組み敷かれて息も絶え絶えになりながら俺のを必死に咥え込んでる。スゲー背徳感……狂っちまいそうな程興奮する

「……おい……これ以上……でかくするな、阿呆が……っ」
「いやあ……久々のセックスで俺もそろそろ加減が出来そうにねえんだわ」
「なんっ……あ゛ぁッ!?」 

 ゆっくりと抽挿を行っていたが、少し乱暴めに奥へと挿入する。ラーは項垂れて痛みを我慢しているようだが、その勢いのまま律動を繰り返していけば中の調子は次第に柔らかく飲み込んでいく。 

「まるで俺が喰われてるみてえだな」
「愉快そうに、言いおって……」
「ああ愉快そのものだ」
「……アル、体勢を変えろ。お前の顔が見たい」
「なんだ、顔見えねえと不安か?」
「違う」 

 一旦腰を引いて抜き、ラーの身体を上向きにしてやる。
 ラーは多少なりとも余裕が出来てきたのか薄く笑みを浮かべていた。 

「言っただろう。お前のギラついた目は好ましいと。これなら思う存分眺められる」
「それはまあ……そうだろうが」 

 ーー自分のことも見られるってのは気にしねえんだな…… 

 足を上げ腰の下に枕を置いて高さを作ってから挿入を再開する。正常位では先程とは違った感覚だ。

「っ……、ふ……っ」 

 吐息を漏らしたり、時々短く呻く。渋面を作りながら耐えるそのいじらしさはとても色っぽく、情欲を煽るには十分過ぎる。
 抽挿を繰り返していく内に引っ掛かりも無くなり動きがスムーズになってくると、また更に深く挿入されてラーは喉元を晒して快感を受け止めている。
 上向きになった時は萎え気味になっていた性器はすっかり勃起して先走りを溢れさせている。 

「マニス、気持ちいいか?」
「ん……っ……い、イイ……ぞ……。お前の、その……私を求める様が……実に、愚かしくて、な」
「ハッ……スゲー無駄口。じゃあまだまだイケルな」
「っ!? そこを、今触る……なっ……!」 

 アレッシュの律動は続き、ラーの性器もローションが付いた手で刺激し続ければ再び射精してしまう。
 それから中の抽挿を繰り返したり、扱かれるなどの刺激を続け、ラーが三度目の射精をしてもまだ終わらず、暫くしてやっとアレッシュが達し、なんとか初めての性行為は落ちついたようだった。
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