1 / 73
一章〈interest 〉~興味深さにカミングアウト~
一 有馬視点
しおりを挟む
俺はクラス委員長。よくいる眼鏡の真面目いいんちょとかと違って、俺はキレのあるイケメン委員長! ……とまあカッコつけてみたりして。だって暇なんだもん。クラスの連中はフツーにいいヤツ等だし、ヘルプがかかればお助けマンになる俺、まじいいヤツじゃない? 慕われて当然みたいなね。特にやることがなくて、窓際で頬杖つきながら窓の外を眺める深窓のお姫様状態。あ、ここ笑うトコね? なんかねぇかな……俺のココロの隙間埋めてくれるヤツ……
「………おっ」
そういやいたじゃん! なんでか一匹狼……いや、迷える仔羊? がいたじゃん! これは早速行くっきゃねぇだろ! タイミングいいことにクラスには俺と二人っきり! ………あ、名前知らねぇや
「おーい仔羊ちゃん」
仔羊ちゃんに近づいて行きながら呼んでみた。けれど当人は知らんぷりだ。
なんだなんですか無視ですか! せっかく可愛いあだ名で呼んでんのに
「仔羊ちゃーん仔羊ちゃーん。仔羊ちゅわあーん。こーひーつ」
「ウッゼェ! 話しかけんなッ!」
「わぉ……」
席に座ったまま机をダンと強く叩いて牽制している。寄った俺を下から睨め上げている。
……よく見たら可愛い顔してんじゃんコイツ。眉短いけど目クリクリしてっし。八重歯とか犬っぽいな
「お前……かわいい」
「はぁ?」
「ヤッベその顔チョーどハマりなんだけど」
そのイロモノ見るみたいな視線もな☆
「……」
仔羊ちゃんは眉間に皺を寄せに寄せまくって、席から立ち上がると逃げるように背中を向けた。
「おいおいおいどこ行くんだよ?」
「テメェのいねぇ所だ」
このまま逃してたまるかっ!
「待てって」
よし掴んだ! 意外と手首ほそ……
「ひぁッ!!」
「……!!??」
確かに掴んだ彼から聞こえたような気がする。
なんだなんか……スゲー可愛い声聞こえたんですけど俺の幻聴かないやいやそんなハズは……
「はっ、離せっばかっ!!」
ビンゴォォォオオオオオオオオ!! 何この可愛い生き物!! キッと睨んでますけど全然怖くない寧ろ可愛さ三割増しですけどなにかああああああ!!!!? ……げふん、ごほっごほっ……心は暴走、しかし見た目だけは繕わないとな
「っと……悪い。逃げるからつい本能的に握っちゃったよ」
「本能的ってなんだよ! つかニヤニヤすんな気色悪ぃ!」
「人間皆本能で動くものさ! 何故なら人間も動物だから!」
「意味わかんねぇよ」
「うん、俺もわかんない」
「わかんねぇのかよ」
ツッコミに慣れてるなコイツ。いやいや、突っこむのは俺の方だよ?
「ってあらら……行っちゃったか……」
完全に俺のことを引いた目で、それでいて目を合わせないようにさっさと教室から出ていった。
予想外だったな……なんだあの仔羊ちゃん……マジで仔羊ちゃん……今度から寝る時数えよう
「………おっ」
そういやいたじゃん! なんでか一匹狼……いや、迷える仔羊? がいたじゃん! これは早速行くっきゃねぇだろ! タイミングいいことにクラスには俺と二人っきり! ………あ、名前知らねぇや
「おーい仔羊ちゃん」
仔羊ちゃんに近づいて行きながら呼んでみた。けれど当人は知らんぷりだ。
なんだなんですか無視ですか! せっかく可愛いあだ名で呼んでんのに
「仔羊ちゃーん仔羊ちゃーん。仔羊ちゅわあーん。こーひーつ」
「ウッゼェ! 話しかけんなッ!」
「わぉ……」
席に座ったまま机をダンと強く叩いて牽制している。寄った俺を下から睨め上げている。
……よく見たら可愛い顔してんじゃんコイツ。眉短いけど目クリクリしてっし。八重歯とか犬っぽいな
「お前……かわいい」
「はぁ?」
「ヤッベその顔チョーどハマりなんだけど」
そのイロモノ見るみたいな視線もな☆
「……」
仔羊ちゃんは眉間に皺を寄せに寄せまくって、席から立ち上がると逃げるように背中を向けた。
「おいおいおいどこ行くんだよ?」
「テメェのいねぇ所だ」
このまま逃してたまるかっ!
「待てって」
よし掴んだ! 意外と手首ほそ……
「ひぁッ!!」
「……!!??」
確かに掴んだ彼から聞こえたような気がする。
なんだなんか……スゲー可愛い声聞こえたんですけど俺の幻聴かないやいやそんなハズは……
「はっ、離せっばかっ!!」
ビンゴォォォオオオオオオオオ!! 何この可愛い生き物!! キッと睨んでますけど全然怖くない寧ろ可愛さ三割増しですけどなにかああああああ!!!!? ……げふん、ごほっごほっ……心は暴走、しかし見た目だけは繕わないとな
「っと……悪い。逃げるからつい本能的に握っちゃったよ」
「本能的ってなんだよ! つかニヤニヤすんな気色悪ぃ!」
「人間皆本能で動くものさ! 何故なら人間も動物だから!」
「意味わかんねぇよ」
「うん、俺もわかんない」
「わかんねぇのかよ」
ツッコミに慣れてるなコイツ。いやいや、突っこむのは俺の方だよ?
「ってあらら……行っちゃったか……」
完全に俺のことを引いた目で、それでいて目を合わせないようにさっさと教室から出ていった。
予想外だったな……なんだあの仔羊ちゃん……マジで仔羊ちゃん……今度から寝る時数えよう
0
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる