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第二章:俺の存在と護衛人

霧子さんの真実

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**********

俺が着替え終わり、玄関で待っていると紅葉さんも着替えを終えたようで
一緒に車に乗った
霧子さんが運転で、紅葉さんが助手席 俺は後ろだ

「紅葉さん、今からどこに行くか聞いても良いですか?」

「行くのは弥生町やよいちょうの役場よ ほら、優心ゆうしんくん記憶もないし
何も分からないから、町役場に行って調べてもらうのよ
あと、ちょっとやってもらうこともあるから そのついでもね」

「なるほど すいません お手を煩わせてしまって..」

「いーの いーの 家族なんだからこのくらい大したことないわ ね 霧子さん」

「えぇ、紅葉さんの言う通りよ」

家族...か
何度聞いても嬉しい響きなんだよなぁ



「質問なんですけど、霧子さん なんで拳銃持ってるんですか?」

俺が記憶している限り、日本で拳銃の所持は銃刀法違反に該当するため
普通に犯罪だ なのにも関わらず、霧子さんは普通に持っている

「あぁ、アタシというかアタシの家系は国から許されてるのよ」

「何故ですか?」

「アタシの家『間宮家』はね 国から認定されてる『御庭番おにわばん』なのよ」

御庭番...
確か、江戸時代に活躍した将軍直属のスパイのことを指してるはず....
そうか、それなら納得だ


江戸時代...?今って令和のはずじゃ......

「...御庭番!?!?!?!? それって江戸時代の時の話じゃないんですか!?!?!?」

「あっはっはっは ちゃんと勉強してるじゃないか 優心さん
そう、アタシたちのご先祖様は江戸時代に将軍様のスパイとして活動してたのよ
ただ、それと同時に男性と要人の警護をするのも役目だったの

スパイの役割は無くなったんだけど警護の役割は今までずっと続いているから
実銃は流石にダメなんだけど非殺傷の武器なら所持を許されてるのよ

だから、私は持っててもセーフなの 優心さんはダメよ」

「へ...へぇー.....」

すっごい世界だなぁ.....

「そろそろ着くわね 霧子さん 裏口に駐車して」

「分かりました」

**********

霧子さんは車の中で待っているとのこと
紅葉さんに「ちょっと待ってて」と言われ、俺は扉の前で待った

「お疲れ様 真希まき ごめんね 急に用意させちゃって」

「心配しないで 私の役割なんだから でも、本当に男性なの?」

「まぁ、百聞は一見に如かずって言うしね」

入ってきてーと聞こえたので、俺は役場に入った
目の前にいたのは紅葉さんより少し背が高い黒のショートカットの女性

「優心くん説明するね
この人は『男性課』っていうところで働いている私の友人『五十嵐真希いがらしまきよ」

「こんにちは 自分は『七瀬 優心』と言います 初めまして、五十嵐さん」

お辞儀して、挨拶をした
だが、五十嵐さんから返事が返ってこない

不思議に思って、顔を上げるとわなわなと震えている様子だ

「も..もももも紅葉ほほほ本当に男性じゃない!?!?」

「一応、昨日からそう言ってるんだけど.....」

「あの、大丈夫ですか??」

「だ..だだだ大丈夫よ!!」

そう言ってるけど、鼻血出てるんだよな

「ほら、真希 ティッシュ」

「あ、ありがとう 持ってなかったから助かったわ」


本当に、こういうの?で鼻血が出る人っているんだぁ


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