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第1部
第5話「透明人間になる顛末」
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カロリーメイトのような固形の食べ物をアキラにもらって、水で流し込む。あんまり味がしない。
ぼくは環境の変化に敏感だから、バルコニーに面した広いロビーのソファの上では、全然落ち着けない。なにより、自分の身体に慣れない。
筋肉の使い方を忘れたみたいで、水の入ったボトルを落としてしまう。ガラスに映る自分の白い姿にドキリとする。動くたびにパンツから飛び出しシャツで押さえつけた性器を意識してしまう。
部屋の明かりは消されて、足元の間接光だけが薄暗く光る。ボンデージファッションのサチが肩に短いジャケットを引っ掛けて近づいてくる。嫌な予感がする。
「リオ、あんたが透明人間てこと、証明してあげるよ。来な」
ぼくはサチのあとについていく。ロビーを出て、廊下を歩くと、近くの部屋で男女の喘ぎ声がきこえる。奥の部屋からわからない言葉で罵り合う声もきこえる。階段の近くに座り込んで、水タバコを吹かすユリアとエレナに出くわす。二人は立ち上がってぼくにまとわりつく。
「あんたリオって言うの? あたしはユリア、こっちはエレナ。あたしたちの部屋に来ない?」
「ユリア、いま忙しーから、ヤリたきゃあとにして」とサチが制する。
ユリアは服の上からぼくの股間を撫でて、ぼくの頬をぬるりと舐める。離れる。手をふる。あとでね、と言う。桃のような香りがする。
高校生のぼくには露骨で刺激が強すぎて、本能的に身体が反応してしまう。シャツの中に反り返った陰茎が硬くなる。
* * *
階段をのぼる。ひとつ上の階には散らかった廊下の両脇にドアが並び、サチはその一つで立ち止まる。ドアに手をかざすとスライドして開く。
部屋に入って細い通路を抜けると、巨大なベッドの置かれた寝室と広い窓。その部屋の中に、昔の電話ボックスのようなガラスで仕切られたシャワールームがあって、女がシャワーを浴びている。サチがガラスをノックする。シャワーが止まる。ボックス内を強風が巻き上がり、女の長い髪を巻き上げる。
形の良い胸と長い脚、紫がかった黒髪が天井へ吸い上げられ、まるでカスタムドールのような精巧な顔立ちの女がガラス越しにぼくを見下ろす。
風がとまると裸の女がシャワーボックスから出てくる。ベッドに腰掛けて、煙管に黄色いカートリッジを差し込む。片膝を抱えて吸う。甘い香りの蒸気を吐く。
下腹部に朱色のタトゥーがあって、ハートマークに翼のような飾りのあるデザインはまるで、膣と子宮と、左右に拡がる卵巣のようにみえる。
「その子、なんだい?」と女。
「リオって言うんだ。あんたと同じフェラーレのイ式だよ。リオ、この子はネム、ウチのスナイパーだよ」とサチが紹介する。ぼくはお辞儀をする。
「男のフェラーレ?」とネムがぼくをみつめて値踏みする。
「情報じゃそうなってるけど、リオは……なんだっけ? 異世界?……から来たらしくて、電脳の使い方がわからないんだって。もしかしたらハズレかもしれないから、あんたに見てもらおうとおもって」
「アハハ、あたしの若い頃とおなじこと言ってンね、かわいいじゃん」
ネムは片脚を伸ばして、爪先でぼくの股間に触れる。足の指で陰茎を挟んで撫でる。
「随分立派なもん持ってるじゃん、フェラーレっぽいね。何? ファックすればいいの?」
「ちげーよ、迷彩の使い方教えてほしいの」
「なーんだ」
「アンタ、男とヤらないじゃん」
サチにそう言われて、ネムはベッドから降りる。ぼくに寄り添う。ぼくより四インチほど背が低い。ネムは片手でぼくのスキニーパンツのホックを外し、陰茎の根元を掴む。ぼくの唇をぬるりと舐める。舌を絡める。甘い果物の香りに頭がくらくらする。
「この子は美形だから、ヤってもいいよ」とネムがぼくをみつめて言う。
「先に迷彩教えてくれる?」とサチ。
「イ式なら迷彩使えるだろ、使えばいーじゃん」
「電脳の使い方もわかんないんだって」
「チンポの使い方はわかるだろ? 一緒だよ」
ネムはぼくにまとわりついたまま煙管を吹かす。部屋が女の香りで充満し、酔いそうになる。窓の外を大型車が通過して、赤い光が射し込む。どこかの部屋で大声で歌う酔っ払いの声が響く。
「じゃあ頼んだよ」
そう言い残してサチは部屋を出ていく。ぼくは裸の美女と二人きりで部屋に取り残される。ぼくはスキニーパンツのホックを閉めなおそうとするけど、ネムがぼくの手を掴む。
「そのままでいいって、フェラーレなんだから」
「ちょっと恥ずかしいです……」
「電脳使えないの?」
「はい」
「チンポは勃つよね?」
「……はい」
「それと一緒だよ。エロいこと想像するとチンポが勃つし、恥ずかしいと思えば頬が赤くなるだろ? 消えてなくなりたいと思えば、消えることだってできるさ」
ネムが微笑んで甘い蒸気をぼくの股間に吹きかけると、ネムの美しい身体はふわりと煙のように消え失せ、煙管がポトリとベッドに落ちる。
出窓の棚に置かれた香盆が、カラン、と涼やかな音をたてる。部屋の甘い空気が流れて、姿を消したネムがぼくを背中から抱く。見えない指先がぼくの股間に滑り込む。耳元に息を吹きかける。
「ほら、簡単だよ。やってみな」
「どうすれば?」
「ママにオナニーしてるのみつかったところを想像するの」
ぼくはふと中学の頃、早く帰宅して自室でオナニーしてるところを妹の友梨にみられたことを思い出す。あのしゅんかん、自分自身を消してしまいたかった。あのヒヤリとした冷たくて熱い感覚が首筋に蘇る。
音もなく、自分自身が消滅したことを感じる。
視界の隅に映る前髪とか睫毛とか鼻筋とか、普段意識していない自分の姿の切片が完全に消え失せて、ただ見ているだけの存在になる。そっと視線を床にむけると、わずかに歪んだ床の模様が目に入り、自分の身体が、着ている服ごと消えていることを認識する。
いや、コートの一部は消えていない。肌に密着したスキニーパンツとシャツは見えない。どういう原理かわからないけれど、光が曲がっているようなかんじ。
「ほら、消えた」とネムが囁く。
「すこし歪んで見えますよ、それにコートが……」
「初めてにしちゃ、上出来だよ。最初からうまくいくもんか」
「どうやって、元に戻るんですか?」
「いま締めてるのを緩めたら戻るよ、ほら」
ネムが姿を現す。ベッドに腰掛ける。煙管を取って咥える。黒い影がすっと形を造って、ぼくも再び姿を現す。自分の両手をみつめる。指の隙間からみえるネムの美しい裸体を覗き見る。
「慣れないうちはその野暮ったいコートは脱ぎな。あと、雨の中では光学迷彩は使えないから」
* * *
階段を下りてロビーに戻る。さっきとは違う部屋から喘ぎ声がきこえる。ユリアたちの姿が見えない。
キッチンの椅子に座っていたサチが、冷蔵庫から飲み物を出してぼくに投げる。瓶入りのお酒。ぼくは未成年だから飲めない。キャップをひねる。泡が噴き出す。床に滴る。円型のお掃除ロボットが音もなく滑ってきて、床を拭く。一口飲んでみる。鼻に抜けるアルコールの香りに咳き込む。サチもお酒を飲む。
「どうだった?」
「一回だけできました、信じられないですけど」
「一回できれば何回でもできるよ、逆上がりと一緒さ」
「あの……綺麗な人も、高額ナントカができるみたいですけど……」
「熱光学迷彩。ネムもリオと同じフェラーレのイ式だからね。でも、あの子は盗みはやらないよ。そういう繊細なの苦手みたいだし」
そう言ってサチは酒瓶をあおる。片足をカウンターにのせる。
「このために、ぼくを誘拐したんですか?」
「いいや」
「じゃあ……どうして……」
「ほんとうは女たちがフェラーレの男とファックしたいって言うからだよ」
ぼくはカウンター越しにサチをみつめる。なんだか眠い。病院で目覚めて、まだ数時間しか経っていないのに。壁の時計を見上げると、針は一時五十分を差す。サチは腰の拳銃をカウンターに置く。ゴトリと重い音がする。
「その拳銃、本物ですか?」
「水鉄砲に見える?」
「弾入ってるの?」
「入ってるよ、六発、マグナム弾だからSKFのサイボーグも殺せるよ。M24R、ハルトと同じやつ。アンタも欲しい?」
「いや、ぼくは……」
「銃、撃ったことないの?」
「ないです」
「人、殺したことは?」
「ないです」
「そっか」
会話が途切れる。サチは発泡酒をラッパ飲みして天井のシーリングファンを眺める。
いつの間にかロビーの隅に青い明かりが灯り、ゴーグルをつけたドレッドヘアの男が、何かの部品を組み立てている。いや、バラしている。
「ぼく、どこで寝たらいいですか?」
「好きなところで寝なよ。空いてる部屋ならどこでも。アタシの部屋はだめだよ、アタシの身体はハルトのだから」
「はい……」
「はい、じゃねーよ。ユリアたちの部屋に行きな、さっき楽しみにしてたから」
ぼくはスツールを下りて立ちあがる。足元がふらつく。お酒の瓶を持つ。お酒を飲んだことがお父さんに知られたら、流石に叱られるかもしれない。サチが廊下を指差す。
「突き当り右、エレナもいるから、朝まで楽しみな」
ぼくは環境の変化に敏感だから、バルコニーに面した広いロビーのソファの上では、全然落ち着けない。なにより、自分の身体に慣れない。
筋肉の使い方を忘れたみたいで、水の入ったボトルを落としてしまう。ガラスに映る自分の白い姿にドキリとする。動くたびにパンツから飛び出しシャツで押さえつけた性器を意識してしまう。
部屋の明かりは消されて、足元の間接光だけが薄暗く光る。ボンデージファッションのサチが肩に短いジャケットを引っ掛けて近づいてくる。嫌な予感がする。
「リオ、あんたが透明人間てこと、証明してあげるよ。来な」
ぼくはサチのあとについていく。ロビーを出て、廊下を歩くと、近くの部屋で男女の喘ぎ声がきこえる。奥の部屋からわからない言葉で罵り合う声もきこえる。階段の近くに座り込んで、水タバコを吹かすユリアとエレナに出くわす。二人は立ち上がってぼくにまとわりつく。
「あんたリオって言うの? あたしはユリア、こっちはエレナ。あたしたちの部屋に来ない?」
「ユリア、いま忙しーから、ヤリたきゃあとにして」とサチが制する。
ユリアは服の上からぼくの股間を撫でて、ぼくの頬をぬるりと舐める。離れる。手をふる。あとでね、と言う。桃のような香りがする。
高校生のぼくには露骨で刺激が強すぎて、本能的に身体が反応してしまう。シャツの中に反り返った陰茎が硬くなる。
* * *
階段をのぼる。ひとつ上の階には散らかった廊下の両脇にドアが並び、サチはその一つで立ち止まる。ドアに手をかざすとスライドして開く。
部屋に入って細い通路を抜けると、巨大なベッドの置かれた寝室と広い窓。その部屋の中に、昔の電話ボックスのようなガラスで仕切られたシャワールームがあって、女がシャワーを浴びている。サチがガラスをノックする。シャワーが止まる。ボックス内を強風が巻き上がり、女の長い髪を巻き上げる。
形の良い胸と長い脚、紫がかった黒髪が天井へ吸い上げられ、まるでカスタムドールのような精巧な顔立ちの女がガラス越しにぼくを見下ろす。
風がとまると裸の女がシャワーボックスから出てくる。ベッドに腰掛けて、煙管に黄色いカートリッジを差し込む。片膝を抱えて吸う。甘い香りの蒸気を吐く。
下腹部に朱色のタトゥーがあって、ハートマークに翼のような飾りのあるデザインはまるで、膣と子宮と、左右に拡がる卵巣のようにみえる。
「その子、なんだい?」と女。
「リオって言うんだ。あんたと同じフェラーレのイ式だよ。リオ、この子はネム、ウチのスナイパーだよ」とサチが紹介する。ぼくはお辞儀をする。
「男のフェラーレ?」とネムがぼくをみつめて値踏みする。
「情報じゃそうなってるけど、リオは……なんだっけ? 異世界?……から来たらしくて、電脳の使い方がわからないんだって。もしかしたらハズレかもしれないから、あんたに見てもらおうとおもって」
「アハハ、あたしの若い頃とおなじこと言ってンね、かわいいじゃん」
ネムは片脚を伸ばして、爪先でぼくの股間に触れる。足の指で陰茎を挟んで撫でる。
「随分立派なもん持ってるじゃん、フェラーレっぽいね。何? ファックすればいいの?」
「ちげーよ、迷彩の使い方教えてほしいの」
「なーんだ」
「アンタ、男とヤらないじゃん」
サチにそう言われて、ネムはベッドから降りる。ぼくに寄り添う。ぼくより四インチほど背が低い。ネムは片手でぼくのスキニーパンツのホックを外し、陰茎の根元を掴む。ぼくの唇をぬるりと舐める。舌を絡める。甘い果物の香りに頭がくらくらする。
「この子は美形だから、ヤってもいいよ」とネムがぼくをみつめて言う。
「先に迷彩教えてくれる?」とサチ。
「イ式なら迷彩使えるだろ、使えばいーじゃん」
「電脳の使い方もわかんないんだって」
「チンポの使い方はわかるだろ? 一緒だよ」
ネムはぼくにまとわりついたまま煙管を吹かす。部屋が女の香りで充満し、酔いそうになる。窓の外を大型車が通過して、赤い光が射し込む。どこかの部屋で大声で歌う酔っ払いの声が響く。
「じゃあ頼んだよ」
そう言い残してサチは部屋を出ていく。ぼくは裸の美女と二人きりで部屋に取り残される。ぼくはスキニーパンツのホックを閉めなおそうとするけど、ネムがぼくの手を掴む。
「そのままでいいって、フェラーレなんだから」
「ちょっと恥ずかしいです……」
「電脳使えないの?」
「はい」
「チンポは勃つよね?」
「……はい」
「それと一緒だよ。エロいこと想像するとチンポが勃つし、恥ずかしいと思えば頬が赤くなるだろ? 消えてなくなりたいと思えば、消えることだってできるさ」
ネムが微笑んで甘い蒸気をぼくの股間に吹きかけると、ネムの美しい身体はふわりと煙のように消え失せ、煙管がポトリとベッドに落ちる。
出窓の棚に置かれた香盆が、カラン、と涼やかな音をたてる。部屋の甘い空気が流れて、姿を消したネムがぼくを背中から抱く。見えない指先がぼくの股間に滑り込む。耳元に息を吹きかける。
「ほら、簡単だよ。やってみな」
「どうすれば?」
「ママにオナニーしてるのみつかったところを想像するの」
ぼくはふと中学の頃、早く帰宅して自室でオナニーしてるところを妹の友梨にみられたことを思い出す。あのしゅんかん、自分自身を消してしまいたかった。あのヒヤリとした冷たくて熱い感覚が首筋に蘇る。
音もなく、自分自身が消滅したことを感じる。
視界の隅に映る前髪とか睫毛とか鼻筋とか、普段意識していない自分の姿の切片が完全に消え失せて、ただ見ているだけの存在になる。そっと視線を床にむけると、わずかに歪んだ床の模様が目に入り、自分の身体が、着ている服ごと消えていることを認識する。
いや、コートの一部は消えていない。肌に密着したスキニーパンツとシャツは見えない。どういう原理かわからないけれど、光が曲がっているようなかんじ。
「ほら、消えた」とネムが囁く。
「すこし歪んで見えますよ、それにコートが……」
「初めてにしちゃ、上出来だよ。最初からうまくいくもんか」
「どうやって、元に戻るんですか?」
「いま締めてるのを緩めたら戻るよ、ほら」
ネムが姿を現す。ベッドに腰掛ける。煙管を取って咥える。黒い影がすっと形を造って、ぼくも再び姿を現す。自分の両手をみつめる。指の隙間からみえるネムの美しい裸体を覗き見る。
「慣れないうちはその野暮ったいコートは脱ぎな。あと、雨の中では光学迷彩は使えないから」
* * *
階段を下りてロビーに戻る。さっきとは違う部屋から喘ぎ声がきこえる。ユリアたちの姿が見えない。
キッチンの椅子に座っていたサチが、冷蔵庫から飲み物を出してぼくに投げる。瓶入りのお酒。ぼくは未成年だから飲めない。キャップをひねる。泡が噴き出す。床に滴る。円型のお掃除ロボットが音もなく滑ってきて、床を拭く。一口飲んでみる。鼻に抜けるアルコールの香りに咳き込む。サチもお酒を飲む。
「どうだった?」
「一回だけできました、信じられないですけど」
「一回できれば何回でもできるよ、逆上がりと一緒さ」
「あの……綺麗な人も、高額ナントカができるみたいですけど……」
「熱光学迷彩。ネムもリオと同じフェラーレのイ式だからね。でも、あの子は盗みはやらないよ。そういう繊細なの苦手みたいだし」
そう言ってサチは酒瓶をあおる。片足をカウンターにのせる。
「このために、ぼくを誘拐したんですか?」
「いいや」
「じゃあ……どうして……」
「ほんとうは女たちがフェラーレの男とファックしたいって言うからだよ」
ぼくはカウンター越しにサチをみつめる。なんだか眠い。病院で目覚めて、まだ数時間しか経っていないのに。壁の時計を見上げると、針は一時五十分を差す。サチは腰の拳銃をカウンターに置く。ゴトリと重い音がする。
「その拳銃、本物ですか?」
「水鉄砲に見える?」
「弾入ってるの?」
「入ってるよ、六発、マグナム弾だからSKFのサイボーグも殺せるよ。M24R、ハルトと同じやつ。アンタも欲しい?」
「いや、ぼくは……」
「銃、撃ったことないの?」
「ないです」
「人、殺したことは?」
「ないです」
「そっか」
会話が途切れる。サチは発泡酒をラッパ飲みして天井のシーリングファンを眺める。
いつの間にかロビーの隅に青い明かりが灯り、ゴーグルをつけたドレッドヘアの男が、何かの部品を組み立てている。いや、バラしている。
「ぼく、どこで寝たらいいですか?」
「好きなところで寝なよ。空いてる部屋ならどこでも。アタシの部屋はだめだよ、アタシの身体はハルトのだから」
「はい……」
「はい、じゃねーよ。ユリアたちの部屋に行きな、さっき楽しみにしてたから」
ぼくはスツールを下りて立ちあがる。足元がふらつく。お酒の瓶を持つ。お酒を飲んだことがお父さんに知られたら、流石に叱られるかもしれない。サチが廊下を指差す。
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