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第四章 あなたと友達になれない
のんきにパスタとか食べている(2)
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小春はパスタをフォークで巻き取り、口に運ぶ。濃厚なチーズはコクがあり、パスタはほどよくもっちりとしていた。選んだパンと一緒に食べるとさらに美味しい。残ったソースをパンですくって食べたいくらいだった。
「古川さんは大学を卒業してから、どこに就職したんだっけ」
「私は文房具メーカーです。最近はオフィス環境向けの机や椅子も取り扱っていますけど」
「あっ、もしかしてHOYO?」
「そうです」
「最近、そこのオフィスチェアを買ったの。座る部分が三百六十度動くから、すごく使いやすかった」
「自宅用に買ったんですか?」
椅子の説明を聞いて、小春は目を丸くした。小春も同じ椅子を使っているが、それは会社の中でだ。体のひねりに追随してくれる椅子で、ブランコみたいに面白く、それでいてしっかり集中できる。家にもあればいいなと思い値段を確認すると、十万前後したので買うのを断念した記憶があった。ちなみに一番高い椅子で十五万だ。
会社で導入したという話ならともかく、買ったと言うので小春は驚いてしまう。最近はテレワークをする人もいるので、高価な椅子を買う人もいるから何もおかしくはないことは知っている。それでもこうして買った人と話すのは初めてだった。……小春の交友関係が狭すぎるだけなのかもしれないが。
「うん、自宅用。でも、仕事用みたいなものかな。最近は家で仕事をしているから」
「テレワークってどんな感じですか。私、事務だからやったことがなくて」
「私はテレワークじゃないの……会社はもう辞めちゃった。今は動画の配信をしてるんだ」
「……そうだったんですか、すごいですね」
小春は食べるのをとめて明音を見る。まさか、ここで配信動画のことが話題に出るとは思わなかったのだ。けれど、それが何だと言うのだろう。すぐに胸に浮かんだ疑念をしまい、小春は何事もなかったかのように食事を再開した。
「そうかな? 本当は働きながらやった方がいいと思うんだけど、色々疲れちゃって」
「戸塚さんでも、そういう時ってあるんですね。それでどんな動画を配信しているんですか。……もしよかったら、観たいです」
「ごめんね。今はアカウントが停止中で観られないの」
「それって大丈夫なんですか?」
動画配信者の活動についてよく知らなかったが、専業であるなら収入が絶たれているようなものだ。
聞いてから、小春は失礼なことを言ったと気づく。大丈夫なはずがない。気丈に振る舞っているように見えるが、明音の目の下には隈がある。服の裾からのぞく手首は異常なほど細く見えた。アカウントが停止したことが原因なのかは分からないが、かなり疲れているように見える。
「復旧まで時間がかかるみたいで……どうなんだろう」
「あ……」
こういう時、どう声をかけていいのだろう。小春はうまい言葉が見つからなかった。配信活動について、よく分からない人間が気休めに何かを言っても嫌な気分になるかもしれない。すでに頑張っている人間に頑張れと言うのもおかしいし、きっとどうにかなるなんて言葉はあまりにも無責任すぎる。なら、何かアドバイスでもあればいいのだが、明音は素人の小春に解決策を考えて欲しいわけでもないだろう。
「……大変ですね」
どうにか当たり障りのない言葉をかけ、動画の話はやめておく。
かといって、他の話題も見つからず美味しいパスタに逃げてしまうのが小春の悲しいところだった。
「そういえば気になっていたんだけど、古川さんが着けてるブレスレット、可愛いね」
「ありがとうございます」
小春が今日、身につけているのは柊からもらったブレスレットだ。会社では一度も身につけず、大切に家でしまっていた。こういう時にでもつけなければ、一生大事に保管しそうなのでつけて来たのだ。
「見てもいい?」
「えっと……」
「外さなくていいから」
それならいいかと小春はブレスレットを着けている手を明音の方に出す。ブレスレットの石がキラキラと光っていた。
明音はブレスレットに軽く触れて、引き輪に引っかけているプレート部分を見る。
その時、明音の目が一瞬だけ鋭くなった。
「これって、もしかして恋人からのプレゼント?」
「いえ、そういうのじゃなくて……友達からなんですけど」
「……ブレスレットって、友達からもらうことなんてあるんだ」
「やっぱりおかしいですよね。もう会えなくなるからって、最後にもらったんです。記念品みたいな感じで」
「その友達って、もしかして大学で一緒だった八神くんだったりする?」
「えっと……えっと…………その……」
違います、とは言えなかった。だが、ここでそうですと正直に答えてもいいのか。小春は目が泳いでしまう。最近、同じ大学に通っていた女性から嫉妬心を向けられたばかりだ。明音までもが、そんな風に小春を見るとは思わない。それでも躊躇してしまう辺り、軽いトラウマになっているのかもしれない。
けれどすぐに否定しないということは、明音に答えを教えているも同然だった。
「やっぱり、八神くんだ」
「う……そうです」
「本当は友達じゃなくて恋人なんじゃないの」
「まさか。私とし……八神さんが付き合うなんてないですよ」
「どうして?」
明音は不思議そうな顔で小春に聞いた。まるで付き合う方が自然だろうと言いたげな目だ。
付き合わない方が自然で、当たり前のことだと思っていた小春は答えに詰まる。理由は小春の中にちゃんとあったはずだった。柊は大きな会社の息子で、小春とは釣り合わない。それは単純に身分が違うとか、そういうものではない。生活水準や価値観が違うのだ。友達であれば、合う範囲で仲良くすればいい。けれど、恋人になるとどうなのだろう。柊も同じように思っているはずだ。絶対にあり得るはずがないから、安心して小春と友達でいられた。
しかし小春はそれを明音に説明しようと考えるが、口にすると白々しく聞こえてしまう気がした。
「私に友達がいなくて……困っていたのを助けてくれただけなんです」
そもそも柊と付き合おうなんて、小春は一度たりとも考えたことがない。
どちらもそういう対象として見ていない――と、以前の小春であれば信じて疑わなかった。だが、思い返すと小春は柊に二度抱かれている。時間が巻き戻ったため肉体的には一度になるが、柊は記憶がありながらも二度、小春に触れたということだ。考えないようにしてきたけれど、どうしてそんなことをしたのだろうか。もう考えても仕方のないことだけれど。
明音は小春の返答に納得してくれたのか、「そっか」とだけ相づちを打っただけだった。そこまで興味もなかったのかもしれない。
小春は腕を戻し、戸塚に気づかれないようにゆっくりと息をつく。気づけば背中が薄らと汗をかいていた。
「お手洗いに行ってきますね」
小春は食事を終えて、鞄からハンカチを取り出す。
そのタイミングで店員が現れた。食べた後の皿を素早く片付け、コーヒーを置く。それを見届けてから小春はハンカチを持って、席を立った。
明音は小春と店員がいなくなった後、ショルダーバッグから小さな瓶を取り出す。周囲を軽く見渡し誰も見ていないことを確認すると、目の前のコーヒーに白い粉をそっと流し入れる。
彼女の指先は若干震えていたが、蓋を落とすなどという初歩的なミスはしなかった。スプーンを掴み、コーヒーを混ぜる。
そして明音は自分のコーヒーカップを持ち、向かいの席にあるまだ手をつけていないコーヒーカップを見た――
「古川さんは大学を卒業してから、どこに就職したんだっけ」
「私は文房具メーカーです。最近はオフィス環境向けの机や椅子も取り扱っていますけど」
「あっ、もしかしてHOYO?」
「そうです」
「最近、そこのオフィスチェアを買ったの。座る部分が三百六十度動くから、すごく使いやすかった」
「自宅用に買ったんですか?」
椅子の説明を聞いて、小春は目を丸くした。小春も同じ椅子を使っているが、それは会社の中でだ。体のひねりに追随してくれる椅子で、ブランコみたいに面白く、それでいてしっかり集中できる。家にもあればいいなと思い値段を確認すると、十万前後したので買うのを断念した記憶があった。ちなみに一番高い椅子で十五万だ。
会社で導入したという話ならともかく、買ったと言うので小春は驚いてしまう。最近はテレワークをする人もいるので、高価な椅子を買う人もいるから何もおかしくはないことは知っている。それでもこうして買った人と話すのは初めてだった。……小春の交友関係が狭すぎるだけなのかもしれないが。
「うん、自宅用。でも、仕事用みたいなものかな。最近は家で仕事をしているから」
「テレワークってどんな感じですか。私、事務だからやったことがなくて」
「私はテレワークじゃないの……会社はもう辞めちゃった。今は動画の配信をしてるんだ」
「……そうだったんですか、すごいですね」
小春は食べるのをとめて明音を見る。まさか、ここで配信動画のことが話題に出るとは思わなかったのだ。けれど、それが何だと言うのだろう。すぐに胸に浮かんだ疑念をしまい、小春は何事もなかったかのように食事を再開した。
「そうかな? 本当は働きながらやった方がいいと思うんだけど、色々疲れちゃって」
「戸塚さんでも、そういう時ってあるんですね。それでどんな動画を配信しているんですか。……もしよかったら、観たいです」
「ごめんね。今はアカウントが停止中で観られないの」
「それって大丈夫なんですか?」
動画配信者の活動についてよく知らなかったが、専業であるなら収入が絶たれているようなものだ。
聞いてから、小春は失礼なことを言ったと気づく。大丈夫なはずがない。気丈に振る舞っているように見えるが、明音の目の下には隈がある。服の裾からのぞく手首は異常なほど細く見えた。アカウントが停止したことが原因なのかは分からないが、かなり疲れているように見える。
「復旧まで時間がかかるみたいで……どうなんだろう」
「あ……」
こういう時、どう声をかけていいのだろう。小春はうまい言葉が見つからなかった。配信活動について、よく分からない人間が気休めに何かを言っても嫌な気分になるかもしれない。すでに頑張っている人間に頑張れと言うのもおかしいし、きっとどうにかなるなんて言葉はあまりにも無責任すぎる。なら、何かアドバイスでもあればいいのだが、明音は素人の小春に解決策を考えて欲しいわけでもないだろう。
「……大変ですね」
どうにか当たり障りのない言葉をかけ、動画の話はやめておく。
かといって、他の話題も見つからず美味しいパスタに逃げてしまうのが小春の悲しいところだった。
「そういえば気になっていたんだけど、古川さんが着けてるブレスレット、可愛いね」
「ありがとうございます」
小春が今日、身につけているのは柊からもらったブレスレットだ。会社では一度も身につけず、大切に家でしまっていた。こういう時にでもつけなければ、一生大事に保管しそうなのでつけて来たのだ。
「見てもいい?」
「えっと……」
「外さなくていいから」
それならいいかと小春はブレスレットを着けている手を明音の方に出す。ブレスレットの石がキラキラと光っていた。
明音はブレスレットに軽く触れて、引き輪に引っかけているプレート部分を見る。
その時、明音の目が一瞬だけ鋭くなった。
「これって、もしかして恋人からのプレゼント?」
「いえ、そういうのじゃなくて……友達からなんですけど」
「……ブレスレットって、友達からもらうことなんてあるんだ」
「やっぱりおかしいですよね。もう会えなくなるからって、最後にもらったんです。記念品みたいな感じで」
「その友達って、もしかして大学で一緒だった八神くんだったりする?」
「えっと……えっと…………その……」
違います、とは言えなかった。だが、ここでそうですと正直に答えてもいいのか。小春は目が泳いでしまう。最近、同じ大学に通っていた女性から嫉妬心を向けられたばかりだ。明音までもが、そんな風に小春を見るとは思わない。それでも躊躇してしまう辺り、軽いトラウマになっているのかもしれない。
けれどすぐに否定しないということは、明音に答えを教えているも同然だった。
「やっぱり、八神くんだ」
「う……そうです」
「本当は友達じゃなくて恋人なんじゃないの」
「まさか。私とし……八神さんが付き合うなんてないですよ」
「どうして?」
明音は不思議そうな顔で小春に聞いた。まるで付き合う方が自然だろうと言いたげな目だ。
付き合わない方が自然で、当たり前のことだと思っていた小春は答えに詰まる。理由は小春の中にちゃんとあったはずだった。柊は大きな会社の息子で、小春とは釣り合わない。それは単純に身分が違うとか、そういうものではない。生活水準や価値観が違うのだ。友達であれば、合う範囲で仲良くすればいい。けれど、恋人になるとどうなのだろう。柊も同じように思っているはずだ。絶対にあり得るはずがないから、安心して小春と友達でいられた。
しかし小春はそれを明音に説明しようと考えるが、口にすると白々しく聞こえてしまう気がした。
「私に友達がいなくて……困っていたのを助けてくれただけなんです」
そもそも柊と付き合おうなんて、小春は一度たりとも考えたことがない。
どちらもそういう対象として見ていない――と、以前の小春であれば信じて疑わなかった。だが、思い返すと小春は柊に二度抱かれている。時間が巻き戻ったため肉体的には一度になるが、柊は記憶がありながらも二度、小春に触れたということだ。考えないようにしてきたけれど、どうしてそんなことをしたのだろうか。もう考えても仕方のないことだけれど。
明音は小春の返答に納得してくれたのか、「そっか」とだけ相づちを打っただけだった。そこまで興味もなかったのかもしれない。
小春は腕を戻し、戸塚に気づかれないようにゆっくりと息をつく。気づけば背中が薄らと汗をかいていた。
「お手洗いに行ってきますね」
小春は食事を終えて、鞄からハンカチを取り出す。
そのタイミングで店員が現れた。食べた後の皿を素早く片付け、コーヒーを置く。それを見届けてから小春はハンカチを持って、席を立った。
明音は小春と店員がいなくなった後、ショルダーバッグから小さな瓶を取り出す。周囲を軽く見渡し誰も見ていないことを確認すると、目の前のコーヒーに白い粉をそっと流し入れる。
彼女の指先は若干震えていたが、蓋を落とすなどという初歩的なミスはしなかった。スプーンを掴み、コーヒーを混ぜる。
そして明音は自分のコーヒーカップを持ち、向かいの席にあるまだ手をつけていないコーヒーカップを見た――
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