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チーズソースのとろふわオムライス編
チーズソースのとろふわオムライス編2
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ランチタイム。
言葉通り、景子さんは『かもめ』にやってきた。
「こんにちはー。」
「あっ、景子さん。いらっしゃいませ~。」
姉さんの声に気付き、厨房からちょこんと僕は顔を出す。
「景子さん、いらっしゃいませ。」
「こんにちは。京君。」
「すいません。カウンターでいいですか?」
ありがたい事にランチタイムの『かもめ』は、近所の常連客さんのおかげで、テラス、テーブル席は満杯で、カウンター席しか空いていなかった。
「もちろん、いいわよ。」
姉さんは、お冷やとメニューブックを持って、景子さんの所へ向かう。
「ご注文がお決まりになりましたら、お呼び下さい。」
景子さんはメニューを見る。
簡素なメニューブックとは別にある、新メニューがドン!と載った別紙を手に取る、景子さん。姉さん特製のイラストの載ったポップで色鮮やかなメニューを見ながら頬をゆるめ、姉さんを呼んだ。
「愛奈ちゃん。この、新メニュー。チーズソースのとろふわオムライスをいただこうかしら。」
「はい。チーズソースのとろふわオムライスですね。ありがとうございます。京ちゃん。チーとろオムライス1つお願いしま~す。」
「は~い。」
僕は料理に取り掛かる。
この『かもめ』では、料理の担当は僕になっている。姉さんは接客やメニューのイラストなんか上手かったりするが、料理がまるっきり出来ない。それを可愛いと言ってしまえるレベルならば問題ないのだろうけど、そのレベルを超越していた。
僕は姉さんの事を何時も心配している。姉さん、お嫁にいけるのだろうか?と……心配だ。
おっと、そんな事を考えないで、料理を作らねば。
オムライスの中のご飯は今回はチキンライス。
油をひいたフライパンで、鶏肉、玉ねぎ、マッシュルームを炒め、ケチャップを入れる。ケチャップの独特の酸味の香りが鼻に爽快に抜け、次に甘い香りがしたら、ご飯を入れ混ぜ。塩こしょうで味を整え、器に盛る。
卵に生クリームを入れてよく混ぜる。マヨネーズを入れるとふわふわになるけど、今回はパス。
よく熱したフライパンにバターを投入して、バターが全部溶けてしまわないうちに卵を投入する。フライパンを揺らしながら箸で混ぜながら焼く。スクランブルエッグを作る感じに似ている。
いい感じの半熟具合。
先ほど盛り付けたチキンライスにスライドさせる。そうすると、ふわとろオムライスの完成だ。
そして、最後のチーズソース。
牛乳、チーズ、そして、白ワイン。白ワインを入れる事によって、香りとコクが良くなる。それを熱しよく混ぜる。チーズの食欲を誘う香りがたまらない。塩こしょうで味を整え、それをオムライスに掛けて、最後に刻んだパセリを散りばめる。
完成だ。これにセットのサラダとスープを用意した所で、姉さんはタイミングでやって来て、料理を運んで行く。
こういう連携は姉弟ならではなんだろう。楽に仕事が出来る。
そして、待ってましたと言わんばかりの景子さんの元へオムライスは届けられた。
言葉通り、景子さんは『かもめ』にやってきた。
「こんにちはー。」
「あっ、景子さん。いらっしゃいませ~。」
姉さんの声に気付き、厨房からちょこんと僕は顔を出す。
「景子さん、いらっしゃいませ。」
「こんにちは。京君。」
「すいません。カウンターでいいですか?」
ありがたい事にランチタイムの『かもめ』は、近所の常連客さんのおかげで、テラス、テーブル席は満杯で、カウンター席しか空いていなかった。
「もちろん、いいわよ。」
姉さんは、お冷やとメニューブックを持って、景子さんの所へ向かう。
「ご注文がお決まりになりましたら、お呼び下さい。」
景子さんはメニューを見る。
簡素なメニューブックとは別にある、新メニューがドン!と載った別紙を手に取る、景子さん。姉さん特製のイラストの載ったポップで色鮮やかなメニューを見ながら頬をゆるめ、姉さんを呼んだ。
「愛奈ちゃん。この、新メニュー。チーズソースのとろふわオムライスをいただこうかしら。」
「はい。チーズソースのとろふわオムライスですね。ありがとうございます。京ちゃん。チーとろオムライス1つお願いしま~す。」
「は~い。」
僕は料理に取り掛かる。
この『かもめ』では、料理の担当は僕になっている。姉さんは接客やメニューのイラストなんか上手かったりするが、料理がまるっきり出来ない。それを可愛いと言ってしまえるレベルならば問題ないのだろうけど、そのレベルを超越していた。
僕は姉さんの事を何時も心配している。姉さん、お嫁にいけるのだろうか?と……心配だ。
おっと、そんな事を考えないで、料理を作らねば。
オムライスの中のご飯は今回はチキンライス。
油をひいたフライパンで、鶏肉、玉ねぎ、マッシュルームを炒め、ケチャップを入れる。ケチャップの独特の酸味の香りが鼻に爽快に抜け、次に甘い香りがしたら、ご飯を入れ混ぜ。塩こしょうで味を整え、器に盛る。
卵に生クリームを入れてよく混ぜる。マヨネーズを入れるとふわふわになるけど、今回はパス。
よく熱したフライパンにバターを投入して、バターが全部溶けてしまわないうちに卵を投入する。フライパンを揺らしながら箸で混ぜながら焼く。スクランブルエッグを作る感じに似ている。
いい感じの半熟具合。
先ほど盛り付けたチキンライスにスライドさせる。そうすると、ふわとろオムライスの完成だ。
そして、最後のチーズソース。
牛乳、チーズ、そして、白ワイン。白ワインを入れる事によって、香りとコクが良くなる。それを熱しよく混ぜる。チーズの食欲を誘う香りがたまらない。塩こしょうで味を整え、それをオムライスに掛けて、最後に刻んだパセリを散りばめる。
完成だ。これにセットのサラダとスープを用意した所で、姉さんはタイミングでやって来て、料理を運んで行く。
こういう連携は姉弟ならではなんだろう。楽に仕事が出来る。
そして、待ってましたと言わんばかりの景子さんの元へオムライスは届けられた。
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