ウチの犬は幸せなんだろうか？幸せだったんだろうか？

命名家族会議 そして、初散歩

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　そして、ナナが家にやってきて、しばらく過ぎた。
　子犬のナナはよく眠る。少し遊んだら、誰かの膝の上や、ゲージの中の自分の寝床。クッションの上など……。
　トイレもよくする。トイレ以外でしても、あまり叱らずに徐々に覚えさせる方針と決め『もうそろそろ、オシッコするかな？ウンコするかな？』というタイミングで、各自思ったら、ゲージのトイレに連れて行き『シ～は？ウンは？』と言いながらトイレを促すことにした。そのかいもあってか、リビングの床などに、オシッコやウンコをする事は、あまりなかった。
　子犬ならではなんだろうか？感情表現が豊かで、　見ていて飽きない。鳴き声も、とてもキュートだ。
噛んだり、ダメな事は、『め！』と叱る。何事もナナの目を見ながら行う。『待て』なども教える。
　母さんが買ってきた本には色々書いてありとてもためになる。狂犬病の予防接種は年に一回義務付けられており、その他に、成犬になってからも、ワクチンは年一回など……。子犬の場合は数回打たねばならないと……。他にも、ダニやノミ、フィラリアなどなど……なかなか、犬を飼うのは難しいんだな。改めて思った。
　そして、ワクチンを打ってもらう為に、動物病院へ行ことになった。
　この動物病院には、これからもお世話になることだろう。
　『本山動物病院』
　既にナナは、家にくる段階で一回目のワクチン接種済みだった。なので、今回は二回目になる。
　健康診断を受けて、問題なく二回目を接種。数日間は、外出させないように言われ、後日、三回目を受ける事に。そして、その間、先生曰く、「シャンプーなど、２、３日間止めといて下さい。地面に着く散歩は、まだ止めといた方がよいでしょう。他の犬猫との接触も避けた方がいい。その代わりに抱っこしての散歩をして、少し外の社会に慣れさせた方がいいと思います。」との事で、数日後、家族皆でナナを抱っこして、散歩に出掛けた。何でも、『社会化期』なるものがあるらしく、生後２ヶ月から４ヶ月の間が子犬にとって大切な時期らしい。その時に、しつけが出来てなかっり、人間社会に慣れていないと、吠え癖がついたり、攻撃的になったりするようだ。
　ワクチンのアレルギーも出ることなく、ナナは元気に始めて見る外の景色に興味津々のようで、すれ違う車やバイクの音、行き交う人々の声、そして、散歩中の他の犬。何にでも興味を示す。まだ、接触は出来ないので、挨拶だけ交わして、抱っこ散歩を続けた。
　もうそろそろ、梅雨明けだろうという時期。まだ、夏本番とは言わないが、晴れれば暑い。午前中の涼しい時間とはいえ、太陽も眩しい。今年の夏は海に行こうと思っていた彼女の事は、気が付いたら忘れてきている。今は、この夏をナナと、どうやって過ごそうかと、思いを馳せるばかりだ。人って単純なのか、僕が単純過ぎるのか……。結衣に抱かれるナナを見ながら、そう思った。夏はこれからだ。