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完成!新店舗!!
完成!新店舗!! 6
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リビングダイニングに入ると、さっきまでやんややんやと言い合ってのが嘘のように穏やかな時間が流れていた。
魔王様が何か言って解決させたのだろうか?何てったって、元・神。イリア達を黙らせる事くらい容易いのかもしれないな。
「ヤマト、どなたかお客様だったのです……か?!」
チャイムに気がついていなかったのか、イリアは笑顔を浮かべながら振り向いた表情は、鳩が豆鉄砲をくらったかのように、ポカンとしてかたまった。
その固まり具合いがおかしかったのか、
「ははは。何て顔してやがるんだ。イリア……?!」
エリも同じように俺の方を向いて固まった。
流石に二人の表情を見て、ただ事ではないと察知したのだろう。ララは冷静にこちらを向き、見据える。
「……何で……こんな所に神が居るの?」
当たり前の事だろうが、やはり、神が下界に居るのは不自然なのだろう。
「何でって?そりゃあ、引っ越し祝いば持ってきたからに決まっとろうもん?そぎゃん、おかしかね??」
ゼウス様は同意を求めるように、ラファエルさんに視線を移す。
「それは、おかしいと思うのが普通だよ。ゼウス。神が下界を容易くうろうろするものじゃない。同意を求められたラファエルちゃんが、困っているじゃないか?」
ラファエルさんが何かこたえる前に、魔王様が腰を上げ、ゼウス様の前にやってくる。
「何や……。魔王も来とったとね。」
「お久しぶりです。魔王様。」
ゼウス様は鼻で笑い。ラファエルさんは深々と頭を下げる。やはり、元・神の魔王様とゼウス様達は知り合いだった。
「お前こそ、こげんかとこば、うろんころんしとってよかとか?」
「別に良いも何も、僕と君では、置かれている立場や現状が違うしね。僕はこの世界に住んでいる訳だし、君みたいに、僕がこの世界を自由に歩き回るのに許可や制限もない。神の威光を纏ってる訳じゃないだろ?君みたいに、誰の迷惑にもならないし問題ないじゃないか?」
「そぎゃんばってん。」
「農園や他の事を言っているのなら、問題ないよ。ニーシャ達も居るしね。」
「ふん。つまらん。まあ……よか。とりあえず、ヤマトが天ぷらとうどんば食わしてくれるって言いよるけん、そればいただくとするばい。」
「何だ、ラファエルちゃんだけじゃなくて、君も食べるのかい?せっかくの食材が勿体ないね。」
「……何てね?」
魔王様がゼウス様にくってかかってる……。珍しい事もあるもんだ。もしかして、仲良くない??
……って、このままの空気は良くない。一触即発な雰囲気だ。まずは話の流れを止めないと。
「ゼウス様。ラファエルさん。とりあえず、空いてる所にお座り下さい。天ぷらも直ぐに揚がりますし、麺も直ぐに茹で上がりますから。」
神様と魔王様が争ったりしたら、ただ事では済まされない。また、イリア達を危ない目にはあわせられない。
「お?……ん、そうね。なら、アリシアちゃんの隣りが空いとるっぽかけん、そこに座ろうかな。」
ゼウス様とラファエルさんは空いているアリシアの隣りに腰を下ろした。
ふう。良かった事なきを得たようだ。
俺は安心し、調理に取り掛かる。
すると、ララが席を立ち此方へやってくる。
「どうしたんだ?ララ??」
「……マスターばかりに働かせるのは良くない。」
「そうか?なら、ゼウス様達にお茶を出してくれ。」
「……冷えた麦茶でいいの?アイスティーじゃなくて?」
「ああ。大丈夫だろう。外は暑いしな。汗をかいていたらミネラル豊富な麦茶がいい。」
「……ミネラルが何か分からないけど……分かった。」
ララは冷凍庫から氷を取り出しグラスに入れ。冷蔵庫から自家製麦茶を取り出し注いだ。
麦茶はこの世界にはなかったが、作るのは簡単だ。
アイスティーでもいいのだが、やはり、夏はコレだろう。
それにしても、こんな時に気が利いたり、落ち着いているのは、ララなんだな。
イリアはまず、こんな時にはあまり動こうとしない。魔王様が家に何度か遊びに来た時も、お茶を出したりする事はなく、魔王様達と談笑している。相手をしてくれていると思えばいいのだろうけど、悪巧みを考えた時以外に、あまり手伝いはしない。普段、ターニャさんが対応するからなのだろう。店の仕事はちゃんと気を利かせてやるのに、オンとオフの差が激しい。
イリアと同じように三大貴族の令嬢ながら、イリアの専属メイドをしているターニャさんは、基本的にイリアの命令やら身の回りの世話しかしない。王宮の仕事もあるし、ウチの店で接客をする訳でもない。料理は作れるけど、家では率先してやる訳でもない。ただ、新しいメニューを作る時は興味があるのか、王宮で作るのか、率先して教えを請う。まあ、貴族なんだから、仕方がないのか?最近は妙に側に居たりするけど。
そして、本来、エリやアリシアも気は利くのだが、エリは正義感からか、警戒心が強いのだろう。この前の事でゼウス様に余程、嫌悪感を抱いているのか、睨みを利かせ、アリシアは魔王様達の相手で忙しそうだ。魔王様とゼウス様はまだ、なんか小さな言い争いをしているみたいだし、イーシャさんやレイブンさんはだんまりを決め込んでいるし、アリシアとラファエルさんがあたふたしながら間に立っている。天使って案外、大変なんだな。
そんな状況を見ていると、天ぷらは揚がり、うどんも茹で上がった。
魔王様が何か言って解決させたのだろうか?何てったって、元・神。イリア達を黙らせる事くらい容易いのかもしれないな。
「ヤマト、どなたかお客様だったのです……か?!」
チャイムに気がついていなかったのか、イリアは笑顔を浮かべながら振り向いた表情は、鳩が豆鉄砲をくらったかのように、ポカンとしてかたまった。
その固まり具合いがおかしかったのか、
「ははは。何て顔してやがるんだ。イリア……?!」
エリも同じように俺の方を向いて固まった。
流石に二人の表情を見て、ただ事ではないと察知したのだろう。ララは冷静にこちらを向き、見据える。
「……何で……こんな所に神が居るの?」
当たり前の事だろうが、やはり、神が下界に居るのは不自然なのだろう。
「何でって?そりゃあ、引っ越し祝いば持ってきたからに決まっとろうもん?そぎゃん、おかしかね??」
ゼウス様は同意を求めるように、ラファエルさんに視線を移す。
「それは、おかしいと思うのが普通だよ。ゼウス。神が下界を容易くうろうろするものじゃない。同意を求められたラファエルちゃんが、困っているじゃないか?」
ラファエルさんが何かこたえる前に、魔王様が腰を上げ、ゼウス様の前にやってくる。
「何や……。魔王も来とったとね。」
「お久しぶりです。魔王様。」
ゼウス様は鼻で笑い。ラファエルさんは深々と頭を下げる。やはり、元・神の魔王様とゼウス様達は知り合いだった。
「お前こそ、こげんかとこば、うろんころんしとってよかとか?」
「別に良いも何も、僕と君では、置かれている立場や現状が違うしね。僕はこの世界に住んでいる訳だし、君みたいに、僕がこの世界を自由に歩き回るのに許可や制限もない。神の威光を纏ってる訳じゃないだろ?君みたいに、誰の迷惑にもならないし問題ないじゃないか?」
「そぎゃんばってん。」
「農園や他の事を言っているのなら、問題ないよ。ニーシャ達も居るしね。」
「ふん。つまらん。まあ……よか。とりあえず、ヤマトが天ぷらとうどんば食わしてくれるって言いよるけん、そればいただくとするばい。」
「何だ、ラファエルちゃんだけじゃなくて、君も食べるのかい?せっかくの食材が勿体ないね。」
「……何てね?」
魔王様がゼウス様にくってかかってる……。珍しい事もあるもんだ。もしかして、仲良くない??
……って、このままの空気は良くない。一触即発な雰囲気だ。まずは話の流れを止めないと。
「ゼウス様。ラファエルさん。とりあえず、空いてる所にお座り下さい。天ぷらも直ぐに揚がりますし、麺も直ぐに茹で上がりますから。」
神様と魔王様が争ったりしたら、ただ事では済まされない。また、イリア達を危ない目にはあわせられない。
「お?……ん、そうね。なら、アリシアちゃんの隣りが空いとるっぽかけん、そこに座ろうかな。」
ゼウス様とラファエルさんは空いているアリシアの隣りに腰を下ろした。
ふう。良かった事なきを得たようだ。
俺は安心し、調理に取り掛かる。
すると、ララが席を立ち此方へやってくる。
「どうしたんだ?ララ??」
「……マスターばかりに働かせるのは良くない。」
「そうか?なら、ゼウス様達にお茶を出してくれ。」
「……冷えた麦茶でいいの?アイスティーじゃなくて?」
「ああ。大丈夫だろう。外は暑いしな。汗をかいていたらミネラル豊富な麦茶がいい。」
「……ミネラルが何か分からないけど……分かった。」
ララは冷凍庫から氷を取り出しグラスに入れ。冷蔵庫から自家製麦茶を取り出し注いだ。
麦茶はこの世界にはなかったが、作るのは簡単だ。
アイスティーでもいいのだが、やはり、夏はコレだろう。
それにしても、こんな時に気が利いたり、落ち着いているのは、ララなんだな。
イリアはまず、こんな時にはあまり動こうとしない。魔王様が家に何度か遊びに来た時も、お茶を出したりする事はなく、魔王様達と談笑している。相手をしてくれていると思えばいいのだろうけど、悪巧みを考えた時以外に、あまり手伝いはしない。普段、ターニャさんが対応するからなのだろう。店の仕事はちゃんと気を利かせてやるのに、オンとオフの差が激しい。
イリアと同じように三大貴族の令嬢ながら、イリアの専属メイドをしているターニャさんは、基本的にイリアの命令やら身の回りの世話しかしない。王宮の仕事もあるし、ウチの店で接客をする訳でもない。料理は作れるけど、家では率先してやる訳でもない。ただ、新しいメニューを作る時は興味があるのか、王宮で作るのか、率先して教えを請う。まあ、貴族なんだから、仕方がないのか?最近は妙に側に居たりするけど。
そして、本来、エリやアリシアも気は利くのだが、エリは正義感からか、警戒心が強いのだろう。この前の事でゼウス様に余程、嫌悪感を抱いているのか、睨みを利かせ、アリシアは魔王様達の相手で忙しそうだ。魔王様とゼウス様はまだ、なんか小さな言い争いをしているみたいだし、イーシャさんやレイブンさんはだんまりを決め込んでいるし、アリシアとラファエルさんがあたふたしながら間に立っている。天使って案外、大変なんだな。
そんな状況を見ていると、天ぷらは揚がり、うどんも茹で上がった。
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