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アリシア
アリシア18
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「そこからの話は、ヤマト君も知ってるかな?」
俺達の家の二階、アリシアは氷の溶けてしまったアイスティーをストローでかき回し、一口飲んで続けた。
「この事件の後、ボクはモンスターが怖くなって、ダンジョンなんかで戦闘が出来なくなったの。……あはは。笑っちゃうよね。イリア達だって、危険な目には何回もあっているのに、ボクだけ一度の経験で……怖く……なっちゃって。その後の学校はイリア達が支えてくれたお陰で、何とか卒業出来たんだけど……もちろん、その後の専門的な学校には進学出来なかったの。だから、非戦闘の商業系の学校に進学した。ボク、一人だけね。で、今に至るわけ。あはは……。」
アリシアは悲しそうに笑って言った。
ずっと、後悔していたんだろうな。アリシアは……。
辛い幼少期を経て、やっと巡り会えた仲間とも離れ、ずっと後悔と葛藤を繰り返していたんだろうな。幼少期の経験から、悪夢を見る事も頻繁にあったようだし、心の安まる事もなく……。
アリシアは一度の経験って言うけれど、一度の経験で心が折れる事なんてざらだ。その衝撃が大きければ大きいほど一度で折れやすいと思う。俺だって学生時代にサッカーをやっていて、あまりにも高い壁に心が折れた事がある。
まあ、アリシアのは俺とは、比べるのもおこがましいくらい、比べ物にはならない絶望だっただろうけど。
折れる条件なんて様々だし、折れたまま立ち直れない場合だってある。例え、折れ、何度でも這い上がる事が出来たとしても、壁を乗り越えられるかは分からない。そうすれば、次に這い上がる事だって出来ない事だってある。回数が問題ではないと思うし……。
元の世界の言葉に『神は越えられない試練を与えない』ってあるけど、この世界はそれも怪しいな。神々の気まぐれとか俺一人だと無理ゲーっぽいし。
しかし、ラックスターの件の後、イリアからアリシアの事はある程度聞いていたけど、これほど辛い体験をしていたとは思わなかった。
アリシアの過去を聞いて、黙り込み、考えていた俺を見て、アリシアは申し訳なさそうに口を開く。
「ヤマト君……。ヤマト君は、ボクがバンシーだって事、隠して……知って軽蔑したよね?」
やっぱり、エルフにとって、瞳の色って重要なんだな。
「いや?アリシアがバンシーでも、アリシアはアリシアだろう?それは変わらないんだから、軽蔑なんかしないよ。」
「ヤマト君……。」
アリシアは安心したように、俺の名前を呼ぶ。
かなり、気にしていたんだろうな。アリシア……。
イリア達の話を聞く限りでも、やはり、その瞳の色だけで全てを判断される事が多いようだ。偏見や差別されるのは当たり前で、アリシアは実の父に殺されかけている。普通に考えて、バンシーや赤の人が悪の色に染まっていてもおかしくない状況なのに、よくこんなに平和でいられる。例え、モンスターが居て、争っている場合だとしても、暴動とか元の世界だったら起こっているだろうに……。いくら、同族愛の強いからといって、そんなに我慢出来るものなのか?もし、俺が同じ状況だったら、我慢出来そうにない。アリシア達は本当に尊敬に値するよ。
俺は、尊敬の眼差しでアリシアを見る。すると、目があったアリシアは、なぜかモジモジとし始め、瞳に手をやる。そして、何やらぶつぶつと言った後、瞳から手をどかした。
そして、再び、アリシアと目か合う。
「……綺麗だ。」
思わず、俺の口から言葉が零れる。
そこには、カラコンを外したアリシアの姿があった。紫のキラキラと宝石のように輝く瞳。はっきり言って、綺麗だった。息を呑む。そんな言葉がピッタリなくらいに、綺麗だった。
それを聞いて、アリシアは耳まで真っ赤にした。そして口を開く。
「やっぱり……ヤマト君は他の男の人と……ううん。他の人と違うね。ボクの瞳の色を見て、綺麗だって言ってくれる人はあまり居ないし、怖がりもしない。」
そう言いながら、アリシアはこちらに少しずつ近付いてくる。そして、隣りまでやってきた。
「ヤマト君。……ボクね。こんなに胸の奥があたたかくなるのはじめて。君の事、考えるだけで、もうポワ~ンってなるの。不思議だよね。他に好きになった人はいたけど……こんな想いになるなんて……ねえ?触ってみる?」
え?!ええ~!?な、何?このいきなりの展開!?アリシア、酒でも飲んでるの!?
「いや、そ、それはマズいだろう?」
そう。それはマズい。
いや、男としては嬉しいのだが、まだイリア達のも触ってないし……いやいやいや。イリア達は家族って事になっちゃったのに……まだ、何も出来ていないヘタレな俺だぞ?触れるわけがない。
「何で?ボクはヤマト君の事が好きだよ。大好き。ヤマト君は、ボクの事嫌い?」
なんと、卑怯な聞き方をする。
「いや……嫌いじゃないよ。どちらかと言えば……好きだ。」
俺の言葉を聞いて、アリシアは嬉しそうに微笑む。
「……嬉しい。なら、問題はないよ。ほら。」
アリシアは俺の手をとる。
「ヤマト君……ボクも君の家族にしてくれないかな?いいえ。家族にして。今は、イリア達に勝てないけど、何時かボクがヤマト君の一番になってみせるから……。」
「一番って……。」
「エリ達だって狙ってると思うよ。ヤマト君の一番を。仲良く何だかんだやっているけれど……やっぱり、好きな人の一番には誰だってなりたいじゃない?」
アリシアは笑ってそう言う。って……。あれ?口元は笑ってるけど、目は笑ってなくない?最近たまに見せる、怖い笑いに似てない??
「ねぇ?ほら、ヤマト君。今なら誰も居ないんだから……。」
アリシアは俺の手を自分の胸へと持っていこうとする。不適な笑みを浮かべながら……。
そして、俺の手がアリシアの胸に触れようとした瞬間、部屋のドアが勢い良く開いた。
「あ~。疲れましたよ~。ヤマト様……。」
「……ただいま。マスター。お腹すい……た。」
「主様、ただいま戻りました。留守の間、スプリンティアの準備を押し付けてしまって、申し訳ありませんでし……た。」
イリア、ララ、エリだ。任務を終えたのだろう。ドアを開けて固まっていた。
「おい。アリシア。どういう事ですか?一人で抜け駆けですか?」
ターニャさんは、いつの間にかアリシアの後ろに周り喉元にナイフを突き付けていた。
「(チッ。あともう少しだったのに……)」
「何か……言いましたか?アリシア。」
「うう~ん。ターニャ。ボク、抜け駆けなんてしてないよ~。それに、何?何時からターニャまでヤマト君にご執心なの??」
「なっ!ご、ご執心なんて!?」
一瞬でターニャさんの顔は赤くなり……な、なんか険悪な雰囲気になった。
しかし、その険悪な雰囲気をよそにイリアは一人、口元を抑えながら言う。
「アリシア……あなた、今……ボクって……。」
その声は、震えていた。そして、その声を聴き、険悪だった雰囲気は一瞬で消えた。
「うん……。ただいま。イリア。心配かけたね。」
アリシアはイリアに、ニッコリと微笑む。
「アリシア!!」
イリアは駆け寄り、アリシアに抱きついた。
「アリシア。おかえりなさい。」
ターニャさんも、いつの間にかナイフを仕舞い、アリシアを抱きしめる。
「……たく。何年、心配かけやがるんだよ……。」
エリも近寄り、アリシアの頭を撫でた。
なんか良い雰囲気になったな。何年もあった、シコリ?わだかまり?が無くなったようだ。きっと、俺には分からない彼女達だけの絆もあるんだろう。しばらく、イリア達だけにしておこう。
そう思い、俺は一階のキッチンへ向かう事にした。
「……マスター。私も一緒に行く。はい。お土産。メリーさんのお肉。」
ああ。そうか。ララは一緒の学校ではなかったから、あの輪の中には入りにくいんだ。
「お。ありがとう。なら、一緒に飯の準備するか?」
「……うん。する。」
俺達は一階に降り、飯の準備をする事にした。
「任務、御苦労様。ララ。ちなみにメリーさんの肉ってなんだ?」
「……うん。メリエールシープ。通称、メリーさん。」
「シープって事はヒツジか?」
「……うん。そう。ダンジョンに出てくる、もの凄い毛がモフモフなヒツジ。今回の任務で……沢山、狩った。」
「へぇ~。美味いのか?」
「うん……。野生のだと、かなりクセが凄いけど……ダンジョンのメリーさんのお肉は、クセもなくて、美味しいと人気。とりあえず……塩をふって、焼いて食べてみると……いいよ。」
ん~。任務で疲れているのかな?ララは少し元気が無いように俺には見えるけど……気のせいだろうか?とりあえず、言われるように塩ふって焼いて味をみてみるか。味見をしながら、それとなく聞いてみよう。
そう思いながら、俺は肉の入った、包み紙を開ける。
お!ダンジョンの肉にしては珍しいんじゃない??骨がちゃんとついてるよ。……確かこの部位は牛肉で言うとロース。背骨を取り除いて、肋骨だけにした肉のかたまりを『フレンチラック』って言ったっけ。それを切り分けたのが、ラムチョップだったはず。
「ダンジョンのメリーさんの肉はこのかたまりで食材としてゲット出来るのか?」
「……うん。メリーさんのお肉は、そのかたまりが食材としてとれるよ……。」
マジか。やっぱり、ダンジョンの食材は便利で凄いな。
よし。とりあえず、一枚、切り分けて焼いてみよう。
俺達の家の二階、アリシアは氷の溶けてしまったアイスティーをストローでかき回し、一口飲んで続けた。
「この事件の後、ボクはモンスターが怖くなって、ダンジョンなんかで戦闘が出来なくなったの。……あはは。笑っちゃうよね。イリア達だって、危険な目には何回もあっているのに、ボクだけ一度の経験で……怖く……なっちゃって。その後の学校はイリア達が支えてくれたお陰で、何とか卒業出来たんだけど……もちろん、その後の専門的な学校には進学出来なかったの。だから、非戦闘の商業系の学校に進学した。ボク、一人だけね。で、今に至るわけ。あはは……。」
アリシアは悲しそうに笑って言った。
ずっと、後悔していたんだろうな。アリシアは……。
辛い幼少期を経て、やっと巡り会えた仲間とも離れ、ずっと後悔と葛藤を繰り返していたんだろうな。幼少期の経験から、悪夢を見る事も頻繁にあったようだし、心の安まる事もなく……。
アリシアは一度の経験って言うけれど、一度の経験で心が折れる事なんてざらだ。その衝撃が大きければ大きいほど一度で折れやすいと思う。俺だって学生時代にサッカーをやっていて、あまりにも高い壁に心が折れた事がある。
まあ、アリシアのは俺とは、比べるのもおこがましいくらい、比べ物にはならない絶望だっただろうけど。
折れる条件なんて様々だし、折れたまま立ち直れない場合だってある。例え、折れ、何度でも這い上がる事が出来たとしても、壁を乗り越えられるかは分からない。そうすれば、次に這い上がる事だって出来ない事だってある。回数が問題ではないと思うし……。
元の世界の言葉に『神は越えられない試練を与えない』ってあるけど、この世界はそれも怪しいな。神々の気まぐれとか俺一人だと無理ゲーっぽいし。
しかし、ラックスターの件の後、イリアからアリシアの事はある程度聞いていたけど、これほど辛い体験をしていたとは思わなかった。
アリシアの過去を聞いて、黙り込み、考えていた俺を見て、アリシアは申し訳なさそうに口を開く。
「ヤマト君……。ヤマト君は、ボクがバンシーだって事、隠して……知って軽蔑したよね?」
やっぱり、エルフにとって、瞳の色って重要なんだな。
「いや?アリシアがバンシーでも、アリシアはアリシアだろう?それは変わらないんだから、軽蔑なんかしないよ。」
「ヤマト君……。」
アリシアは安心したように、俺の名前を呼ぶ。
かなり、気にしていたんだろうな。アリシア……。
イリア達の話を聞く限りでも、やはり、その瞳の色だけで全てを判断される事が多いようだ。偏見や差別されるのは当たり前で、アリシアは実の父に殺されかけている。普通に考えて、バンシーや赤の人が悪の色に染まっていてもおかしくない状況なのに、よくこんなに平和でいられる。例え、モンスターが居て、争っている場合だとしても、暴動とか元の世界だったら起こっているだろうに……。いくら、同族愛の強いからといって、そんなに我慢出来るものなのか?もし、俺が同じ状況だったら、我慢出来そうにない。アリシア達は本当に尊敬に値するよ。
俺は、尊敬の眼差しでアリシアを見る。すると、目があったアリシアは、なぜかモジモジとし始め、瞳に手をやる。そして、何やらぶつぶつと言った後、瞳から手をどかした。
そして、再び、アリシアと目か合う。
「……綺麗だ。」
思わず、俺の口から言葉が零れる。
そこには、カラコンを外したアリシアの姿があった。紫のキラキラと宝石のように輝く瞳。はっきり言って、綺麗だった。息を呑む。そんな言葉がピッタリなくらいに、綺麗だった。
それを聞いて、アリシアは耳まで真っ赤にした。そして口を開く。
「やっぱり……ヤマト君は他の男の人と……ううん。他の人と違うね。ボクの瞳の色を見て、綺麗だって言ってくれる人はあまり居ないし、怖がりもしない。」
そう言いながら、アリシアはこちらに少しずつ近付いてくる。そして、隣りまでやってきた。
「ヤマト君。……ボクね。こんなに胸の奥があたたかくなるのはじめて。君の事、考えるだけで、もうポワ~ンってなるの。不思議だよね。他に好きになった人はいたけど……こんな想いになるなんて……ねえ?触ってみる?」
え?!ええ~!?な、何?このいきなりの展開!?アリシア、酒でも飲んでるの!?
「いや、そ、それはマズいだろう?」
そう。それはマズい。
いや、男としては嬉しいのだが、まだイリア達のも触ってないし……いやいやいや。イリア達は家族って事になっちゃったのに……まだ、何も出来ていないヘタレな俺だぞ?触れるわけがない。
「何で?ボクはヤマト君の事が好きだよ。大好き。ヤマト君は、ボクの事嫌い?」
なんと、卑怯な聞き方をする。
「いや……嫌いじゃないよ。どちらかと言えば……好きだ。」
俺の言葉を聞いて、アリシアは嬉しそうに微笑む。
「……嬉しい。なら、問題はないよ。ほら。」
アリシアは俺の手をとる。
「ヤマト君……ボクも君の家族にしてくれないかな?いいえ。家族にして。今は、イリア達に勝てないけど、何時かボクがヤマト君の一番になってみせるから……。」
「一番って……。」
「エリ達だって狙ってると思うよ。ヤマト君の一番を。仲良く何だかんだやっているけれど……やっぱり、好きな人の一番には誰だってなりたいじゃない?」
アリシアは笑ってそう言う。って……。あれ?口元は笑ってるけど、目は笑ってなくない?最近たまに見せる、怖い笑いに似てない??
「ねぇ?ほら、ヤマト君。今なら誰も居ないんだから……。」
アリシアは俺の手を自分の胸へと持っていこうとする。不適な笑みを浮かべながら……。
そして、俺の手がアリシアの胸に触れようとした瞬間、部屋のドアが勢い良く開いた。
「あ~。疲れましたよ~。ヤマト様……。」
「……ただいま。マスター。お腹すい……た。」
「主様、ただいま戻りました。留守の間、スプリンティアの準備を押し付けてしまって、申し訳ありませんでし……た。」
イリア、ララ、エリだ。任務を終えたのだろう。ドアを開けて固まっていた。
「おい。アリシア。どういう事ですか?一人で抜け駆けですか?」
ターニャさんは、いつの間にかアリシアの後ろに周り喉元にナイフを突き付けていた。
「(チッ。あともう少しだったのに……)」
「何か……言いましたか?アリシア。」
「うう~ん。ターニャ。ボク、抜け駆けなんてしてないよ~。それに、何?何時からターニャまでヤマト君にご執心なの??」
「なっ!ご、ご執心なんて!?」
一瞬でターニャさんの顔は赤くなり……な、なんか険悪な雰囲気になった。
しかし、その険悪な雰囲気をよそにイリアは一人、口元を抑えながら言う。
「アリシア……あなた、今……ボクって……。」
その声は、震えていた。そして、その声を聴き、険悪だった雰囲気は一瞬で消えた。
「うん……。ただいま。イリア。心配かけたね。」
アリシアはイリアに、ニッコリと微笑む。
「アリシア!!」
イリアは駆け寄り、アリシアに抱きついた。
「アリシア。おかえりなさい。」
ターニャさんも、いつの間にかナイフを仕舞い、アリシアを抱きしめる。
「……たく。何年、心配かけやがるんだよ……。」
エリも近寄り、アリシアの頭を撫でた。
なんか良い雰囲気になったな。何年もあった、シコリ?わだかまり?が無くなったようだ。きっと、俺には分からない彼女達だけの絆もあるんだろう。しばらく、イリア達だけにしておこう。
そう思い、俺は一階のキッチンへ向かう事にした。
「……マスター。私も一緒に行く。はい。お土産。メリーさんのお肉。」
ああ。そうか。ララは一緒の学校ではなかったから、あの輪の中には入りにくいんだ。
「お。ありがとう。なら、一緒に飯の準備するか?」
「……うん。する。」
俺達は一階に降り、飯の準備をする事にした。
「任務、御苦労様。ララ。ちなみにメリーさんの肉ってなんだ?」
「……うん。メリエールシープ。通称、メリーさん。」
「シープって事はヒツジか?」
「……うん。そう。ダンジョンに出てくる、もの凄い毛がモフモフなヒツジ。今回の任務で……沢山、狩った。」
「へぇ~。美味いのか?」
「うん……。野生のだと、かなりクセが凄いけど……ダンジョンのメリーさんのお肉は、クセもなくて、美味しいと人気。とりあえず……塩をふって、焼いて食べてみると……いいよ。」
ん~。任務で疲れているのかな?ララは少し元気が無いように俺には見えるけど……気のせいだろうか?とりあえず、言われるように塩ふって焼いて味をみてみるか。味見をしながら、それとなく聞いてみよう。
そう思いながら、俺は肉の入った、包み紙を開ける。
お!ダンジョンの肉にしては珍しいんじゃない??骨がちゃんとついてるよ。……確かこの部位は牛肉で言うとロース。背骨を取り除いて、肋骨だけにした肉のかたまりを『フレンチラック』って言ったっけ。それを切り分けたのが、ラムチョップだったはず。
「ダンジョンのメリーさんの肉はこのかたまりで食材としてゲット出来るのか?」
「……うん。メリーさんのお肉は、そのかたまりが食材としてとれるよ……。」
マジか。やっぱり、ダンジョンの食材は便利で凄いな。
よし。とりあえず、一枚、切り分けて焼いてみよう。
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