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第14話
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本来なら痛々しいそのメイドの姿だったが、松明の明かりだけの薄暗い地下牢にあっては妙に艶めかしくも妖しい色気を放っていた。ともすれば年齢よりかなり若く見られるこのメイドだが、その辺りはやはり実際の年齢が醸し出す熟成された女の色気なのかもしれない。
一度は苦痛に顔をのけ反らせてメイドの顔が不意にがくんと落ちた。同時にメイドの宙に浮かんだ足元からぽたぽた液体が床に垂れて来た。そしてそれはメイドの足元に小さな水溜りを作った。その液体は暖かかったのかほんの少し湯気が上がった様な気がした。
町長から受けた理不尽な凌辱に対してあれほど強気だったメイドも、止む事な続く鞭の嵐による苦痛には耐え切れず、ついに意識を失い失禁をしてしまった。
鞭を振るい続けていた屈強な大男がメイドが意識を失ったのを見て、後ろの椅子に座るメイドを凌辱したあの町長を振り返った。
鞭によるメイドへの拷問を、町長は深紅の液体が波々注がれたグラスを持って、まるでショーでも楽しむかの様に好色そうな笑みを浮かべながら見ていた。
「何をしている。続けろ」
大男が振り返り何か聞きたそうな顔をしたのを見て町長はそう言った。
「しかし、旦那。この女、気を失っちまいましたぜ。
小便まで漏らしてるので演技じゃなさそうです」
「なぁに、さらに鞭でひっぱたけば痛みですぐに目を覚ます」
大男がそう答えたえるのを聞いて、町長はぶっきらぼうにそう言った。
「良いんですかい、旦那。
あんまりやり過ぎるとこの女も壊れちまいますぜ」
それでも大男は少し心配そうな顔でそう尋ねた。
「それもまた位一興だ。
なにせあの『国家公認万能メイド』だぞ。
壊れたら壊れたでまだ使い道はいくらでもあるさ」
しかし町長は好色そうな笑みをその口元に浮かべてそう答えて、顎で続けろと指図した。
それを見て大男は再び鎖に吊るされ気を失っているメイドの方を向いた。そして、何かを吹っ切る様に大きく深呼吸をすると、鞭を持った手を大きく振りかぶった。
再び、薄暗い地下牢に湿った、しかし鋭い音が響いた。
その一呼吸の後……
「きゃぁぁぁぁっ!」
大きく体をのけ反らせたメイドの口から文字通り絹を引き裂く様な悲鳴が上がった。
背中に受けた衝撃と肌を切り裂かれる様な痛みにメイドはすぐに意識を取り戻した。意識を取り戻したメイドは背中にじんじんと残る痛みに耐えながら顔を左右に振った。そこが意識を失う前と全く変わらぬ場所と状況である事を知り深い絶望がメイドを襲った。
大男はメイドが意識を取り戻したのを見て、続けざまに数回鞭を振るった。
「くうううぅっ!」
今度は先ほどの甲高い悲鳴ではなく、苦痛に食いしばった歯の押し殺した様な声が漏れた。
大男はそれでも鞭を持った手を振り上げメイドの血がにじむみみず腫れが無数に走る背中にその鞭を振り下ろそうとした。
「待て!」
口元に薄笑いを浮かべて残忍な拷問に責め苛まれるメイドを見ていた町長が大男を制した。
大男は振り下しかけた鞭の方向をメイドの背から逸らせた。振り下ろされた鞭はメイドを逸れて石の床を叩いた。
脇に置かれた粗末なテーブルにワイングラスを置くと町長が席から立ち上がった。そして、がくりと頭を落とし肩で荒い息を息をしているメイドの前に回り込んだ。町長はメイドの顎を掴むとそのままぐいっと顔を上げさせた。
ベッドの上とは違い、町長を見るメイドの目は涙に濡れ、まるで怯える子犬の様な目になっていた。
「お願い……もうやめて、助けて……」
苦し気な息の下からメイドの弱々しい声がその口から洩れた。
「助けて欲しくば、もっと他の言い方があるだろう、
えっ、『国家公認万能メイド』さんよぉ……」
にやにやと薄気味悪い笑いを浮かべながら町長が言った。
メイドはその言葉を聞いて静に閉じた。そして、メイドの喉元が何かを飲み干すようにこくりと動いた。その時、メイドが飲み干したのは『これから永遠に続くであろう恥辱の日々』だったのかもしれない。
メイドの目が再び開かれ町長を見た。
「ご主人様、もうお許しください。
なんでも言う事を聞きます。
どんな事でもいたします。
決してご主人様には逆らいません。
ですから、どうかご慈悲を……」
メイドは苦し気な息の下、すがる様な目で町長を見ながら懇願した。
その瞬間、町長の顔に勝ち誇った様な笑みが浮かんだ。
一度は苦痛に顔をのけ反らせてメイドの顔が不意にがくんと落ちた。同時にメイドの宙に浮かんだ足元からぽたぽた液体が床に垂れて来た。そしてそれはメイドの足元に小さな水溜りを作った。その液体は暖かかったのかほんの少し湯気が上がった様な気がした。
町長から受けた理不尽な凌辱に対してあれほど強気だったメイドも、止む事な続く鞭の嵐による苦痛には耐え切れず、ついに意識を失い失禁をしてしまった。
鞭を振るい続けていた屈強な大男がメイドが意識を失ったのを見て、後ろの椅子に座るメイドを凌辱したあの町長を振り返った。
鞭によるメイドへの拷問を、町長は深紅の液体が波々注がれたグラスを持って、まるでショーでも楽しむかの様に好色そうな笑みを浮かべながら見ていた。
「何をしている。続けろ」
大男が振り返り何か聞きたそうな顔をしたのを見て町長はそう言った。
「しかし、旦那。この女、気を失っちまいましたぜ。
小便まで漏らしてるので演技じゃなさそうです」
「なぁに、さらに鞭でひっぱたけば痛みですぐに目を覚ます」
大男がそう答えたえるのを聞いて、町長はぶっきらぼうにそう言った。
「良いんですかい、旦那。
あんまりやり過ぎるとこの女も壊れちまいますぜ」
それでも大男は少し心配そうな顔でそう尋ねた。
「それもまた位一興だ。
なにせあの『国家公認万能メイド』だぞ。
壊れたら壊れたでまだ使い道はいくらでもあるさ」
しかし町長は好色そうな笑みをその口元に浮かべてそう答えて、顎で続けろと指図した。
それを見て大男は再び鎖に吊るされ気を失っているメイドの方を向いた。そして、何かを吹っ切る様に大きく深呼吸をすると、鞭を持った手を大きく振りかぶった。
再び、薄暗い地下牢に湿った、しかし鋭い音が響いた。
その一呼吸の後……
「きゃぁぁぁぁっ!」
大きく体をのけ反らせたメイドの口から文字通り絹を引き裂く様な悲鳴が上がった。
背中に受けた衝撃と肌を切り裂かれる様な痛みにメイドはすぐに意識を取り戻した。意識を取り戻したメイドは背中にじんじんと残る痛みに耐えながら顔を左右に振った。そこが意識を失う前と全く変わらぬ場所と状況である事を知り深い絶望がメイドを襲った。
大男はメイドが意識を取り戻したのを見て、続けざまに数回鞭を振るった。
「くうううぅっ!」
今度は先ほどの甲高い悲鳴ではなく、苦痛に食いしばった歯の押し殺した様な声が漏れた。
大男はそれでも鞭を持った手を振り上げメイドの血がにじむみみず腫れが無数に走る背中にその鞭を振り下ろそうとした。
「待て!」
口元に薄笑いを浮かべて残忍な拷問に責め苛まれるメイドを見ていた町長が大男を制した。
大男は振り下しかけた鞭の方向をメイドの背から逸らせた。振り下ろされた鞭はメイドを逸れて石の床を叩いた。
脇に置かれた粗末なテーブルにワイングラスを置くと町長が席から立ち上がった。そして、がくりと頭を落とし肩で荒い息を息をしているメイドの前に回り込んだ。町長はメイドの顎を掴むとそのままぐいっと顔を上げさせた。
ベッドの上とは違い、町長を見るメイドの目は涙に濡れ、まるで怯える子犬の様な目になっていた。
「お願い……もうやめて、助けて……」
苦し気な息の下からメイドの弱々しい声がその口から洩れた。
「助けて欲しくば、もっと他の言い方があるだろう、
えっ、『国家公認万能メイド』さんよぉ……」
にやにやと薄気味悪い笑いを浮かべながら町長が言った。
メイドはその言葉を聞いて静に閉じた。そして、メイドの喉元が何かを飲み干すようにこくりと動いた。その時、メイドが飲み干したのは『これから永遠に続くであろう恥辱の日々』だったのかもしれない。
メイドの目が再び開かれ町長を見た。
「ご主人様、もうお許しください。
なんでも言う事を聞きます。
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決してご主人様には逆らいません。
ですから、どうかご慈悲を……」
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