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「元の黙阿弥」(奥山景布子著:H&i)
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坪内逍遥をして、「江戸演劇の大問屋」「明治の近松門左衛門」「我国のシェークスピア」など大絶賛を言わせしめた江戸幕末期・明治初期の天才歌舞伎狂言作者、河竹黙阿弥の物語である。
そんな天才でも、苦労は尽きず、役者や観客、座元、そしてお上にまで嫌な思いを強いられていたのだ。
葛藤しながらも情熱を込めて自らの矜持を貫いて行った黙阿弥は、筒井順昭の身代わりとなった僧侶とは違い、決して元の黙阿弥では無く、悔いなき生涯を過ごしたと思われる。
読後感は、爽快。
古典芸能の一端に触れられてしみじみと幸せである。
そんな天才でも、苦労は尽きず、役者や観客、座元、そしてお上にまで嫌な思いを強いられていたのだ。
葛藤しながらも情熱を込めて自らの矜持を貫いて行った黙阿弥は、筒井順昭の身代わりとなった僧侶とは違い、決して元の黙阿弥では無く、悔いなき生涯を過ごしたと思われる。
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