虐げられても最強な僕。白い結婚ですが、将軍閣下に溺愛されているようです。

白い結婚の訳アリ将軍×訳アリ一見清楚可憐令息(嫁)。

万物には精霊が宿ると信じられ、良き魔女と悪しき魔女が存在する世界。

女神に愛されし"精霊の愛し子”青年ティア=シャワーズは、長く艶やかな夜の帳のような髪と無数の星屑が浮かんだ夜空のような深い青の瞳を持つ、美しく、性格もおとなしく控えめな男の子。
軍閥の家門であるシャワーズ侯爵家の次男に産まれた彼は、「正妻」を罠にかけ自分がその座に収まろうとした「愛妾」が生んだ息子だった。
「愛妾」とはいっても慎ましやかに母子ともに市井で生活していたが、母の死により幼少に侯爵家に引き取られた経緯がある。
そして、家族どころか使用人にさえも疎まれて育ったティアは、成人したその日に、着の身着のまま平民出身で成り上がりの将軍閣下の嫁に出された。

男同士の婚姻では子は為せない。
将軍がこれ以上力を持てないようにの王家の思惑だった。


かくしてエドワルド=ドロップ将軍夫人となったティア=ドロップ。

彼は、実は、決しておとなしくて控えめな淑男ではない。

口を開けば某術や戦略が流れ出し、固有魔法である創成魔法を駆使した流れるような剣技は、麗しき剣の舞姫のよう。

それは、侯爵の「正妻」の家系に代々受け継がれる一子相伝の戦闘術。

「ティア、君は一体…。」

「その言葉、旦那様にもお返ししますよ。エドワード=フィリップ=フォックス殿下。」

それは、魔女に人生を狂わせられた夫夫の話。


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