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おりこうな犬

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「………っ、鋏くらい持ってくればよかった…っ。」


着ていた服はボロボロだが、キッチリ着込んでいたおかげで、まだ大事なところは隠れている。

グリムは手が痺れてきたのか、服を裂く力がだんだんなくなってきたようだ。

脱がせてから縛ればよかったのに、馬鹿だよな。



うっ。


体の奥からせりあがる。

むずむずする。



欲しい。


でも、こいつじゃない。



「ふ、どうしたんです?こんな状態じゃまだやれませんね?」


パン!と頬を張られた。



「お前こそ、息があがってるぞ!顔も紅潮して、欲しいんだろう!」



このままやり過ごしたら、そのうち効果が切れるだろう。






「そこまでだ!グリム!!」



ああ。私の大事な大好きなハワード。それにステンシル。

やっぱり君たちが助けに来てくれた。


「ひぃいいいい!」



グリムは情けない声を出して、ハワードにグルグル巻きにされ、ステンシルが引きずるように連れて行った。


きっと、もっとひどい扱いになるに違いない。






「隊長!!」


ハワードの指が触れる。

拘束が解かれていく。


そのたびに、肌が敏感に感じて…。



「……はわーど。」


ハワードに抱っこされて、首に手を回す。




「隊長、体が……あつ「媚薬を盛られているんだ。」


そういうと、ハワードの目が丸くなった。





「ハワード、ご褒美をあげよう。私を抱いて?」


そういうと、ハワードは怒ったような、なんとも言えない顔になった。
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