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顔の見えない受付に料金を払って鍵を受け取る。

腰を抱いて体を支え、安宿の部屋につくと、カギをかけてブラックはミリーの服を脱がせた。


「……あぁっ。や。…。」


少しの衣擦れも刺激になるようだが仕方がない。


首筋に痕をみつけ、ブラックはそれをみた。


「……ちが。あいつに無理やり…。」


ジンジャーか。

一発殴ればよかった…。


だが、穏便に返しはしたが、奴にはこれから地獄が待っている。

要領よく表と裏の顔を使い分けていた男は、親の目から見ても優等生で通っていただろうが、今回のことで本性がばれ、廃嫡されるだろう。
騎士団も追放され、廃嫡されて、今後ろくな人生は待ってはいまい。



すっかり裸にすると、ミリーは恥ずかしそうに身をよじった。

薬の影響ですっかり立ち上がったそれは、小柄な体躯からか、それでも可愛らしい質量をしている。


ブラックも急いで服を脱ぎすて、ミリーを姫抱きにして風呂場へ向かった。




「……は、はっ。あん。あぁぁっ。」


口淫してやれば、すぐに達した。


薬の影響か、一度では足りないらしい。



「あ、あぁっ。こんなこと、させてっ……。ごめ、ごめんなさっ…。」


「気にするな、ミリーさん。たくさん出して、悪いものを全部出し切ろう。」




ミリーは気づいていた。

彼のものだって、あんなに張りつめているのに。


「ブラック、さまっ。」



俺のことを愛しているって言った人は、それなのにこの好機に俺に何かしようとはしない。






「あなたもっ、こんなになってるのにっ…。」



「いいんだ、こんな状態で結ばれたくないから。それは、俺だって愛している人が発情していて、ほしくならないわけはない。でも、君に無理強いはしたくないんだ。」






シャワーの激しい音と、湯気と、狭い浴室で響く喘ぎ声と、果てる音が、延々と続き。

くったりしたミリーをタオルでくるんで抱きしめて、ベッドに寝かせ。


ブラックはただ、一晩中ミリーを抱きしめて眠った。
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