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遅れてきた思春期<後>
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「神獣様のお名前は何とお呼びしたらいいでしょう?」
麓で、神獣様と呼ぶわけにはいかない。
僕が聞くと、神獣様は少し考えて、『オラクル』と呼んでほしいと、笑った。
街へつくと、オラクル様はキャッキャとはしゃいだ。
「これ程栄えているとはのう!まだ火を炊いて、そのへんで暮らしていると思っておったわ。どうりで前来た男も小綺麗だったのか。」
「神獣様、お気に召しましたら、いつでもお越しください。」
アニス様は、そういうと家門のついたブレスレットを手渡した。
「いらした時に、もし私たちの命の時間が尽きていましたら、これを証に城にお越しください。国がある限りはもてなせましょう。」
「ふうん、ありがとう。」
「せっかくだから、うまいものを食べましょう。」
カモミール団長は、僕らを屋台に連れてきた。
串肉だ!
がぶりと丸かじりする。
うわあ、おいしい~!
オラクル様は、お城で泊まるのを断って、もう堪能したから帰ると山に向かった。
でも、その前に僕の手を取った。
「お前は好ましい。面白い人間だ。あの二人は二人とも、お前の番かね?」
僕は、顔を真っ赤にしてブンブン横に振った。
「まだ、よくわからなくて………。」
「そうか。お前に祝福をやろう。思いのまま、その時がきたら、幸せに結ばれるように。」
ぱあっと繋がった手から光が溢れ、おさまった。
光が消えた頃には、オラクル様はいなくなっていた。
「では、私達も帰ろう。」
「ソルトと殿下は私が送ります。」
「ソルトは私が。」
「いいえ、適材適所です。」
「ぐ」
仲がいいのか悪いのか、でもきっと仲良しの二人。
二人とも、すき。
僕は、選べるのかな……。
麓で、神獣様と呼ぶわけにはいかない。
僕が聞くと、神獣様は少し考えて、『オラクル』と呼んでほしいと、笑った。
街へつくと、オラクル様はキャッキャとはしゃいだ。
「これ程栄えているとはのう!まだ火を炊いて、そのへんで暮らしていると思っておったわ。どうりで前来た男も小綺麗だったのか。」
「神獣様、お気に召しましたら、いつでもお越しください。」
アニス様は、そういうと家門のついたブレスレットを手渡した。
「いらした時に、もし私たちの命の時間が尽きていましたら、これを証に城にお越しください。国がある限りはもてなせましょう。」
「ふうん、ありがとう。」
「せっかくだから、うまいものを食べましょう。」
カモミール団長は、僕らを屋台に連れてきた。
串肉だ!
がぶりと丸かじりする。
うわあ、おいしい~!
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でも、その前に僕の手を取った。
「お前は好ましい。面白い人間だ。あの二人は二人とも、お前の番かね?」
僕は、顔を真っ赤にしてブンブン横に振った。
「まだ、よくわからなくて………。」
「そうか。お前に祝福をやろう。思いのまま、その時がきたら、幸せに結ばれるように。」
ぱあっと繋がった手から光が溢れ、おさまった。
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「では、私達も帰ろう。」
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「ソルトは私が。」
「いいえ、適材適所です。」
「ぐ」
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二人とも、すき。
僕は、選べるのかな……。
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