上 下
56 / 82
番外編など

禁断の愛?

しおりを挟む
筆頭秘書の上津役一也は、普通のサラリーマンの両親から生まれた普通の人だ。

七三分けに黒縁眼鏡の33歳。

背はスラっとして高く細身で、おばさま方から好かれそうな真面目好青年系イケメン。
どことなく上質な猫を想像させる。


血縁ではないものの、仕えている政治家―和泉大臣―に信頼され、彼の地盤を継いでそろそろ政治家としてデビューすることになっている。

プライベートでは、5年前に大臣の勧めで結婚。
3歳になる長男と、2歳になる次男の2子の父。


公私ともに順風満帆だ。




和泉大臣は、今日は三男夫婦のお子さん、つまりお孫さんと触れ合うために北村先生のお宅に泊まる。

こんな時は、大臣の代わりにこの和泉の家を守らなくてはならない。


最近では反省したようで、少しずつ政治資料をまとめる手伝いをしている大臣の長男と次男だが、うっかりやらかしが再燃するかもしれないとのこと。


ここまで信頼されないなんて、悲しい。

しかし、温厚な大臣がそこまで言う程、彼らは酷かったのだ。







だが、和泉大臣は知っているのだろうか。

いや、もはや彼らについてはどうでもいいと思っているのだろうか。

厳しくしすぎて、もう取り返しがつかないほどに、二人で出来上がってしまったのだけれど。

先生、もうたぶん、内孫はできません。あきらめてください。



今夜もぼけーっと月を見る。


ナニモキコエナイ。聞こえなーい。









2人っきりのお部屋には、こちらから呼ばない限り誰も邪魔は入らない。

2人で過ごしている間に、お互いが愛おしくなってきて。

今日も甘ーい時間を過ごす。


だってね、年頃だもん。

性欲は溜まるんだもん!


「野鶴……。単純でちょっとおバカで可愛いよ野鶴。」

「静瑠兄さんこそ、どこか抜けているところが可愛い♡」


書類仕事もひと段落して、軽い夕飯も済ませたので、イチャイチャタイム。


「ねっ、兄さん。お風呂、いこっ。」


「ああ、そうだなっ。」


小指を繋いで、広いお風呂に行くと、二人は裸で抱き合った。


ちゅっちゅっ。

口づけあう音が風呂場で反響する。


段々重量を増してきた中心を二人であわせて、一緒に擦って。

「……あぁ、あっ。あん、いいっ。」


「ああっ、いく、いくぅ…っ。」


一人でするより気持ちがいい。

同時に達して、白濁をタイルに散らせた。



「ね、兄さん。素股しよう、素股。」

「いいけど、どっちが下だよ。」


「俺が下でいいから♡きてっ♡」


野鶴の白い太ももの間に、剛直を入れる。


手でまとめて握ってこすり合わせたときよりも、うんと気持ちがいい。



「あぁ、あ!兄さん、にいさぁん♡」

「は、はぁ、あっ。」


また、達して、野鶴は頬を染めた。


「どうしよう♡おしり、きゅんきゅんする♡」

「さすがに、兄弟なんだからそれは…。」



禁断の触れ合い。時間の問題?






しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

消えない思い

樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。 高校3年生 矢野浩二 α 高校3年生 佐々木裕也 α 高校1年生 赤城要 Ω 赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。 自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。 そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。 でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。 彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。 そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

君のことなんてもう知らない

ぽぽ
BL
早乙女琥珀は幼馴染の佐伯慶也に毎日のように告白しては振られてしまう。 告白をOKする素振りも見せず、軽く琥珀をあしらう慶也に憤りを覚えていた。 だがある日、琥珀は記憶喪失になってしまい、慶也の記憶を失ってしまう。 今まで自分のことをあしらってきた慶也のことを忘れて、他の人と恋を始めようとするが… 「お前なんて知らないから」

初心者オメガは執着アルファの腕のなか

深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。 オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。 オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。 穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

この噛み痕は、無効。

ことわ子
BL
執着強めのαで高校一年生の茜トキ×αアレルギーのβで高校三年生の品野千秋 α、β、Ωの三つの性が存在する現代で、品野千秋(しなのちあき)は一番人口が多いとされる平凡なβで、これまた平凡な高校三年生として暮らしていた。 いや、正しくは"平凡に暮らしたい"高校生として、自らを『αアレルギー』と自称するほど日々αを憎みながら生活していた。 千秋がαアレルギーになったのは幼少期のトラウマが原因だった。その時から千秋はαに対し強い拒否反応を示すようになり、わざわざαのいない高校へ進学するなど、徹底してαを避け続けた。 そんなある日、千秋は体育の授業中に熱中症で倒れてしまう。保健室で目を覚ますと、そこには親友の向田翔(むこうだかける)ともう一人、初めて見る下級生の男がいた。 その男と、トラウマの原因となった人物の顔が重なり千秋は混乱するが、男は千秋の混乱をよそに急に距離を詰めてくる。 「やっと見つけた」 男は誰もが見惚れる顔でそう言った。

キンモクセイは夏の記憶とともに

広崎之斗
BL
弟みたいで好きだった年下αに、外堀を埋められてしまい意を決して番になるまでの物語。 小山悠人は大学入学を機に上京し、それから実家には帰っていなかった。 田舎故にΩであることに対する風当たりに我慢できなかったからだ。 そして10年の月日が流れたある日、年下で幼なじみの六條純一が突然悠人の前に現われる。 純一はずっと好きだったと告白し、10年越しの想いを伝える。 しかし純一はαであり、立派に仕事もしていて、なにより見た目だって良い。 「俺になんてもったいない!」 素直になれない年下Ωと、執着系年下αを取り巻く人達との、ハッピーエンドまでの物語。 性描写のある話は【※】をつけていきます。

完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました

美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

処理中です...