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悪役令嬢の結末

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「幸い、私たちには他に親族もいませんし、結婚もしていません。二人で市井に下ります。」

「お兄様!? イヤッ! 嫌よ!! 私は公爵令嬢なのぉ! 平民なんていやあ!」

「黙れ!」

パアンと兄が妹をはたく。

ウェスティは泣き出した。



「………各国の皆様、お集まりの皆様。ご迷惑をおかけいたしました。お詫び申し上げます。」

キールと二人、立ち上がってお詫びをする。

「問題をおかした公爵家は、爵位を没収し、領地は暫く王家預かりとします。」

「ご迷惑をかけた皆様には、お詫びに今年一年の加護を……。」

会場がわあっと華やぐ。

精霊の代行者、美しいアルフォンス妃の加護を、喜んで受け取った。


「二人には、労役を。」

「はっ。粉骨砕身、帝国を下から支えてまいります。」

「いやあああああ!!おにいさまあ!お兄様あ!!」

ウェスティは引きずられ、イースティは皆にもう一度頭を下げ、アリステラを一度見て。

二人は会場を出ていった。




「アリステラ。」

「クロウ。」

「立派になった。カッコイイな。」

「それはクロウも同じよ。」

「アリステラは美人になったな。」

「髪、短くしたの。戦うには不便で。男の子みたいでしょ。美人なんて…。」

「本当の美人は、髪が短くても美人なんだよ。」

「アリステラ。」

クロウが膝をつく。

「俺の妃になってください。」


「………は い。」


キールとアルフォンスが拍手する。

二人がダンスを始めて、パーティーは再開した。





「お兄様とお姉様。うまく行ったかなあ。」

「たぶん大丈夫よ。」

「二人に可愛い赤ちゃんが早くできたらいいな~。」

「オニキス、気が早いわよ。」

「産まれたら、雄でも雌でもいいから、俺のお嫁さんにするんだ。」
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