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加護目当てなんでしょ
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クロノス王国からの移民希望者のうち、俺の力で問題なしと判断した者を帝国に受け入れた。
あの日、アリアは逃げてしまったが、アリアのことだから、民が心配で遠くにはいっていまい。
「全くあの子にも困ったものだわ。」
アリアの母親は帝国にいる。
「しかし、加護を失ってから早かったな。」
作物不良、災害続きで民が逃げ、貴族も泥船から我先にと逃げ出した。
衰退する国で困窮するより、身分を捨てても、資産を持って他国で暮らすことを選んだわけだ。
王国は荒れ果て、あそこにいるのは王の家族と悪人だけ。
「メイドもだれもいないから、城に住んではいるが、家事も自らやっているらしい。いつ音を上げるかな。」
誰も欲しがらない領地だけど、手放したら貰ってやろう。
すぐに土地は回復するだろう。
「あれの母親も精霊だったんだろう?あそこまで伝承を信じないなら、あなたのように精霊の姿をみせたら、話は早かったのに。」
「まあそうなのだけど。あまり長く人間の姿になっていれば、戻れなくなるのよ。人間になっちゃうの。」
私は、ちょいちょい元に戻っていたから大丈夫だけど。
王妃になれば元に戻る時間はないものね。
オフィリアがいるから、帝国は豊かになった。
長年の汚染が解消され、水もきれいになった。
早くアリアに会いたい。
あの日。
国を出たけど、みんなが気になって、暫く国民に混ざって様子を見てた。
キールはやっぱり悪い奴じゃない。
きちんとみんなを助けてくれた。
帝国の汚染も良くなった。
俺じゃなくて、加護がほしかったんだろう。
知らない。
あの日、アリアは逃げてしまったが、アリアのことだから、民が心配で遠くにはいっていまい。
「全くあの子にも困ったものだわ。」
アリアの母親は帝国にいる。
「しかし、加護を失ってから早かったな。」
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