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もう子どもじゃない

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「マーキュリーっ、すき…!」

「アース…っ」


夢じゃないだろうか…⁉



その時、スッと自分の中に何かが入って来た。


ともに暮らし、ともに眠って。ともに生きた記憶。
早く返すために、やりたくなかったことをやって………。

そして、老人になるまで。


カナタたちとともに世界を守った記憶。



「あっ……。マーク…!」


自分の中のマークにアースが気づいた。



「なんだかマークに妬きますね…。」

「僕ね、マーキュリーもマークもどちらも同じくらい好き!」




2人の時間をやり直そう。

これから。

きっとあっという間だから。









遠くで鐘の音が聞こえる。

この音は教会…。

誰かが結婚したのか。



ボクはここで朽ちていくのに。

マーズは牢の奥で身を縮こませた。


アースとマーキュリーの結婚式であることは知らなかった。

いや、そう思いたくなかっただけかもしれない。


その日の朝、マーズは消滅した。


くらい牢の中で。


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