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スズナの暴動

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「国民よ、聞きなさい。今のオオバコ王国は敵ではありません。過去の禍根、あなた方の先祖、祖父母が大切な人を奪われた。その辛さをないものとせよとは言わない。だが、負の感情は連鎖する。将来に引きずるものではありません!!」

リリー王妃が叫ぶ。


「リリー王妃はこの国の人間でないからそのようなことが言えるのだ!」


「よせ、妃の言うことは正しい!」



「王家の腑抜け!」


皆に対してTVや街頭ビジョンから呼びかけるも、暴動は治まらない。


集団になり、行列がだんだん長く、太くなっていく。


銃を手に取り、軍部は使用を認めていない大量殺りく兵器を持ち出す。


「やめろ、私の言うことを聞けっ!」


陛下や城にいる宰相、近衛兵らが止めようとするも、押しのけて、集団はついに彼らを拘束して地下牢に押し込めた。


そして、彼らはオオバコとの国境沿いに向かっていく。



「クローバー王国が邪魔だな。」

「クローバー王国には手をダシタラダメダ…。」

「ソウダ。モルヒネ様、ダイジ。」


「ミサイルをウチコモウ」

「ソウシヨウ」





スズナの科学力をモルヒネは理解していない。

それは、オオバコや人間どころか。

この世界そのものを消す、悪魔の兵器なのだ。


科学者が作ってしまって、破棄するにも危険すぎて厳重に保管されていたそれを、スズナの住民たちは防護服もつけずに扱って、発射台に設置した。

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