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悪魔降臨
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「あ~~~あ。残念。豚と馬鹿がこの国をめちゃくちゃにしてあっちこっちに戦争をふっかければ、面白くなると思ったのになぁ………。」
艶のある声が響く。
さすがに紳士淑女の教育を受けている会場の貴族たちも、ざわついてきた。
ぱっと声が響く方を見れば、ゴウマンの捕えられている空中の檻。
その横に、黒髪黒目で黒装束の男が浮かんでいる。
「お前っ、人間ではないな!戦争を起こしてどうするつもりだ!」
陛下が妃殿下を後ろに叫ぶ。
「お前らこそ、ろくでなしのオオバコの血のくせに、なぜ穢れがない?ははあ、長年にわたるクローバー王国との混血か…。それにそこの妃はよく見れば妖精の力の残滓が見える…。昔、クローバー王国の王族に近い誰かと何かあったか。」
男は目を細めてライティア妃を見る。
「オオバコは良いタネだったんだけどなぁ~。操りやすくって良いカモだったよ。所詮、こいつは三下だったな。」
「ひぃ!」
男が檻を蹴り上げ、檻はしなった。
「みんな、こっちへ!」
アミュレットたちはそれぞれ客を逃がす。
「もるひねっ、モルヒネッ……。お前、いったいっ……」
尻もちをついた状態で、かさかさと足をばたつかせるアクセルのもとへモルヒネと呼ばれた男は瞬時に転移した。
「ええ?何が目的かって?そりゃあ人間の絶滅だよ。人間なんていたっていいことないでしょう?人間同士で殺し合って破滅する愚かなさまが見たかったのにさぁ。」
――――――そうだ。ここにいる者たちを皆殺しにして、お前を王にしてやろう。
人間を破滅に導く最も愚かな最後の王に。
私の魂を受け入れるのだ…。
人差し指をアクセルの額に向け、その指先がとがっていく。
「ひ、ひぃぃぃいいい!!!!」
ミレルダはドレスを引きずって、アクセルからもっと距離をとろうとする。
アクセルは恐怖が過ぎて身動きがとれない。
「やめろ!!!!!」
しゅるると飛んできた蔦が、モルヒネの腕をとった。
モルヒネはそのまま蔦の伸びた方向に振り返り、目をみはった。
ペールグリーンの髪、アイスブルーの瞳。
額の紋章。
瑠璃色の羽。
――――――――――その姿は。
射抜くような視線は。
甘く美貌の姫のようでいて、威厳のある風格は。
足元ではゴミのような男が涙と鼻水を垂れ流しながら何か言っているが、聞こえない。
ああああ。
兄さん。
生まれ変わってきてくれたんだね。
艶のある声が響く。
さすがに紳士淑女の教育を受けている会場の貴族たちも、ざわついてきた。
ぱっと声が響く方を見れば、ゴウマンの捕えられている空中の檻。
その横に、黒髪黒目で黒装束の男が浮かんでいる。
「お前っ、人間ではないな!戦争を起こしてどうするつもりだ!」
陛下が妃殿下を後ろに叫ぶ。
「お前らこそ、ろくでなしのオオバコの血のくせに、なぜ穢れがない?ははあ、長年にわたるクローバー王国との混血か…。それにそこの妃はよく見れば妖精の力の残滓が見える…。昔、クローバー王国の王族に近い誰かと何かあったか。」
男は目を細めてライティア妃を見る。
「オオバコは良いタネだったんだけどなぁ~。操りやすくって良いカモだったよ。所詮、こいつは三下だったな。」
「ひぃ!」
男が檻を蹴り上げ、檻はしなった。
「みんな、こっちへ!」
アミュレットたちはそれぞれ客を逃がす。
「もるひねっ、モルヒネッ……。お前、いったいっ……」
尻もちをついた状態で、かさかさと足をばたつかせるアクセルのもとへモルヒネと呼ばれた男は瞬時に転移した。
「ええ?何が目的かって?そりゃあ人間の絶滅だよ。人間なんていたっていいことないでしょう?人間同士で殺し合って破滅する愚かなさまが見たかったのにさぁ。」
――――――そうだ。ここにいる者たちを皆殺しにして、お前を王にしてやろう。
人間を破滅に導く最も愚かな最後の王に。
私の魂を受け入れるのだ…。
人差し指をアクセルの額に向け、その指先がとがっていく。
「ひ、ひぃぃぃいいい!!!!」
ミレルダはドレスを引きずって、アクセルからもっと距離をとろうとする。
アクセルは恐怖が過ぎて身動きがとれない。
「やめろ!!!!!」
しゅるると飛んできた蔦が、モルヒネの腕をとった。
モルヒネはそのまま蔦の伸びた方向に振り返り、目をみはった。
ペールグリーンの髪、アイスブルーの瞳。
額の紋章。
瑠璃色の羽。
――――――――――その姿は。
射抜くような視線は。
甘く美貌の姫のようでいて、威厳のある風格は。
足元ではゴミのような男が涙と鼻水を垂れ流しながら何か言っているが、聞こえない。
ああああ。
兄さん。
生まれ変わってきてくれたんだね。
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