【完結】囚われの親指王子が瀕死の騎士を助けたら、王子さまでした。

ジャジャーン！保護者登場

「おめでとう！王家は二人を認めよう！」
「マックイーン家も王家からの婚約の打診を受けます！」

二人抱き合ったところで、物陰から陛下妃殿下、マックイーン家の両親とアムールの弟が現れた。


「え？え？」

二人は戸惑っている。


「だって、先に私たちが出てきたら、結婚を無理強いしたみたいになってしまうからね。両家は話がついているから。」

ロイ陛下は朗らかに笑った。


「うう、アムール。本当によかった……。」
「お兄様、おめでとうございます。」


「私、いいんですか……？」


「プリンシパルには、年上がいいって思ってたんだ。」
妃殿下は優しい。


緊張がほぐれる。


でも、二人が結婚するにあたり、障害がひとつあった。


すでに孕める体のアムールには、式場での魔法がかからない。
貴族たちに知られてしまう。
純潔ではないことが。

傷物の王太子妃。

それは、けしてプリンシパルにとっていいことではない。