【完結】元SS冒険者の部隊長は王族に陥落される

終章 魔王と勇者

花村樹 21歳

花村樹は執念深い。

３歳になった頃。


自分の惚れた相手が、この世界に生まれたことを感じた。


大学に入り、バイト先で栗栖に会い。



思い出した。



ふふっ、クリス。


今度はあいつより先に見つけたよ。


優しいバイトの先輩として、教えてやると、ぱあっと花がほころぶように笑った。

今すぐに押し倒したい欲望をこらえて、まずは少しずつ、信頼を勝ち得よう。


大学受験を目指す彼のため、土日は彼の家で家庭教師をやってやる。

遠慮したけど、教師になりたいから練習させてほしいと言えば、受け入れた。

俺のクリスは地頭がいいから、すぐに理解する。

俺と同じ大学においで。





男同士でも、子どもができなくてもいいと思っていたけど、生理があるらしい。


彼の身体を暴く時が楽しみだ。



今回は、性急に進めない。

俺は学習したんだよ。

いきなりだったから、びっくりしたんだよね？

ああ、俺のクリスたん。


君は今回も変わらず美しい。

今回も変わらず可愛らしい。



君には前世の記憶がないみたいだね。

好都合だよ。

だって、記憶があれば君はあいつを探すだろう。

俺の正体にも、気づくよね。



いつか思い出すかもしれないから、その前に君の心を奪おう。





俺は、ローズ=フルール。




今度は俺の子どもをたくさん産んでもらおうか。