360 / 415
終章 魔王と勇者
あいつ、うざい。
しおりを挟む
男なのに女でもあるってこれいかに。
保健室でちょっと休んで、その間に先生が下着とズボンを洗ってくれて、乾くのを待っている間。
体を冷やしたらいけないのだと言われ、下はパンイチな俺は、ベッドにもぐりこんでいた。
あぁ。いやだなぁ。
これから毎月、1週間くらいあるから気をつけろって言われた。
体のことは、お父さんお母さんにも伝えとくって。
他の人、特に学校の人には知られてはいけないよって。
男の子とふたりっきりになっちゃだめとか、
体育の着替えの時も気をつけなさいとか
男はみんな狼なのよみたいなことを教えられた。
えーそんなこと言われても。
今まで18年間、普通の男として生きてきたのに困る。
「栗栖くん、先生、県立総合病院に予約とったから。明日、学校お休みして検査してきなさいね。」
「えっ、バイトもあるんですけど…。」
「大丈夫よ、バイトの時間前には終わるから。こういうことは、ちゃんと調べてもらわなくちゃ。」
先生に押し切られる。
が、俺はまだ学生でよくこういう段取りとか分かってないから、やってくれてすごく助かる。
はぁ。
お腹痛いし、このまま今日は授業が終わるまでここにいよ。
生理ナプキンとパンツも買いに行かなきゃなあ。バイト先の一つはコンビニ。今日シフトだからちょうどいいや。自分で会計しちゃおう。店にも確か売ってたと思う。
受験生の俺は、ベッドの中で先生に持ってきてもらったカバンを開け、受験勉強を始めた。
俺は、塾には行っていないけど、成績は悪くない。
あんましお金かけたくないから、できれば国立に受かりたい。
学校が終わり、運転手に車をつけさせて、その人が出るのを待った。
なんだか、朝見た時より顔色が悪い。
体調が悪いのだろうか。
自転車に乗らずに、手で押している。
「栗栖くん!」
「うわっ!!」
ビックリした顔も可愛い。クリスだなぁ…。本当に再会できたんだ。
僕ちゃんと浮気してないよ。
だから結婚しよう。
「今日は助けてくれてありがとう、お礼にどこか食事でも…。」
「えっ、いや。ああいうことはしょっちゅうなんで。結構です。」
「僕のおごりです。」
「困ります。」
「お願いです、僕の気がすまないんです。あと、携帯電話の番号とラインを交換してください!」
栗栖の手を握って、訴える。
が、すぐに振りほどかれた。
「なんなんですか、しつこいですよ!気持ち悪いです。お礼の気持ちは受け取りますから。というか、バイトあるんで、どいてくれませんかね!急いでるんですけど!」
はっきりいって、うざいです。
そういわれて、ぴきーんと体が凍る気がした。
保健室でちょっと休んで、その間に先生が下着とズボンを洗ってくれて、乾くのを待っている間。
体を冷やしたらいけないのだと言われ、下はパンイチな俺は、ベッドにもぐりこんでいた。
あぁ。いやだなぁ。
これから毎月、1週間くらいあるから気をつけろって言われた。
体のことは、お父さんお母さんにも伝えとくって。
他の人、特に学校の人には知られてはいけないよって。
男の子とふたりっきりになっちゃだめとか、
体育の着替えの時も気をつけなさいとか
男はみんな狼なのよみたいなことを教えられた。
えーそんなこと言われても。
今まで18年間、普通の男として生きてきたのに困る。
「栗栖くん、先生、県立総合病院に予約とったから。明日、学校お休みして検査してきなさいね。」
「えっ、バイトもあるんですけど…。」
「大丈夫よ、バイトの時間前には終わるから。こういうことは、ちゃんと調べてもらわなくちゃ。」
先生に押し切られる。
が、俺はまだ学生でよくこういう段取りとか分かってないから、やってくれてすごく助かる。
はぁ。
お腹痛いし、このまま今日は授業が終わるまでここにいよ。
生理ナプキンとパンツも買いに行かなきゃなあ。バイト先の一つはコンビニ。今日シフトだからちょうどいいや。自分で会計しちゃおう。店にも確か売ってたと思う。
受験生の俺は、ベッドの中で先生に持ってきてもらったカバンを開け、受験勉強を始めた。
俺は、塾には行っていないけど、成績は悪くない。
あんましお金かけたくないから、できれば国立に受かりたい。
学校が終わり、運転手に車をつけさせて、その人が出るのを待った。
なんだか、朝見た時より顔色が悪い。
体調が悪いのだろうか。
自転車に乗らずに、手で押している。
「栗栖くん!」
「うわっ!!」
ビックリした顔も可愛い。クリスだなぁ…。本当に再会できたんだ。
僕ちゃんと浮気してないよ。
だから結婚しよう。
「今日は助けてくれてありがとう、お礼にどこか食事でも…。」
「えっ、いや。ああいうことはしょっちゅうなんで。結構です。」
「僕のおごりです。」
「困ります。」
「お願いです、僕の気がすまないんです。あと、携帯電話の番号とラインを交換してください!」
栗栖の手を握って、訴える。
が、すぐに振りほどかれた。
「なんなんですか、しつこいですよ!気持ち悪いです。お礼の気持ちは受け取りますから。というか、バイトあるんで、どいてくれませんかね!急いでるんですけど!」
はっきりいって、うざいです。
そういわれて、ぴきーんと体が凍る気がした。
0
お気に入りに追加
1,832
あなたにおすすめの小説
どうも、ヤンデレ乙女ゲームの攻略対象1になりました…?
スポンジケーキ
BL
顔はイケメン、性格は優しい完璧超人な男子高校生、紅葉葵(もみじ あおい)は姉におすすめされたヤンデレ乙女ゲーム「薔薇の花束に救済を」にハマる、そんな中ある帰り道、通り魔に刺されてしまう……絶望の中、目を開けるとなんと赤ん坊になっていた!?ここの世界が「薔薇の花束に救済を」の世界だと気づき、なんと自分は攻略対象1のイキシア・ウィンターだということがわかった、それから、なんだかんだあって他の攻略対象たちと関係を気づいていくが……
俺じゃなくてヒロインに救ってもらって!そんなこと言いながら、なんだかんだいって流されるチョロい系完璧超人主人公のヤンデレたちを救う物語
ーーーーーーーーーーーー
最初の方は恋愛要素はあんまりないかも……総受けからの固定になっていきます、ヤンデレ書きたい!と壊れながら書いているので誤字がひどいです、温かく見守ってください
獣人だらけの世界に若返り転移してしまった件
上総啓
BL
階段からうっかり足を滑らせてしまったヒナタは、気が付くと鬱蒼とした森の中にいた。
それも、なぜか真っ裸の子供の姿で。
楽観的なヒナタは、特に恐怖を抱くことなく森を探険し始める。
しかしそんなヒナタを待ち受けていたのは、獣人と呼ばれる男達からの鬱陶しい程の愛情と執着だった──
絶滅したヒト族が『神話の天使』と崇められる獣人世界で、ショタ返りしたヒト族受けが獣人達に囲われながらのんびりまったり大波乱の日常を送る話。
※本作には”ショタ受け”,“総受け”の要素が含まれています。
地雷の方はご注意ください。
大嫌いな後輩と結婚することになってしまった
真咲
BL
「レオ、お前の結婚相手が決まったぞ。お前は旦那を誑かして金を奪って来い。その顔なら簡単だろう?」
柔和な笑みを浮かべる父親だが、楯突けばすぐに鞭でぶたれることはわかっていた。
『金欠伯爵』と揶揄されるレオの父親はギャンブルで家の金を食い潰し、金がなくなると娘を売り飛ばすかのように二回りも年上の貴族と結婚させる始末。姉達が必死に守ってきたレオにも魔の手は迫り、二十歳になったレオは、父に大金を払った男に嫁ぐことになった。
それでも、暴力を振るう父から逃げられることは確かだ。姉達がなんだかんだそうであるように、幸せな結婚生活を送ることだって──
「レオ先輩、久しぶりですね?」
しかし、結婚式でレオを待っていたのは、大嫌いな後輩だった。
※R18シーンには★マーク
TS百合の王道パターン
氷室ゆうり
恋愛
この頃急にはやり始めたTS百合。ツイッターでトレンド入りしたそうですね。そんなわけで急遽作ってみました!ショートショートですがこれぞまさしくTS百合!流行に乗っかってもっともっとtsfの性癖に皆様を誘導していきたいと思っております!
そんなわけで、今回もr18です。
それでは!
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
色んな女の子になって「ロールプレイングゲーム」する話
ドライパイン
ライト文芸
「魂を込めて演技するってあるでしょ? じゃあそれって、『役柄のキャラクターに憑依している』みたいだよね?」
「これはまだα版だから、テストプレイヤーをどんどん募集してるよ!」
「プレイしたい? それじゃぁ、ね……」
【本編完結】慰み者になること前提で嫁いできたはずなのに、初夜が明けたら溺愛されはじめました?!そんなに僕って『よかった』の?
愛早さくら
BL
僕はサフィル。今度、マチェアデュレ神聖王国の聖王へと嫁ぐことになった。表向きは聖王妃として。実態は聖王を閨で慰めるためだけの慰み者として。
生まれた子供がおかしな血筋でないようにと、一応は大国王家の血を継ぐ僕が選ばれたのだそうだ。
僕の価値って体だけ? と、誤解してもおかしくないぐらいに事前に色々聞かされて嫁いで来たのに、僕の伴侶となった国王は、初めからなんだか様子がおかしくて……。
「なぜ僕を、これほど大切にしてくださるのです?」
訊ねた僕に彼は応えた。
「初夜が……めちゃめちゃ気持ちよかったんだよっ! 君最高! それじゃダメかな?!」
それは大変に明け透けで、きっと嘘偽りない返答だった……――。
子供を生むこと前提で性奴隷的な役割として嫁ぎに来いと言われていたのに、なんだか様子がおかしいひどい初夜が明けたら謝り倒されて溺愛され始める話。
溺愛(概念)ってこういうののこと?と、疑問符を飛ばしながら書く予定です!
溺愛(概念)です!
一応聖王は聖王なりに主人公を大切にしているはずです!多分。
登場人物は全員どこかしら様子がおかしいです!
・いつもの。
・他の異世界話と同じ世界観。やっぱり主人公はリオルの子供。
・比較的雰囲気は軽めになると思います。
・男女関係なく子供が産める魔法とかある異世界が舞台。
・R18描写があるお話にはタイトルの頭に*を付けます。
・言い訳というか解説というかは近況ボード「突発短編」のコメントをどうぞ。
【完結】女装して姫プレイにハマった公爵次男は 王弟殿下に絡めとられる
竜鳴躍
BL
ニーノは真面目眼鏡と言われる公爵家の次男。質実剛健な宰相の一族に産まれ、家族全員真面目眼鏡。真面目眼鏡に嫌気がさしたニーノははっちゃける。だが、はっちゃけたいが身バレは困る。七三眼鏡で隠れた美貌を露わにし、美少女になって社交界をブイブイ!バカな男にチヤホヤされて上機嫌!王弟からまさかのプロポーズ?ヤバイ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる