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新章(アリスの結婚編)
閑話 どきどき温泉タイム
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都合がいいことに、旦那?の方は外で待つつもりのようだ。
自分も温泉に来た一般客の振りをして、後をつける。
女湯に入らないのか?
るんるんと鼻歌を歌いながら、男湯に入り、服を脱ぎ始める。
ところどころ音程が外れているが、かわいらしい。
そして、すべてを脱いで、タオルを持った。
女だとばかり思っていたが、男だったらしい。
細身だが、均整の取れた体つきで、よくみれば、しなやかな筋肉が乗っている。
見せるための筋肉や、力仕事、重労働をする筋肉ではなくて
でも何か、日常的に体を動かしている人間の筋肉。
筋肉がつきにくい体質なのかもしれない。本当によく見なければ、分からないけれど。
そういえば、最近は男でも子どもが産めて、同性婚が普及しているのだった。
同性に対して、そういう気持ちを持つ者も増えてきており、そう考えると、男でもいいか。
そう思いながら観察を続けると、胸筋というにはわずかに膨らんだ胸と、男性にしては少しだけ膨らんだ乳首に気が付いた。
下腹部には、うっすら傷痕がある。
経産婦か。
風呂に入り、彼はシャンプーで頭を洗い始めた。
わしゃわしゃと、シャンプーの泡が立つ。
どうしようか。
色々思ってたのと違うけれど、十分彼は魅力的だ。
もしかしたら、女性のお客さんも欲しいと思うかもしれない。
近づき、彼に触れようとした瞬間。
ガッと、彼に手首を捕まえられる。
「すみません、シャンプーで目が見えなくて。シャワーヘッドとってもらっていいですか?」
あーびっくりした。あーびっくりした。
「は、はいどうぞ。」
「ありがとうございますー!」
黒髪の泡を流して、きれいな顔が現れた。
アメジストのような、紫の瞳がきれいだ。
だが、右の額の生え際に、不釣り合いな古い傷跡があった。
「うちの妻をじろじろ見るのやめてもらいます? ころすぞ?」
「ひぇ!」
旦那の方が、いきなり入って来た。
「ちょっと、アイス!やめてよ、びっくりするでしょー!」
な、なんなんだ、この迫力は。
この男、マフィアのボスなのか?
彼がそうだとしたら、こういうタイプの美男子を妻として娶っているのも分からなくはない。
彼に傷があるのもうなずける。
うちのボスより大物なんじゃないのか? 威圧オーラぱない…。
「クリスは未来永劫、生まれ変わっても私のものなの。結婚20年記念の旅行なのに、ほかの男に裸を見せるなんて、ひどい!」
「お前は何を言ってるんだ。同性なんだし共同風呂なんだから仕方ないじゃないか。大体、騎士団の野営とか訓練とか、学生時代とか、冒険者時代とかね、みんなで雑魚寝するし一緒に風呂も入るからね!? アイスは俺に籠の鳥になれって言うの!?」
20周年??いくつなの??何歳なの、この人たち…。
ていうか、騎士団ってなに!!?
「すみません、それじゃあ私はこれで…
こういうのからは逃げるが勝ち!ボスには近くで見たらおばさんだったって言っとこ!
「まて。」
クリスと呼ばれた男に、肩を捕まえられる。
「君さあ、俺のこと品定めしてたよね?このあたりで発生しているお嬢さんの行方不明事件の犯人の一人じゃない?
大方、お嬢さんを誘拐して人身売買とかしてるんでしょ!」
さぁ、洗いざらい、吐こうか。
ああ、とんでもないヤツに目をつけてしまってた。
旦那よりもこの人の方がやばかった。
自分も温泉に来た一般客の振りをして、後をつける。
女湯に入らないのか?
るんるんと鼻歌を歌いながら、男湯に入り、服を脱ぎ始める。
ところどころ音程が外れているが、かわいらしい。
そして、すべてを脱いで、タオルを持った。
女だとばかり思っていたが、男だったらしい。
細身だが、均整の取れた体つきで、よくみれば、しなやかな筋肉が乗っている。
見せるための筋肉や、力仕事、重労働をする筋肉ではなくて
でも何か、日常的に体を動かしている人間の筋肉。
筋肉がつきにくい体質なのかもしれない。本当によく見なければ、分からないけれど。
そういえば、最近は男でも子どもが産めて、同性婚が普及しているのだった。
同性に対して、そういう気持ちを持つ者も増えてきており、そう考えると、男でもいいか。
そう思いながら観察を続けると、胸筋というにはわずかに膨らんだ胸と、男性にしては少しだけ膨らんだ乳首に気が付いた。
下腹部には、うっすら傷痕がある。
経産婦か。
風呂に入り、彼はシャンプーで頭を洗い始めた。
わしゃわしゃと、シャンプーの泡が立つ。
どうしようか。
色々思ってたのと違うけれど、十分彼は魅力的だ。
もしかしたら、女性のお客さんも欲しいと思うかもしれない。
近づき、彼に触れようとした瞬間。
ガッと、彼に手首を捕まえられる。
「すみません、シャンプーで目が見えなくて。シャワーヘッドとってもらっていいですか?」
あーびっくりした。あーびっくりした。
「は、はいどうぞ。」
「ありがとうございますー!」
黒髪の泡を流して、きれいな顔が現れた。
アメジストのような、紫の瞳がきれいだ。
だが、右の額の生え際に、不釣り合いな古い傷跡があった。
「うちの妻をじろじろ見るのやめてもらいます? ころすぞ?」
「ひぇ!」
旦那の方が、いきなり入って来た。
「ちょっと、アイス!やめてよ、びっくりするでしょー!」
な、なんなんだ、この迫力は。
この男、マフィアのボスなのか?
彼がそうだとしたら、こういうタイプの美男子を妻として娶っているのも分からなくはない。
彼に傷があるのもうなずける。
うちのボスより大物なんじゃないのか? 威圧オーラぱない…。
「クリスは未来永劫、生まれ変わっても私のものなの。結婚20年記念の旅行なのに、ほかの男に裸を見せるなんて、ひどい!」
「お前は何を言ってるんだ。同性なんだし共同風呂なんだから仕方ないじゃないか。大体、騎士団の野営とか訓練とか、学生時代とか、冒険者時代とかね、みんなで雑魚寝するし一緒に風呂も入るからね!? アイスは俺に籠の鳥になれって言うの!?」
20周年??いくつなの??何歳なの、この人たち…。
ていうか、騎士団ってなに!!?
「すみません、それじゃあ私はこれで…
こういうのからは逃げるが勝ち!ボスには近くで見たらおばさんだったって言っとこ!
「まて。」
クリスと呼ばれた男に、肩を捕まえられる。
「君さあ、俺のこと品定めしてたよね?このあたりで発生しているお嬢さんの行方不明事件の犯人の一人じゃない?
大方、お嬢さんを誘拐して人身売買とかしてるんでしょ!」
さぁ、洗いざらい、吐こうか。
ああ、とんでもないヤツに目をつけてしまってた。
旦那よりもこの人の方がやばかった。
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