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新章(アリスの結婚編)

初夜 ルージュ・ザオラル編

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「お待ちしておりましたわ!」


部屋に行くと、ぬいぐるみ相手に時間を潰していたルージュが、明るい笑顔で迎えてくれた。


初めて会った時から、僕だけをまっすぐに見て、慕ってくれるルージュ。

ロメオの妹だからか、彼女も結構変わってるなあって思う。


だって、ほかの男2人と一緒に嫁にこようって思うんだから。


しっかりしていて、品のある彼女だけど、びっくり箱のような面もあって、彼女といると退屈しない。


「うふふ、私別にみんなでしても構いませんでしたのに。むしろ、お二方がどのように抱かれるのか、がんぷ…いえ、関心がありますわ。」



「君の裸も見られるんだよ? 嫁同士とはいえ、一応二人は男なんだけど。」

絵面的にどうなんだろう。

それに、ザオラルは気にしなそうだけど、タケルは恥ずかしがりそうだなあ。


「あらあ? お二方が私に欲情するなんてありえませんわよ。」


会話をしながら、ルージュは服を脱ぎ、僕のシャツのボタンを外していく。



「…まあ、みんながいいっていうんなら。新婚旅行先でやってもいいけど。ほかの二人に無理強いはしないでね?」



「うふふ、だれが一番あなたを気持ちよくさせられるか、競争しますねっ。」


「まいったなぁ、もう。」




ルージュは、ほかの二人にはできないことをしますわ!と言って、胸であれを挟んでくれたり、お風呂で洗ってくれた。どこで覚えてくるんだろう。夫を喜ばせるための閨教育なのだろうか。


本の知識とか言ってたけど、どういう本なのか気になると言ったら、今度見せてくれるらしい。

女性の閨教育はすごいなあ。


お母さまも受けたのかな…?


積極的な彼女だけど、初めてだから挿入の時は緊張していた。


キスで落ち着かせて、入れるときは痛そうで、赤い破宮の血が出たけど、慣れたら積極的で、僕の子種を受け入れると、次に行けというばかりに追い出された。









「僕が最後だっておもってたよ。」


ラグの上で、ザオラルはころころしてた。



「だって、僕が今までアリスと一緒にいたんだもんね。ほかの二人よりずーっと。お風呂も、一緒に寝るのも、子どもの頃からやってたし。えっちなことはしなかったけど。」


「そうだね、君が成獣になって、発情期がきたときに抜きあいっこしたくらいだね。」


初めて発情したときは、どうしようかと思った。


そういうと、ザオラルは、『本当は最後までいっても僕はよかったんだけど、アリスはお母さまに似て真面目だからなあ、そういうとこは。』とほほ笑んだ。




「ねえ、体が熱いの。すぐにほしい。」


アリスの手を引いて、ベッドへ押し倒す。


「できなくなるくらい、僕が搾り取ってあげる。えへへ、最後の特権。」


「望みのままに。お嫁さん?」



まだ妹も弟もいなくて。


たまに幼獣をつれてくる神獣たちと会話するお父様を見て、僕も話がしたくなって。

僕にちょこちょこついてくる君と話がしたかったから、君たちを人に変化できるように僕が変えた。


初めは弟みたいなものだったのに、違う意味で大切になって。



「…んんっ、おもってたより…つらいかもっ…。」


僕の上に乗って、入れようとしてるザオラル。


「最初なんだから、僕が上の方が…。」


「だめっ、だって、だってっ」


泣きながら、背中から翼が生える。


月明りに、天使のような。


虹色に光輝く、白いふわふわの翼。




「ああぁああ!!!」

やっと、全部入って、僕を見る。


愛しい、愛しいザオラル。



「だって、アリスはこの翼、好きでしょう?僕がしたじゃ、 だせないもの…。」



「好きなのは、翼だけじゃないよ。 ザオラルが、すき。」


繋がったまま、おいでをして。ザオラルを抱きしめながら、キスをする。


「僕から動いていいかな?」



「うん。ほしくてほしくてたまらない。いっぱいしてね。」


下から突き上げると、囀りのような高い嬌声が起こる。


はやく、僕の卵を産むといい。










こうして、僕らは無事、初夜を滞りなく済ませることができたのだ。




お母さまもお父様に虐められたらしく、翌朝、お母さまは全部筆談してた。

やっぱり3人お嫁さんがいて正解だったって。


僕、お嫁さんにあんなに負担かけたくないもの。
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