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本編
神獣
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俺は、ぱっとモンスターの種類と数を確認する。
イノシシ型は16匹。
狼は10匹くらいの群れが5つ。 50匹くらいかな。
イノシシはパワーがあるが、大型な分、普通のイノシシより動きは遅そうだ。
よし。
「王太子、イノシシみたいなやつは任せますよ。 動きが遅いし群れて集団戦はしないから距離を取りつつ、1体1体倒してください。警戒心が強くて頭がいいし、パワーがある。牙に注意。分かりましたね?」
わかった、という王太子にイノシシは任せて、俺は狼をどうにかしようか。
全ての群れをまとめてやるのはリスクが高い。近くの群れからやろう。
俺は、一つの群れに剣を持って近づくと、ほかの群れから引き離すために誘導する。
まとめて円を描くように誘導してやれば、俺の周りに固まってくるので、俺へ攻撃が当たる距離に近づく前に、まとめて斬り伏せた。
全ての群れを倒したころ、王太子も最後の1体を倒したようだ。
ほっとしてたら、騎士団長のお嬢様の声が聞こえた。
ミカエルとハデスたちも一緒だ。
探しに来てくれたらしい。
「なんだ、お前ら来たのかよ。」
「リーダーのことだから大丈夫だって思ってたんだけどねぇ。」
リーダーって呼び方なんだよ、冒険者だったときの、余所行きの呼び方じゃないか。
「ああ、ここに来るまでの間、昔のこと聞かれてたからつい。」
ミカエルとハデスが笑う。
笑っていると、遠くでわずかに雪崩が起きて。真っ白な毛並みで6枚の翼をもつ、神獣が現れた。
やべえ。怒ってる。
そりゃそうだよな。山の仲間は殺されてるし、ブルーローズは採られるし。
お願いだから、これ以上怒らせるなよ。なんならブルーローズ返してやれよ。
そう思いながら、王太子を見ていたら、分かってくれたようで。
王太子は礼儀正しく謝って、ブルーローズをくれないかと神獣にお願いをした。
ブルーローズは返さなければならないけど、どさくさ紛れにお嬢様へのプロポーズは成功し、
ブルーローズの代わりによく似た色合いの石を手に入れたようだ。
よかったよかった。
さぁ、今から下山だ!
モンスターの血で変色したコートも綺麗にしたい。(気に入ってたけど、ダメそうなら捨てないと)
お風呂入りたい!アリスとアイスに会いたい!
帰ろうとしたとき。
俺にだけ、神獣の声が聞こえた。
『我が神の伴侶。勇者の魂を持つ者よ、頼みがある。』
勇者かなんかは知らんが…。
我が神って、もしかしたらあの魔王のことか。
魔王はモンスターの生みの親。神獣もそうだったのか。
『ここから下山した森の奥深くに、かつて我が神が失敗して封じ込めた個体がある。私は、それを監視している役目を負って生まれた。やつは、黒い体に黒い翼。私の対。力が強すぎて、世界を壊してしまう。』
もうすぐ封印が解ける。私では倒せない。
どうか、倒してほしい。
魔王も本当にいらんことするよな。本人は悪い奴じゃなかったけど…。
そりゃあ、そういうことをやらかしていれば、討伐対象になると思う…。
下山して、城に戻ると、アイスが待っていた。
ぎゅっとされる。
「ちょ、アイス…。俺、今、汚いから。」
「いいの!無事帰ってくるって思ってたけど、うれしいだけだから。」
寂しかったよ、アリスも待ってる。帰ろう?と、ニコニコしてるけど、これ寝かせてもらえない気がする。
しょうがないから、甘やかしてやるか。
神獣の頼みは、今度のお休みに聞いてやりたいから、ざくっと端折って説明しとかないとな。
イノシシ型は16匹。
狼は10匹くらいの群れが5つ。 50匹くらいかな。
イノシシはパワーがあるが、大型な分、普通のイノシシより動きは遅そうだ。
よし。
「王太子、イノシシみたいなやつは任せますよ。 動きが遅いし群れて集団戦はしないから距離を取りつつ、1体1体倒してください。警戒心が強くて頭がいいし、パワーがある。牙に注意。分かりましたね?」
わかった、という王太子にイノシシは任せて、俺は狼をどうにかしようか。
全ての群れをまとめてやるのはリスクが高い。近くの群れからやろう。
俺は、一つの群れに剣を持って近づくと、ほかの群れから引き離すために誘導する。
まとめて円を描くように誘導してやれば、俺の周りに固まってくるので、俺へ攻撃が当たる距離に近づく前に、まとめて斬り伏せた。
全ての群れを倒したころ、王太子も最後の1体を倒したようだ。
ほっとしてたら、騎士団長のお嬢様の声が聞こえた。
ミカエルとハデスたちも一緒だ。
探しに来てくれたらしい。
「なんだ、お前ら来たのかよ。」
「リーダーのことだから大丈夫だって思ってたんだけどねぇ。」
リーダーって呼び方なんだよ、冒険者だったときの、余所行きの呼び方じゃないか。
「ああ、ここに来るまでの間、昔のこと聞かれてたからつい。」
ミカエルとハデスが笑う。
笑っていると、遠くでわずかに雪崩が起きて。真っ白な毛並みで6枚の翼をもつ、神獣が現れた。
やべえ。怒ってる。
そりゃそうだよな。山の仲間は殺されてるし、ブルーローズは採られるし。
お願いだから、これ以上怒らせるなよ。なんならブルーローズ返してやれよ。
そう思いながら、王太子を見ていたら、分かってくれたようで。
王太子は礼儀正しく謝って、ブルーローズをくれないかと神獣にお願いをした。
ブルーローズは返さなければならないけど、どさくさ紛れにお嬢様へのプロポーズは成功し、
ブルーローズの代わりによく似た色合いの石を手に入れたようだ。
よかったよかった。
さぁ、今から下山だ!
モンスターの血で変色したコートも綺麗にしたい。(気に入ってたけど、ダメそうなら捨てないと)
お風呂入りたい!アリスとアイスに会いたい!
帰ろうとしたとき。
俺にだけ、神獣の声が聞こえた。
『我が神の伴侶。勇者の魂を持つ者よ、頼みがある。』
勇者かなんかは知らんが…。
我が神って、もしかしたらあの魔王のことか。
魔王はモンスターの生みの親。神獣もそうだったのか。
『ここから下山した森の奥深くに、かつて我が神が失敗して封じ込めた個体がある。私は、それを監視している役目を負って生まれた。やつは、黒い体に黒い翼。私の対。力が強すぎて、世界を壊してしまう。』
もうすぐ封印が解ける。私では倒せない。
どうか、倒してほしい。
魔王も本当にいらんことするよな。本人は悪い奴じゃなかったけど…。
そりゃあ、そういうことをやらかしていれば、討伐対象になると思う…。
下山して、城に戻ると、アイスが待っていた。
ぎゅっとされる。
「ちょ、アイス…。俺、今、汚いから。」
「いいの!無事帰ってくるって思ってたけど、うれしいだけだから。」
寂しかったよ、アリスも待ってる。帰ろう?と、ニコニコしてるけど、これ寝かせてもらえない気がする。
しょうがないから、甘やかしてやるか。
神獣の頼みは、今度のお休みに聞いてやりたいから、ざくっと端折って説明しとかないとな。
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