BL短編集

「久しぶりにあったから…」 先輩×後輩

先輩×後輩    後輩くん目線です。

先輩    一人称＝私     名前   瀬奈
後輩    一人称＝僕     名前   河野







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｢あの…そろそろ離してください…暑いです｣
｢んじゃあ、エアコンの温度を下げますね｣
｢あの…そのギューって抱き締めるのやめてくれませんか？｣
｢いやです…離れたくないです。｣
｢苦しいのですが…。｣
｢久しぶりに会えたのに…河野さんは寂しくなかったんですか？私はすごく寂しかったんですよ……？｣
｢僕も寂しかったですけど…。｣
｢なら今日くらいはいいですよね？｣
｢んーもう……ほんとに瀬奈先輩って、仕事の時と全く違いますね。｣
｢ねぇ…2人で居る時は先輩って言うのやめてって言いましたよね？｣
僕の肩に顎を乗せてボソッと言った
｢なら抱き締めるのやめてください。｣
｢………わかりました。｣
瀬奈先輩は渋々僕を抱き締めている腕を外した。僕は瀬奈先輩の隣に座って、瀬奈先輩を見る…明らかにしゅんとしていた。
｢ほんとに…寂しかったんですからね？深刻な河野さん不足です……。｣
とテディベアを抱き締めて、僕の方をじっと見つめている。めっちゃ可愛い…
｢僕も…ほんとは瀬奈さんの愛が足りません…。｣
｢なら！｣
｢ですが…そんなにベタベタくっつかれても…久しぶりでなんか恥ずかしくて……｣
と下を向く。素直に言ったのはいいけど、恥ずかしくなってしまった。彼は今どんな顔をしているのだろう…。
｢ねぇ…こっちみてください。｣
｢ごめんなさい…今は無理です。｣
｢こっちみて。｣
と僕の頬を掴んで、無理やり彼の方に向かせられる。
彼と目が合いさらに顔が熱くなる。
｢めっちゃ真っ赤じゃないですか（笑）｣
｢………。｣
｢あっごめんなさい…。素直に言ってくれたのが嬉しくて。｣
｢いえ…。｣
｢あの…もう1回抱き締めていいですか？｣
｢苦しくしないなら…。｣
｢気をつけます。｣
勢いよく抱きついてきた。僕はその反動に耐えきれずにベットに倒されてしまった。
｢ん…ん？｣
｢あっ!?ごめんなさい！ごめんなさい！｣
と飛び上がり顔を真っ赤にしてしゃがみこんでいる彼氏さん…
｢ほんとに…そんなつもりじゃなかったんです。｣
｢わかってますよ そんなに気にしないでください。｣
とベットに座り直し、瀬奈さんの頭を撫でる
｢いやでも……。がっついちゃって…ごめんなさい…。｣
｢あと…僕を押し倒したときの瀬奈さんの顔……なんでもないです！｣
｢えぇ～なんですかそれ？気になるんですけど…。｣
｢秘密です！｣
｢秘密は無し じゃなかったんですか？｣
とじりじりと近づいてくる。
｢あのー目が怖いのですが…。｣
｢話…そらさないでください。｣
｢だから…秘密なんですって！｣
また僕を押し倒して、意地悪に笑い
｢秘密はなしですよ？はやく言ってください。｣
｢…いつもとは違う顔がみれて……その…。｣
｢うん。｣
｢嬉しいというか…色気があって……。｣
｢うぅ…言わせといてなんですが……めっちゃ恥ずかしいですね。（笑）｣
と僕の上から退いてくれた。
｢めっちゃ…めっちゃ恥ずかしかった…。｣(小声)
｢ごめんね。｣
と頭を瀬奈さんの胸に寄せられて撫でられた。
｢でも…めっちゃ嬉しい。（笑）｣
と僕をギューっと抱きしめた。