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オークション 2

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「一品目はこちら!王狼キングウルフの素材で作った爪、[エストロクロー]だ!初期金額は…10万からいきましょう!」

ついに俺のボスシリーズが競にかけられる。
このエストロクローは5階層ボス、王狼キングウルフの素材を最大限にまで活かした武器だ。

キングウルフはそれ以降のボスと比べると最初のボスということもあり、あまり強くはないが、実は同レベルになればかなり強いのだ。

キングウルフは素早さと力が高いため、このエストロクローも力と素早さを重視に制作した。

能力は
力+120
素早さ+80

特殊効果は
移動速度25%上昇
爪術を使用した際のダメージ25%上昇
出血の追加デバフ
EXスキル[狼化]

この4つだ。
この特殊効果は購入者にのみわかるようにオークションに出す際に頼んでおいた。

武器の性能が敵に分かってしまったら対策されてしまうからだ。

「50万だ!!!」

「75万!」

「うわっ…すごいな。」

いきなり10万から跳ね上がり、50万、75万とどんどんと額が上がっていく。

龍と花凛の300万の用意はかなり妥当な金額なのかもしれない。

「ええい!100万だ!」

「ついに100万がでたぁぁぁぁ!!これより上は出るのか?でないのか?」

「150万よ!」

「でたぁぁぁぁ!!」

ついに花凛が手をあげ、大きな声で金額を叫ぶ。

「他にはいないか…?決まったぁぁ!獲得者は!花凛だ!」

「やった!」

「花凛、もう少し刻んでくれよ…」

用意してきた300万のうち丁度半分の150万を使ってしまったため、龍が少しがっくりしている。

しかしそれとは正反対に花凛ははしゃぎまくっている。

「一気に値段あげた方がそういうものは買われにくいのよ!」

「はぁぁぁ」

「みてこれ!すごい能力よ!」

花凛が早速エストロクローの性能を確認する。
驚くのも無理もない。花凛がつけている[ドラゴンクロー]もかなりいいものだが、[ドラゴンクロー]よりも全てにおいて能力が高い。

「EXスキル…って何かしら?」

EXスキルとは普通のスキルとは違い、スキルポイントで所得不可能なスキルだ。

花凛が手に入れたエストロクローのEXスキルは【狼化】。これは狼に化けるのではなく、フォルムチェンジのようなもので、キングウルフの力を借りるモードに変身する。
効果時間は3分と短めだが、かなり強力なスキルとなっている。

「さてどんどんいきましょう。次の品はこちらです!」

次々と俺のボスシリーズ二つ目が登場し、売れていく。
数は先ほどのエストロクローを含め5品。4つは売れ、残りが一つとなる。
金額は平均150万ほどなので既に600万ほど儲かった。
そしてついに俺のボスシリーズ最後の品が登場する。

「マベリック最後の品はこちら!25層ボス、ジャグリスの素材から生まれた弓、[蛇龍弓]です!」

この[蛇龍弓]の素材であるジャグリスは説明にある通り、25層ボスだ。

見た目は巨大な蛇だが、龍の特徴である、強靭な鱗と巨大な飛膜を所有している魔物だ。
この魔物は蛇の特徴である毒を持ち、強靭な顎で噛み砕き、巨大な胴体で、圧殺する。

このボスで製作した[蛇龍弓]の能力は以下の通りだ

力+90
器用さ+90

特殊効果
発射矢数+2
追加スキル【追撃】
追加スキル【猛毒矢】
EXスキル【授魂奪命の一矢】


「それでは50万からいきましょう!」

「120万!!!!」

俺の後ろから龍が大きな声で初期金額から70万も上回る金額を提示する。
弓使いの龍としては是非手に入れたいもののようだ。

「130万!」

「140万!!」

他の冒険者が負けじと130万という大金で勝負するが、声をかぶせるように10万上乗せして提示する。

「他はいないか?いないか…?決まったー!!![蛇龍弓]獲得者は龍だぁぁ!!」

「よしっ!!」

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