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オークション開始!
しおりを挟む俺は広場を抜け、武器屋へと向かう。
武器屋へと向かう途中にもかなりのオークションへと向かうであろう人数とすれ違う。
「こんにちは。」
「おぅ!兄ちゃんか。準備はバッチリだぞ!」
「ありがとうございます!今日はよろしくお願いします。」
「いいってことよ。それに俺も楽しみで仕方ねぇ。」
「俺の武器以外にもどんなものが出るんですか?」
「兄ちゃんも参加するんだろ?なら楽しみにしとけ。」
「そうですね。ではオークションが終わったらまた来ます!」
「おうよ!」
俺の武器以外の物も出るらしいため、さらに楽しみになってきた。
お金も結構溜まっているし、オークションでもお金が結構入るはずだ。
気に入ったものがあったら購入してみようと思う。
とりあえずもうそろそろオークションが始まるため、噴水のある広場へと向かおうと思う。
「あれ?ライト!!」
「凛花さん!龍さんも!」
「やぁ、ライトもオークションかい?」
「はい!」
オークションへ向かう途中、凛花と龍に遭遇するがどうやら二人とも俺と同じオークションに参加するようだ。
二人とも上位冒険者のため、今回のためにお金をかなり貯めてきたに違いない。
「クラン戦も控えてるし、ここでいい武器をゲットできればと思ってきたけど、結構な人だね…」
「そうね。GKM初のオークションだしマベリックの新作も出るらしいしね。」
やはり花凛と龍も俺のボスシリーズの武器を楽しみにしているらしい。
これはかなりの金額が期待できるぞ?
「ライトもマベリック目当て?」
「いえ、俺は観戦です。欲しいものがあったら挑戦してみようかなって思ってます。」
「なるほどね。ライトの装備は今どんなのなの?見せて!」
「え…あっ!!!」
俺がマベリックの装備目当てではないことを知り、どんな装備をしているのか確かめるため、いきなり俺の外套を剥ぎ取る。
俺から外套が外され、外套に隠れていた全身マベリック製装備が露わになる。
「えっ!ぜ、全身マベリック装備!?どういうこと!?」
まずい。非常にまずい。ここにはマベリック装備を目当てに来ているが沢山いる。かなり騒ぎになるはずだ。
既に、周りからは注目の目を向けられている。
「い、いやこれは…その…」
「レディィィィィィィスエェェェンドジェントルメェェン!!!!!」
俺が回答に困っていると辺りが一気に暗くなり、一つの点にスポットライトが集まる。
そこには派手な格好をした男性がマイクを片手に大声で叫んでいる。
「(ナイスッ!)」
俺は心の中で叫び、小さくガッツポーズをする。完璧なタイミングのおかげでどうやらこの場は凌げそうだ。
「ライト。あとで詳しく教えてね。」
「は、はい…。」
どうやら乗り切れるのはこの場だけのようだ。なんにも悪いことしてないのにここまで責められるとは…
「皆さま!本日はようこそお集まり頂きました!これより第一回オークションを開催させていただきたいと思います!!拍手~!!」
広場のテンションが一気に最高潮へと高まる。
至る所で指笛や拍手が聞こえる。
「さて、早速参りましょう。一品目はこちらです!」
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