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第1章 始まり

06 魔王軍

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 魔王アリア・バハートスと寝室に入り、二人きりでの修行が始まる。寝室に一歩足を踏み入れたところでアーレスはふと部屋の片隅に何者かの気配を察知した。

「ん? あれは……」

 アリアの口角がわずかに上がる。

「ほう、気付いたか。あれはの、妾が召喚しておる時空を操る精霊じゃよ」
「じ、時空を操る!?」

 アーレスは驚き精霊を二度見する。精霊は時計をデザインした衣装をまとい、ただ静かにユラユラと左右に揺れていた。

「うむ。この寝室は妾がゆっくりと身体を休めるために玉座の間とは違う次元に設定しておるのじゃ。ここでの一日は外での一分程度、修行にはもってこいの場所じゃろう?」
「さ、さすが魔王だな。まさか時まで操るとは……」
「かっかっか。では……さっそく始めようかの。楽しい修行の始まりじゃ」
「……ごくり」

 そうしてアーレスの厳しい修行が始まった。アリアによる吸精一回につき一体の精霊を召喚してもらい、人智を超えた力を得られる。アーレスは自分を追放した人間に復讐するため、なりふり構わず力を求めていった。

 そんな二人が寝室から戻ったのは玉座の間から移動した三十分後。つまり二人は一ヶ月もの間寝室に籠っていた事になる。そしてこの一ヶ月という時間で二人の立場は逆転していた。

「ありがとうな、アリア」
「良いのじゃ良いのじゃっ。夫に尽くすのは妻の務めじゃからのぉ~」
「つ、妻って何ですかぁぁぁぁぁぁっ!?」
「「ん?」」

 突如大きな叫び声とともに玉座の間の扉が豪快に開け放たれた。仲睦まじく抱き合っていた二人は突然の侵入者に驚いたが、離れる事はなかった。

「魔王様っ! 私のアーレスさんと何をしてるんですかっ!」
「ミリアムか。何をって……見たらわかるじゃろ?」

 アリアは玉座に座るアーレスの腕に抱かれながら座っていた。

「アーレスさんは私のだって言ったじゃないですかっ!」
「あ~あ~……知らん」
「し、知らんって! アーレスさんを返して下さいっ!」

 そう憤るミリアムだが、アリアはまるで気にした様子もなく、アーレスの首に腕を回し密着した。

「ミリアムよ、お主はアーレスと何日暮らした?」
「え? それは……一日ですが」
「ふっ、妾は一ヶ月!」
「なっ!? ま、まだ三十分でしょう!?」
「ふふん、アーレスよ。一ヶ月に及ぶ妾との生活はどうじゃった?」

 アーレスはミリアムを見ながら言った。

「すまんミリアム。アリアの言った事は事実だ」
「え?」
「俺達は時の流れが違う部屋にいてな。現実では三十分だが、正に一ヶ月二人一緒に暮らしていたんだ」
「そ、そんなぁ~っ!」

 ミリアムは悲しみに崩れ落ちた。

「待て、ミリアム。なにもただ身体目的でいたわけじゃないんだ」
「うぅぅ、じゃあどんな理由でそんな……」
「アリアは吸精一回につき一体の精霊を召喚してくれたんだ。いわばまあ……これは修行なんだ。見てくれ。これが今俺が使える魔法の全てだ」

 そう言い、アーレスは鏡に自分の身に付けた魔法を表示する。

★闇魔法……闇の下級精霊ウィケッドから習った魔法。
★獄炎魔法……地獄の炎を操る魔法。
★冥水魔法……魔界の水を操る魔法。
★閻土魔法……魔界の土を操る魔法。
★風焉魔法……黒き風を操る魔法。
★黒雷魔法……暗黒の雷を操る魔法。
★絶氷魔法……絶対零度の氷を操る魔法。
★邪神魔法……生と死を司どる魔法。

 この一ヶ月で身に付けた魔法は以上だ。他にもまだ精霊はかなりの数が存在しているらしいが、アリアの精霊召喚はランダム召喚となっており、中には上位精霊と下位精霊とで能力が被る事もあり、一ヶ月という期間ではこれが限界だった。

「そんな……! うらやまじぃぃぃぃっ!」
「ふむ。実に素晴らしい一ヶ月じゃった。ミリアムよ、良き者を連れてきてくれて感謝するぞ」
「うぅぅぅぅっ! ふ、ふざけんなぁぁぁぁっ!」

 ミリアムは怒りに任せ力を解放した。背中から蝙蝠のような羽が広がり、口からは牙が生え、爪は鋭く伸びている。

「アーレスさんは私のって言った! いくら魔王様でも譲れないっ!!」
「むっ、妾と戦う気か?」
「待て、ミリアム」
「アーレスさんっ! 庇う気ですかっ!!」

 アーレスは怒りに呑まれていたミリアムを止める。

「確かに最初に俺を救ってくれたのはミリアムだ。その事実は変わらない」
「だ、だったら何で魔王様と!!」
「俺はアリアに絶対服従の身だ。アリアがやれと言えば俺はやるしかない。夫になれと言われたらなるしかないんだ」
「け、けどっ!!」

 ミリアムの怒りが徐々に鎮まっていく。

「それにな、一つ聞くが魔族は一夫一妻制なのか?」
「え?」
「もし違うなら俺はミリアムも妻に迎えたいのだが」
「え? えぇっ!?」

 ミリアムの顔が真っ赤に染まる。

「俺をここまで導いてくれたのはミリアムだ。そして、俺に力を与えてくれたのはアリアだ。そんな二人が俺の事で争う姿は見たくない。ミリアム、ここは立場上アリアを正室に、そしてミリアムは側室という事で退いてはもらえないか?」
「側室……」
「ああ。それで納得がいかないなら今ここで俺を殺してくれて構わない」
「えっ!?」

 アーレスは玉座から立ち上がりミリアムの手を取る。そして鋭く伸びた爪を自身の喉に添えた。

「な、なにを──!」
「ミリアムには恩がある。ミリアムが気に食わないなら俺にはもうこうするしか手はない」
「や、やれるわけないでしょっ! わかった、わかったよっ!」

 ミリアムは怒りを収め、見慣れた姿へと戻った。

「仕方ないから側室で我慢するっ! けど……ちゃんと私の事も大事にしてくれなきゃダメだよっ」
「もちろん大事にするよ。俺にはもう大事にする家族もいない。だから俺の家族になって欲しい。ミリアム、これからは妻として俺と同じ道を歩んで欲しい」
「わ、わかった。アーレスさん……いえ、アーレス! これからは妻としてアーレスを支えるねっ」
「ああ、ありがとうミリアム」

 こうしてアーレスは魔王アリアを正室に、ミリアムを側室に迎え、魔王軍での地位を確立させた。

 その後、アリアの計らいで魔王軍幹部との面通しが執り行われる事となった。

 しかし会議に現れた幹部は当然人間であるアーレスを安易に受け入れようとはしなかった。

「魔王様が御結婚!? しかも相手は人間ですと!? その様な事……認められるはずがないでしょう!」
「【ベリアル】よ。妾の決定が不服と申すか?」
「そ、それは──!」

 まず真っ先に反対したのは魔王軍参謀であり、悪魔軍代表でもある【ベリアル】だ。緑の髪に片眼鏡をかけ、スーツでビシッときめている。彼は癖の強い魔王軍幹部をまとめる苦労人でもあった。

「おい人間っ!」
「俺か?」

 ベリアルはアーレスに尋ねた。

「き、貴様……、まさかとは思うが……そ、その……魔王様とは……し、したのか?」
「は?」
「こらこらベリアルよ。妾はアーレスの正室じゃぞ? したもなにも……しまくりじゃ!」
「お……おぁぁぁぁ……っ」

 ベリアルはガックリと床に崩れ落ちた。 

「き、貴様ぁッ! 貴様にノータッチの精神はないのかぁぁぁぁッ! 幼女は愛でるものッ! 手を出したら犯ざ──ぶべらッ!?」

 アリアの鉄拳がベリアルの右頬にめり込んだ。そしてアリアはそのまま倒れたベリアルを踏みつける。

「誰が幼女じゃこのたわけがッ!!」
「ぐふッ──! 魔王様の折檻──! まさに至福の極みぃぃぃぃぃッ!」

 ベリアルも大概イカれていた。そこに他の幹部が意見を述べる。

「あたしは別に魔王様が良いなら賛成するっスよ? ただねぇ……人間っスよ? うちら魔族を裏切ったりは……」

 そう口を開いたのは魔王軍幹部、獣魔軍を統べる【レザニア】だ。レザニアは獣人軍の代表でもある。その姿は黒豹を人型にしたものだ。

「レザニアか。まぁ……アーレスに裏切りはありえん。何せこ奴は人間の領域から追放されてきたのでな」
「つ、追放? なにやらかしたんっスか!?」

 魔王がアーレスの事情を幹部達に話した。

「へぇ~、精霊使いっスか~。ん? いや待って下さいっス。それって魔王様の精霊召喚士と組合わさったら……」
「最強じゃな。まあ、そこはどうでも良いのじゃ。妾はアーレスを気に入った」
「……上手かったんスか?」
「無論。ちなみにミリアムとも平気で連戦できる強者よ」
「マ、マジっスか!? そ、それ……ワンちゃんあたしにも……」

 魔王がアーレスに問い掛ける。

「アーレスよ。レザニアは獣魔じゃが……抱けるか?」
「は? いやまぁ……抱いていいなら」
「ふむ。ちょっと時間をやる。やってこい」
「「え?」」

 二時間後。部屋に戻ったレザニアはアーレスの腕に抱きつき頬を赤く染めていた。

「アーレスさんの凄かったっス! あたしみたいな獣相手にあんな激しく……! 完璧に惚れたっス!」
「なんかすまん。まさか初めてとは思わなくて……」
「い、良いっス! あたしの初めてはアーレスさんのためにとっておいたんっス! あの……またして欲しいっス」

 二時間でレザニアは完璧に堕ちていた。

「ああ。アリアとミリアムが許可したらな」
「妾は構わんぞ? なんならミリアム同様側室に迎えるか?」
「なるっス! 子孫残しまくるっス!」
「うむ。ではレザニアをアーレスの側室に迎える。意義のある者は……」
「はい」
「ん?」

 片隅にいた肌の白い女が手を挙げた。彼女は名をウルスラといい、魔王軍幹部として不死軍を率いる不死王だ。生命活動は停止しているが、代わりに核を有し動いている。

「【ウルスラ】か。なんじゃ?」
「ミリアム様ならともかく、レザニアに抜けられたら困る……。軍の維持ができない」
「あ、あたしは別に抜けたりなんて……」
「そう言う意味じゃない。魔王軍はベリアルの悪魔軍、私の不死軍、レザニアの獣魔軍、そして今いない【ラフィエル】の堕天使軍で均衡がとれている。レザニアが色惚けに走ったらこのバランスが崩れる」
「ふむ。アーレスよ。ちょっとウルスラとして参れ」
「「え?」」

 二時間後。ウルスラはアーレスの背に抱きついた状態で戻ってきた。

「アーレス様のは……凄く熱くて……焼けそうだった!」
「ふむ。で、ウルスラよ。意見は?」
「ん……。私も側室になる」
「うむ。許可しよう」

 なぜか幹部二人と身体を交えた上に、側室に迎える事になってしまった。図らずもこれでアーレスは今この場にいる魔王軍幹部の半分を味方につけた事になる。

「あとはラフィエルか。あいつは気まぐれじゃからのう。ま、その内会えるじゃろ。というわけでだ、アーレスに危害を加える事は妾達が許さぬ。各々部下に話を通しておけ」
「「「はっ!」」」
「イエス魔王様……ノータッチ……ぐふぅっ!」

 若干ベリアルが血の涙を流しながら睨んでいたが、こうして魔族領域においてアーレスの安全が確保される事となるのだった。
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