30 / 39
第1章 始まりの章
30 魔王達を連れて帰るぞ!
しおりを挟む
「さて、ミストラルよ。大陸にある全てのダンジョンを破壊した今、もう民達と離れている必要は無いだろう。どうだ?砦を引き払って俺の街に移らないか?」
枢はダンジョンから帰った翌日、魔王にそう提案していた。
「…ふ~む、街にか。その前に枢、話を聞かせて貰う約束じゃぞ?」
「ちっ、覚えていたか。あれだけ逝かせたら忘れると思ったのに…。」
「バカ者。それとこれとは別の話じゃ!…のぅ、お主は邪神と戦った事があるのか?邪神はこの星には来ていない筈…、ならば主は何処からどうやってこの星に来た?目的は何じゃ?全てを話して貰おうか?」
魔王は人差し指を枢にずいっと突き付けていた。枢は観念し全てを語る事にした。
「誰にも話さないと誓えるか?」
「うむ。」
「…ふぅ、仕方無いな。俺は【レスティア】と言う星から来た。邪神を倒して俺はレスティアの惑星神となったんだ。」
魔王達は黙って話を聞いていた。
「でだ、宇宙神から収集があって、新たな銀河神を選ぶ事になったんだ。そこで、この星の神デュラン・ハーレスに会った。それから宇宙神に上手く誘導され、俺がこの星の神になる事になったんだよ。どうやらこの星の問題はデュランの手に余るらしくてな、代わりに俺が問題を解決する事になったんだよ。」
「…スケールがデカ過ぎて話が全く分からないわ…。」
アイリーンは困惑していた。しかし、ミストラルは違った。
「宇宙神に銀河神、惑星神か。成る程、どうりで強い訳だ。レスティアとは確かに同じ銀河に存在する星…。邪神の波動もその方角から発せられていたな。ある日突然消えたから何処かへ行ったかと思ったら…そうか、倒されていたのか。」
「まぁな。結構無茶苦茶な説明だったが信じるのか?」
「…ふむ、筋は通っているし、確かにこの惑星の神はデュラン・ハーレスじゃった。しかし…問題解決と言ったな?主はこれからどうする?」
枢はミストラルを見てこう言った。
「全ての種族が憎み合ってるんだっけ?取り敢えず一番危なかった魔族の絶滅は防いだ。次に危ないのが獣人、エルフだったか…。なぁ、ミストラル。何故全種族が憎み合っている?何か理由があるのか?知っていたら教えてくれ。」
「…人間だよ。全ての元凶は人間の欲だ。妾達魔族が先ず真っ先に悪に仕立てられ、戦争の引き金にされたのじゃ。戦争は儲かるからな。で、人間に踊らされた獣人やエルフ、亜人等が次々と妾達を追い詰め、この危険な大陸に押し込めたのじゃよ。」
枢はミストラルに反論した。
「しかし、それだと全種族が憎み合う事にはならないのでは?」
「まだ続きがある。…魔族と言う敵を失った人間達には新たな敵が必要じゃった。ここでまた人間達が暗躍し、先ず力の強い獣人の迫害を開始した。そして、獣人はエルフや亜人に助力を求めたが、人間達がエルフや亜人を拐って殺害した件を獣人の仕業だと話を広めたのじゃよ。それから獣人達は人間、エルフ、亜人を憎む様になったのじゃ。獣人達は全ての種族と関わる事を止め、国を閉鎖した。が、人間達はそれでも侵略を止めず、獣人達と戦を繰り返しては金を稼ぎ、更に獣人達を奴隷として扱う様になっていったのだよ。」
「…エルフや亜人は?」
「同じじゃ。獣人が滅んだら次は自分達の番かも知れんと自国に引きこもり、日々人間達から逃げる様に生活しておるらしい。」
枢は人間達に呆れていた。
「…なぁ、魔族はまだ他の種族が憎いか?人間を除いてだ。」
「人間以外はもう何とも思っておらぬよ。そもそもが人間達が妾達を敵視し、他の種族を騙した事から始まったのじゃ、人間は殺したい程憎いが…他とは別に今さら争う気は無い。」
魔姫達もそれに賛同し、頷いていた。
「そうか。なら…魔族を絶滅から救った今、俺は次に行かなければならないのかもしれんな。」
「獣人を助けに行くと?バカな…。人間は今この星の半分以上を占めているのじゃぞ?安易に獣人を守ろうと動けば…全ての人間と敵対する事になる!そうなれば今度こそ魔族はっ…!」
「大丈夫さ。俺は神様だぜ?人間位どうと言う事は無いさ。この大陸全体に結界を張り、誰も手出し出来ない様にしてから行く。魔族はもう戦いから解放されたんだよ。これからはのんびりと暮らせばいいさ。」
「ははっ、…のんびり…か。妾には一番似合わない暮らしじゃな。」
「街の全権をミストラル、お前に託す。お前が魔王と呼ばれるなら…再び魔族を盛り上げて見せろよ。」
「…妾を使う気か?ははっ、妾は魔王ミストラルじゃ。誰の指図も受けんっ!…妾を使いたいなら…番になれ、枢。妾を主のモノにするが良い!」
「あん?素直に俺に抱かれたいって言っちまえよ?他の大陸に行くって言ってもな、俺は何時でも此処に帰って来れるんだぜ?【転移】でな?」
魔王は顔を真っ赤にしていた。
「あ、もしかして暫く離れるから~…とか焦った?可愛い奴だな、え?はははは。」
「ば、ばばばば…バカモノォォォォォォッ!!枢のアホォォォォッ!!!」
魔王は泣きながら何処かへと消えて行った。
「アレに任せて魔族は大丈夫なのだろうか…。何か不安になって来たぞ…。」
魔水姫が枢に近寄りこう言った。
「大丈夫ですよ、私達がサポート致しますし。魔王様は判を押すだけですので。例え頭が多少アレでも何とかなりますわ。」
「お前、結構毒吐くのな。まさか今までも?」
「ええ…、雑事は全て私達が。アレは1人で生活すら出来ませんので…。」
「…頼む相手を間違えたかなぁ…。やれやれ…。」
「ん、私と姉でサポートする。これから魔族は再び栄華を極める。だから…私達も貰って?」
「…頼むわ。このままじゃ不安で何処にも行けそうにないからな…。アレが戻ったら街に向かうぞ?荷物があったら纏めておけよ?」
「「「「はいっ。」」」」
魔姫達は各自荷物を纏めに砦へと散会した。そこでアイリーンが枢に話し掛けてきた。
「ねぇねぇ、ダンジョンにお宝…あった?」
「ふっ、あったぜ?街に戻ったら見せてやるよ。」
「さっすが枢♪ちゃっかりしてるわねっ♪早く帰ろ~♪」
「はいはい。」
それから寂しくなって帰って来た魔王を何とかなだめ、枢達は街へと転移するのであった。
枢はダンジョンから帰った翌日、魔王にそう提案していた。
「…ふ~む、街にか。その前に枢、話を聞かせて貰う約束じゃぞ?」
「ちっ、覚えていたか。あれだけ逝かせたら忘れると思ったのに…。」
「バカ者。それとこれとは別の話じゃ!…のぅ、お主は邪神と戦った事があるのか?邪神はこの星には来ていない筈…、ならば主は何処からどうやってこの星に来た?目的は何じゃ?全てを話して貰おうか?」
魔王は人差し指を枢にずいっと突き付けていた。枢は観念し全てを語る事にした。
「誰にも話さないと誓えるか?」
「うむ。」
「…ふぅ、仕方無いな。俺は【レスティア】と言う星から来た。邪神を倒して俺はレスティアの惑星神となったんだ。」
魔王達は黙って話を聞いていた。
「でだ、宇宙神から収集があって、新たな銀河神を選ぶ事になったんだ。そこで、この星の神デュラン・ハーレスに会った。それから宇宙神に上手く誘導され、俺がこの星の神になる事になったんだよ。どうやらこの星の問題はデュランの手に余るらしくてな、代わりに俺が問題を解決する事になったんだよ。」
「…スケールがデカ過ぎて話が全く分からないわ…。」
アイリーンは困惑していた。しかし、ミストラルは違った。
「宇宙神に銀河神、惑星神か。成る程、どうりで強い訳だ。レスティアとは確かに同じ銀河に存在する星…。邪神の波動もその方角から発せられていたな。ある日突然消えたから何処かへ行ったかと思ったら…そうか、倒されていたのか。」
「まぁな。結構無茶苦茶な説明だったが信じるのか?」
「…ふむ、筋は通っているし、確かにこの惑星の神はデュラン・ハーレスじゃった。しかし…問題解決と言ったな?主はこれからどうする?」
枢はミストラルを見てこう言った。
「全ての種族が憎み合ってるんだっけ?取り敢えず一番危なかった魔族の絶滅は防いだ。次に危ないのが獣人、エルフだったか…。なぁ、ミストラル。何故全種族が憎み合っている?何か理由があるのか?知っていたら教えてくれ。」
「…人間だよ。全ての元凶は人間の欲だ。妾達魔族が先ず真っ先に悪に仕立てられ、戦争の引き金にされたのじゃ。戦争は儲かるからな。で、人間に踊らされた獣人やエルフ、亜人等が次々と妾達を追い詰め、この危険な大陸に押し込めたのじゃよ。」
枢はミストラルに反論した。
「しかし、それだと全種族が憎み合う事にはならないのでは?」
「まだ続きがある。…魔族と言う敵を失った人間達には新たな敵が必要じゃった。ここでまた人間達が暗躍し、先ず力の強い獣人の迫害を開始した。そして、獣人はエルフや亜人に助力を求めたが、人間達がエルフや亜人を拐って殺害した件を獣人の仕業だと話を広めたのじゃよ。それから獣人達は人間、エルフ、亜人を憎む様になったのじゃ。獣人達は全ての種族と関わる事を止め、国を閉鎖した。が、人間達はそれでも侵略を止めず、獣人達と戦を繰り返しては金を稼ぎ、更に獣人達を奴隷として扱う様になっていったのだよ。」
「…エルフや亜人は?」
「同じじゃ。獣人が滅んだら次は自分達の番かも知れんと自国に引きこもり、日々人間達から逃げる様に生活しておるらしい。」
枢は人間達に呆れていた。
「…なぁ、魔族はまだ他の種族が憎いか?人間を除いてだ。」
「人間以外はもう何とも思っておらぬよ。そもそもが人間達が妾達を敵視し、他の種族を騙した事から始まったのじゃ、人間は殺したい程憎いが…他とは別に今さら争う気は無い。」
魔姫達もそれに賛同し、頷いていた。
「そうか。なら…魔族を絶滅から救った今、俺は次に行かなければならないのかもしれんな。」
「獣人を助けに行くと?バカな…。人間は今この星の半分以上を占めているのじゃぞ?安易に獣人を守ろうと動けば…全ての人間と敵対する事になる!そうなれば今度こそ魔族はっ…!」
「大丈夫さ。俺は神様だぜ?人間位どうと言う事は無いさ。この大陸全体に結界を張り、誰も手出し出来ない様にしてから行く。魔族はもう戦いから解放されたんだよ。これからはのんびりと暮らせばいいさ。」
「ははっ、…のんびり…か。妾には一番似合わない暮らしじゃな。」
「街の全権をミストラル、お前に託す。お前が魔王と呼ばれるなら…再び魔族を盛り上げて見せろよ。」
「…妾を使う気か?ははっ、妾は魔王ミストラルじゃ。誰の指図も受けんっ!…妾を使いたいなら…番になれ、枢。妾を主のモノにするが良い!」
「あん?素直に俺に抱かれたいって言っちまえよ?他の大陸に行くって言ってもな、俺は何時でも此処に帰って来れるんだぜ?【転移】でな?」
魔王は顔を真っ赤にしていた。
「あ、もしかして暫く離れるから~…とか焦った?可愛い奴だな、え?はははは。」
「ば、ばばばば…バカモノォォォォォォッ!!枢のアホォォォォッ!!!」
魔王は泣きながら何処かへと消えて行った。
「アレに任せて魔族は大丈夫なのだろうか…。何か不安になって来たぞ…。」
魔水姫が枢に近寄りこう言った。
「大丈夫ですよ、私達がサポート致しますし。魔王様は判を押すだけですので。例え頭が多少アレでも何とかなりますわ。」
「お前、結構毒吐くのな。まさか今までも?」
「ええ…、雑事は全て私達が。アレは1人で生活すら出来ませんので…。」
「…頼む相手を間違えたかなぁ…。やれやれ…。」
「ん、私と姉でサポートする。これから魔族は再び栄華を極める。だから…私達も貰って?」
「…頼むわ。このままじゃ不安で何処にも行けそうにないからな…。アレが戻ったら街に向かうぞ?荷物があったら纏めておけよ?」
「「「「はいっ。」」」」
魔姫達は各自荷物を纏めに砦へと散会した。そこでアイリーンが枢に話し掛けてきた。
「ねぇねぇ、ダンジョンにお宝…あった?」
「ふっ、あったぜ?街に戻ったら見せてやるよ。」
「さっすが枢♪ちゃっかりしてるわねっ♪早く帰ろ~♪」
「はいはい。」
それから寂しくなって帰って来た魔王を何とかなだめ、枢達は街へと転移するのであった。
0
お気に入りに追加
345
あなたにおすすめの小説
完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。
音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。
だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。
そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。
そこには匿われていた美少年が棲んでいて……
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!
七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる