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203 娘との間接キス?

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 俊也は魔法陣から出た
「ただいま。贈り物って?」
 俊也は早速ルラに聞く。

「お帰り。今は休んでる。
いつ俊也が帰ってくるか、わかんなかったから」
 ルラはわけあり顔でにんまり笑う。

「ネズミ狩りシステム、ばっちりだった。
改良型の新転移魔法にすっかり慣れてるから、問題なく発動できた」
 俊也は「贈り物」は動物なのかと思いながら応えた。

ちなみに、「ネズミ狩り」システムは、「改良型新転移魔法」を応用したものだ。
すなわち、レーダーに映ったミサイルの軌道を予測する。
その軌道上にでかい魔法陣を描き、ミサイルをはっきりイメージする。
魔法陣を通過したミサイルを、適当な魔法で撃破する。
俊也は百発百中の自信を持った。

「何度も失敗し続けたら、さすがにあきらめるかもね。
ミサイルは安くないそうだし」
 ルラは楽観論を述べる。

「問題は本物の核弾頭を搭載しているときだ。
爆発させたら、空中でも放射能汚染は避けられないだろうから、適切な魔法を考える必要があると思う。
それと、潜水艦から発射されたとき。
発射の兆候がつかめない。
ずっと詰めてるわけにいかないし。
巡航ミサイル型でも無理だ。
もっと方法を詰める必要がある。
とりあえず、子育てが一段落したら、ルラ達も時々ネズミ狩り基地へ詰めてね。
三人とローランやユーノならできると思う。
マサラやエンラン、ミネットは、まだちょっと不安。
さしあたっては、新転移魔法改の習熟をみんなで励行する。
そんな感じで」

「了解。その方向で。
ところで、贈り者(者、は誤字じゃないですよ)は気にならないの?」

「動物だろ? 
ナイトの彼女候補とか?」

「惜しい! 
極上の嫁候補。
もちろん俊也のね。
おっぱいの時間だから」
 ルラは愛娘の呼びかけに応え、娘を抱き上げた。まだうまく発音できないので、念話を使っている。

「俺の?」
『超上玉だよ。よかったね、お父さん』
 二人の愛娘、湖(うみ)は、ニヤリと笑って、ルラの乳首に吸いついた。

『うんく、うんく……。ふ~、もうお腹いっぱい!
お父さん、まだおっぱい残ってると思うよ。
私の吸い残しで良ければ』
 乳児はスケベな父親に気を使う。

「うみたんが、残りでよければ、だって」
 ルラが苦笑して言う。もちろんおっぱいはさらしたままだ。

「うん……。なんとなく、そんなこと言ったような気がした」
 俊也形態で、念話は使えないはずだった。ところが最近、言いたいことが伝わってくるのだ。子供たちの中で湖の意思は、最も明瞭に伝わる。
 さっきは、からかわれたような……。

「で、どうするの?」
 湖にげっぷをさせ、ルラは娘をベビーベッドに寝かせる。

『お父さん、眠ってあげるから、遠慮なくどうぞ。
娘との間接キスにもなっちゃうね!』
 俊也には確かにそう聞こえた。

 なんという娘だ!

 では……。ちゅく、んっく、んっく……。静香の母乳は薄味だけど、三幹部、とりわけルラのは一番濃い。
 マジで甘いのですよ!

 待てよ……。嫁たちは俺の精液が甘いと言う。ひょっとして、似たようなお味?
 若干引きながらも、俊也は残務処理にいそしんだ。
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