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53 アンをアンアン言わせよう!

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 一時間ほど後。アンリが厨房に帰った。

「どうだった? って、聞くまでもないね。
よかった?」
 アンは、からかってみる。アンリは、まだ頬を上気させ、ふわふわした感じだ。

「す~~~ごくよかった!
アン、夕食の支度、後は任せて!
すぐにでも経験してみなさい。
きっと世界が変わる」

 そんなによかったんだ!

「猫の姿になって寝てるから、鼻ツンしてね。
ノックはいらないそうよ」
 アンリの言葉を背中で聞き、アンはいそいそと俊也の部屋へ向かった。


 アンはそっとドアを開けた。ダブルサイズのベッドの上で、ナイトはへそ天。熟睡しているようだ。

 シーツが、しわくちゃになってる。アンはラブミーテンダーで、ベッドメイクの手伝いを何度もした。

 変なにおいのするシーツのシミが不快だったが、居候の身分。粛々と作業をこなした。
 シーツのしわくちゃ加減は同じだが、一種生臭いような空気は感じられない。

 アンは衣服を脱いで、下着姿に。もちろん、支給されたメイドインジャパンの上下。今日俊也が帰ってくる予定だったから、もちろん黒の勝負下着だ。

俊也の好みは、淡色系か黒だと聞いていた。

 自分では黒が似合っていると、アンは思っている。それらを身につけるとき、鏡で見たが、お尻なんてほとんど紐だ。おっぱいも半分透けてる。

日本の人間は、とことんスケベにできているようだ。男を釣るための衣装だとしか思えない。
我ながら超セクシー! きっと俊也さんなら入れ食いだ!

アンはベッドの端に腰かける。

 ツン。鼻ツンを施す。

 ボフン! 謎煙りと共に、裸体の俊也が。

 あらま、かわいい……。誰に教わったわけではない。アンはかわいいおティンティンを右手で捕獲。

 あらま、元気ですこと……。みるみるまに、おティンティンは存在感を増した。

 ここまで挑まれ、しっぽを巻いて逃げる俊也ではなかった。

 アンを抱きしめ、そっと押し倒す俊也だった。アンは勝負度胸抜群だ。アンリとはまさしく対照。

「私はずっと怯えながら生きてきた。
俊也さん、私を強くして」
 アンは挑戦的な目で俊也を見つめる。

「もう一人じゃないからね。
嫁とナイトが君を守る。
及ばずながら俺も」
 俊也はアンを強く抱きしめた。おもむろに唇を奪う。

 あれっ、と俊也は思う。ファーストキスやさっきのような、ほろ苦さが薄れている気がする……。

ビターチョコとミルクチョコの中間的な?

 俊也は、嫁たちの体液の味は、魔力の質と深く関わると解釈していた。どうも精神のあり方にも関連するようだ。

 要するに、アンは俺を受け入れたということ?

 もっとミルクチョコテイストに。俊也は飽きることなく濃厚なチューを重ねた。

「ふ~ん……」
 カクン。アンの力が完全に抜けた。

 おいおい、ベロチューだけで? アンは一瞬気絶したようだ。意識はすぐ取り戻したようだが、力が入っていない。

「俊也さん、私、どうしちゃったんだろう?
力が入らない。
それに……」
 それに? はは~ん……。

 俊也はアンの娘さんに手を伸ばす。

「あっ……、私って、変なの?」
 アンは俊也の手を拒絶しかけ、すぐにやめた。

 俊也はばっちり確認できた。アンは好色ナンバーワン! もちろん大歓迎!
 好色、というより、安心して身を委ねられる、男を求めていたのかもしれない。

他の嫁より、はるかに切実な形で。

「全然変じゃないよ。
大感激!」
 俊也はアンの黒パンを脱がし、女の子の丘にキスした。黒パンはすでに濡れて、彼女の娘さんは濃厚なフェロモンを放っていた。

 俊也は眠気に耐え、超念入りに二発アンをいてこました。
 アンをアンアン言わせてやった。アンアンは、ヒーハーにすぐ変化したけど。


 アンとルマンダ、どっちが好色でしょう? 超攻撃である点、アンに軍配が上がる気がする。やっぱりナンバーワンだ。
 体全体で絡みつき、貪欲にむさぼるイメージ?

 極端に言えば、「魔性の女」的な? 前世はサキュバス的な?

 最初でこれなら……、ちょっと怖い気がする。
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