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13 そんなのダメだよ!
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キキョウはケーンとパーティ登録をした。勢いだけで申し出、引っ込みがつかなかったというのが、本当のところ。
それでもキキョウは有頂天。
夜の女王様と元勇者ケンイチ様のご子息?
超かわいいウソじゃん! 絶対ウソだと誰でもわかるから。
信じられるわけないが、それでもいい。おねえさんとして、かわいい見栄も受け止めちゃう!
そうよ、私はケーン様のおねえさん、つまり保護者なの!
「ケーン様、まず装備を整えましょう。私に任せて下さい」
キキョウは、ケーンにがっちり腕を組んで言う。日系的控えめのおっぱいをぐいぐい押しつけながら。
おねえさん、なのにいいの?
何を言う!
血のつながっていない「おねえさん」、いわゆる一つの最強属性じゃない!
キキョウの心理を、記者が代弁してみました。
キキョウ的に若干不安だったのは、自分の謙虚乳。ケーン様の目は、女冒険者や受付嬢の、巨乳に釘付けだった。
私のおっぱいだって、形はいいんだから!
負けるもんですか! そんなに……。
「受けたクエストはオークだし。
青銅の剣でも大丈夫だけど」
ケーンは、がらりと変わった風向きに若干とまどう。
「ダメです! オークだってなめちゃいけませんよ。
ケーン様は、どんなジョブなんですか?」
心配性のおねえさんは、強く反論。強がるところ、超かわいい、と思いながら。
「とりあえず魔法戦士で登録したけど」
「魔法も使えるんですか!
なら、ミスリルソードなんかお勧めです!
軽いし魔力が上がったら、ガンガン魔力や属性を付加できます」
キキョウは、これも見栄? とも思ったが、私が装備を渡し、実力をつけさせればいいだけの話。
私は魔法が苦手だから、魔力量はよくわからないが、相当多い感じがする。
よかった、ダンジョンで拾ったアイテム売らなくて。
「剣なら色々持ってる。
聖剣や魔剣タイプは目立ち過ぎるし、アダマンタイトのノーマルタイプなら、一見鋼の剣に見える……」
ケーンは左手を掲げる。すると、立派なこしらえの剣が手の中に。
「マサムネなどは、いかがでしょう?」
二人の後ろで、にこやかに見ていたブラックが言う。
「刀タイプは、やっぱ目立つでしょ。
そうだ、キキョウは刀を装備してるね?
よさそうなの見つくろおうか?」
アダマンタイトの剣?
マサムネ?
どっちも国宝級のアーティファクトじゃん!
キキョウは固まってしまった。それに、あの剣は魔法で呼び出したとしか思えなかった。
つまり、ゲキムズの時空魔法の使い手?
この人、マジであのお二方のお子様では?
そんなのダメだよ!
私が守るんだから!
キキョウは超ショックだった。
「あの~、ケーン様、本当なんですか?」
キキョウはおずおずと聞く。
「かあちゃんと父ちゃんに紹介しようか?
今から夜の王宮へ転移する?」
あっけらかんと答えるケーンだった。
どうやら本当に、夜の女王様と、ケーン様のご子息のようだ。
「心の準備、させてもらえません?」
すっかりびびってしまったキキョウだった。
それでもキキョウは有頂天。
夜の女王様と元勇者ケンイチ様のご子息?
超かわいいウソじゃん! 絶対ウソだと誰でもわかるから。
信じられるわけないが、それでもいい。おねえさんとして、かわいい見栄も受け止めちゃう!
そうよ、私はケーン様のおねえさん、つまり保護者なの!
「ケーン様、まず装備を整えましょう。私に任せて下さい」
キキョウは、ケーンにがっちり腕を組んで言う。日系的控えめのおっぱいをぐいぐい押しつけながら。
おねえさん、なのにいいの?
何を言う!
血のつながっていない「おねえさん」、いわゆる一つの最強属性じゃない!
キキョウの心理を、記者が代弁してみました。
キキョウ的に若干不安だったのは、自分の謙虚乳。ケーン様の目は、女冒険者や受付嬢の、巨乳に釘付けだった。
私のおっぱいだって、形はいいんだから!
負けるもんですか! そんなに……。
「受けたクエストはオークだし。
青銅の剣でも大丈夫だけど」
ケーンは、がらりと変わった風向きに若干とまどう。
「ダメです! オークだってなめちゃいけませんよ。
ケーン様は、どんなジョブなんですか?」
心配性のおねえさんは、強く反論。強がるところ、超かわいい、と思いながら。
「とりあえず魔法戦士で登録したけど」
「魔法も使えるんですか!
なら、ミスリルソードなんかお勧めです!
軽いし魔力が上がったら、ガンガン魔力や属性を付加できます」
キキョウは、これも見栄? とも思ったが、私が装備を渡し、実力をつけさせればいいだけの話。
私は魔法が苦手だから、魔力量はよくわからないが、相当多い感じがする。
よかった、ダンジョンで拾ったアイテム売らなくて。
「剣なら色々持ってる。
聖剣や魔剣タイプは目立ち過ぎるし、アダマンタイトのノーマルタイプなら、一見鋼の剣に見える……」
ケーンは左手を掲げる。すると、立派なこしらえの剣が手の中に。
「マサムネなどは、いかがでしょう?」
二人の後ろで、にこやかに見ていたブラックが言う。
「刀タイプは、やっぱ目立つでしょ。
そうだ、キキョウは刀を装備してるね?
よさそうなの見つくろおうか?」
アダマンタイトの剣?
マサムネ?
どっちも国宝級のアーティファクトじゃん!
キキョウは固まってしまった。それに、あの剣は魔法で呼び出したとしか思えなかった。
つまり、ゲキムズの時空魔法の使い手?
この人、マジであのお二方のお子様では?
そんなのダメだよ!
私が守るんだから!
キキョウは超ショックだった。
「あの~、ケーン様、本当なんですか?」
キキョウはおずおずと聞く。
「かあちゃんと父ちゃんに紹介しようか?
今から夜の王宮へ転移する?」
あっけらかんと答えるケーンだった。
どうやら本当に、夜の女王様と、ケーン様のご子息のようだ。
「心の準備、させてもらえません?」
すっかりびびってしまったキキョウだった。
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