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5 登録完了

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 ケーンはブラックとともに、無事冒険者登録を終えた。

だが、受付嬢は相変わらず超忙しそうだった。

おかしい。登録の時には、受付嬢と絶対フラグが立つはずなんだけど。

ケーンは登録の時、魔力検査を苦労してセーブした。

初心者としては、高いかな、という反応を魔力測定器ははじき出した。

魔力の高い者が、低くごまかすことはできる。特にケーンは、細かい魔力操作が得意だ。

もう少しびっくりさせた方がよかったかも……。

不器用なブラックは、頑張ったものの、ライラックギルド新規登録者の、新記録をはじき出してしまった。

一千年物の神馬だもんね。当たり前だけど。

ケーンは肩を落とし、端の方の受注カードを見た。

Fクラスに討伐クエストなんてないじゃん! 
まあ、父ちゃんの世界の小説もそうだった。

地道にクラスをあげるしかない。

ケーンの、ナンパへの道のりは遠かった。


「ケーン様、ペンペンソウの採集依頼でも受けますか? 
後は下働き程度の依頼しかありません」
 ブラックは気の毒そうに言った。

「そうね……」
 薬草採集は王道への第一歩。ケーンは力なくカードをはぎ取った。

だが、神がケーンを見離したわけではなかった。

あの子、守ってあげたい。だけど、強そうなお付きがいるし……。
どうやって近づこう? 

ドストライクの女冒険者が、ケーンを熱い目で見ていた。
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