僕が玩具になった理由 【番外編】

1話 心の支え

9

－ヒュンッ。

細い鞭が空を切る音。

バシッ!!

白い肌に無数の赤い傷。

「28!!」

いつの間にかいなくなっていたと思っていた勝実が 競馬の時に馬を叩くような鞭を右手に握り、数を数えながら全裸で手足を縛られ動けずにいる白い背中に鞭を振り下ろしている。

－全裸で手足を縛られ………。

両手は高く上げられて天井に付けられているフックに括り付けられているロープで縛られ、両足も大きく広げられて床に付けられているフックから伸びているロープに縛り付けられていた。

(………麗!!)

頭には茶色い紙袋がすっぽり被せられ顔は隠されていたが、顔が見えない位で俺が麗を分からないはずがない。

………麗の白い背中に無数の傷跡……血が滲んで真っ赤に染まった背中。

それを見た時。

怒りで目の前が赤い滲んだ。

「…ーーーっ!!ーーーーーっ!!ーーーーーっ!!」

俺は獣のような咆哮を上げて勝実に突進していった。