890 / 968
やはり似ている
しおりを挟む
「いやぁ~~~、さすが……甲殻昆虫、だっけ? 結構堅かったな!!」
十分以内にソルジャーアントを全滅させることに成功。
その間、シュラは本当に素手のみでソルジャーアントを叩き潰し続けた。
「素直に大剣を使えば良いものを」
「別に良いじゃねぇか。どちらにしろ、完璧にぶっ殺すには頭をぶっ潰すだけじゃたりねぇんだからよ」
「……そうですね」
あら、これ以上文句は言わないんだな。
まぁシュラも鬼火こそ使わなかったけど、一発一発結構本気で叩き込んでたから、それならって思ったのか?
「あっ、もしかしたらこの前話してたハンターたち、このソルジャーアントたちに殺されたのかもしれないっすね」
「なんでだ?」
「強くても、一体だけなら……レグティスたちぐらい戦えるなら、逃げることは出来そうじゃないっすか。最悪、一人か二人は逃げられると思うんすよ」
確かに……そうだな。
実際に逃走という選択肢を取るか、仲間を見捨てて逃げるという選択肢を取るから、その人たち次第だろうけど……Bランククラスのモンスターが一体だけなら、不可能ではないな。
「けど、このソルジャーアントたちみたいに、そこそこ強いくせに、ガッツリ集団で行動してる個体なら、まず逃げられないと思うんすよ」
「……相当脚に自信があるハンターじゃないと、確かに無理かもな」
毒液や酸液を吐かない変わりに、ソルジャーアントは他のCランクアントモンスターと比べて、身体能力が高い。
体力は無尽蔵だし……仮に逃げ切れたとしても、死角から別のモンスターに狙われる可能性もありそうだ。
「これも、ギルドに報告しておいた方が良さそうですね」
「だな。ソルジャーアントが数十体規模で行動してるってことを知れば、腕に覚えがあるルーキーたちも挑まなくなりそうだ」
「……アリが、いれば。多分、女王、も、いる」
「うわぁ~~~~、絶対にいそうだな」
まだ全体が見えてこないほど広い地下遺跡の規模を考えると、寧ろいると考えるのが自然か。
「とりあえず、解体を済ませてしまいましょう」
「だな」
数は多いが、今回はセルシアも頑張って参加してくれる。
…………とはいえ、やっぱり虫系モンスターの中はまた独特な匂いがするな。
それでも躊躇うことなく解体するけど…………こうして平気でモンスターの解体をしてると、改めてこの世界に染まったなって感じるな。
数日後、俺は改めて地下遺跡はダンジョンに似ているなと感じさせられた。
何故なら…………セルシアと二人だけで、現在何階層にいるか解らない場所に飛ばされたから。
「ごめん、ね」
「いや、仕方ないよ」
昼食を食べ終えて探索を再開してから、リビングデッドグラディエーターと遭遇した。
Bランクのモンスターであり、ロングソードを装備してることから、これまたシュラやセルシアが戦り応えを感じるモンスター。
ただ……なんとその数、合計十体。
ちょっと予想外の数だった。
とはいえ、全員で戦えば問題無いだろうと思ってたけど……うっかりセルシアが転移トラップを踏んでしまった。
慌てて俺が飛び込んだら、なんとか俺も一緒に転移されたので事なきを…………事なきを得た、かな?
「でも、先に、ルーフェイスが、教えて、くれてたの、に」
「大丈夫だって。それに、仕方ないって言っただろ。ほぼ同時にリビングデッドグラディエーター二体を相手にしてたら、そこら辺の確認を疎かになってしまうって」
ぶっちゃけ、俺もリビングデッドグラディエーターとの戦闘が始まってから、転移トラップの位置はなんとなくあそこら辺にあるよな? ぐらいにしか把握出来てなかった。
「とりあえず、今は転移されても無事なことを喜ぼうぜ」
「……うん。ありが、とう。ラガス」
「どういたしまして」
とはいえ……さてさて、実際のところどうしようか。
十分以内にソルジャーアントを全滅させることに成功。
その間、シュラは本当に素手のみでソルジャーアントを叩き潰し続けた。
「素直に大剣を使えば良いものを」
「別に良いじゃねぇか。どちらにしろ、完璧にぶっ殺すには頭をぶっ潰すだけじゃたりねぇんだからよ」
「……そうですね」
あら、これ以上文句は言わないんだな。
まぁシュラも鬼火こそ使わなかったけど、一発一発結構本気で叩き込んでたから、それならって思ったのか?
「あっ、もしかしたらこの前話してたハンターたち、このソルジャーアントたちに殺されたのかもしれないっすね」
「なんでだ?」
「強くても、一体だけなら……レグティスたちぐらい戦えるなら、逃げることは出来そうじゃないっすか。最悪、一人か二人は逃げられると思うんすよ」
確かに……そうだな。
実際に逃走という選択肢を取るか、仲間を見捨てて逃げるという選択肢を取るから、その人たち次第だろうけど……Bランククラスのモンスターが一体だけなら、不可能ではないな。
「けど、このソルジャーアントたちみたいに、そこそこ強いくせに、ガッツリ集団で行動してる個体なら、まず逃げられないと思うんすよ」
「……相当脚に自信があるハンターじゃないと、確かに無理かもな」
毒液や酸液を吐かない変わりに、ソルジャーアントは他のCランクアントモンスターと比べて、身体能力が高い。
体力は無尽蔵だし……仮に逃げ切れたとしても、死角から別のモンスターに狙われる可能性もありそうだ。
「これも、ギルドに報告しておいた方が良さそうですね」
「だな。ソルジャーアントが数十体規模で行動してるってことを知れば、腕に覚えがあるルーキーたちも挑まなくなりそうだ」
「……アリが、いれば。多分、女王、も、いる」
「うわぁ~~~~、絶対にいそうだな」
まだ全体が見えてこないほど広い地下遺跡の規模を考えると、寧ろいると考えるのが自然か。
「とりあえず、解体を済ませてしまいましょう」
「だな」
数は多いが、今回はセルシアも頑張って参加してくれる。
…………とはいえ、やっぱり虫系モンスターの中はまた独特な匂いがするな。
それでも躊躇うことなく解体するけど…………こうして平気でモンスターの解体をしてると、改めてこの世界に染まったなって感じるな。
数日後、俺は改めて地下遺跡はダンジョンに似ているなと感じさせられた。
何故なら…………セルシアと二人だけで、現在何階層にいるか解らない場所に飛ばされたから。
「ごめん、ね」
「いや、仕方ないよ」
昼食を食べ終えて探索を再開してから、リビングデッドグラディエーターと遭遇した。
Bランクのモンスターであり、ロングソードを装備してることから、これまたシュラやセルシアが戦り応えを感じるモンスター。
ただ……なんとその数、合計十体。
ちょっと予想外の数だった。
とはいえ、全員で戦えば問題無いだろうと思ってたけど……うっかりセルシアが転移トラップを踏んでしまった。
慌てて俺が飛び込んだら、なんとか俺も一緒に転移されたので事なきを…………事なきを得た、かな?
「でも、先に、ルーフェイスが、教えて、くれてたの、に」
「大丈夫だって。それに、仕方ないって言っただろ。ほぼ同時にリビングデッドグラディエーター二体を相手にしてたら、そこら辺の確認を疎かになってしまうって」
ぶっちゃけ、俺もリビングデッドグラディエーターとの戦闘が始まってから、転移トラップの位置はなんとなくあそこら辺にあるよな? ぐらいにしか把握出来てなかった。
「とりあえず、今は転移されても無事なことを喜ぼうぜ」
「……うん。ありが、とう。ラガス」
「どういたしまして」
とはいえ……さてさて、実際のところどうしようか。
176
お気に入りに追加
3,491
あなたにおすすめの小説
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。
世界最強の公爵様は娘が可愛くて仕方ない
猫乃真鶴
ファンタジー
トゥイリアース王国の筆頭公爵家、ヴァーミリオン。その現当主アルベルト・ヴァーミリオンは、王宮のみならず王都ミリールにおいても名の通った人物であった。
まずその美貌。女性のみならず男性であっても、一目見ただけで誰もが目を奪われる。あと、公爵家だけあってお金持ちだ。王家始まって以来の最高の魔法使いなんて呼び名もある。実際、王国中の魔導士を集めても彼に敵う者は存在しなかった。
ただし、彼は持った全ての力を愛娘リリアンの為にしか使わない。
財力も、魔力も、顔の良さも、権力も。
なぜなら彼は、娘命の、究極の娘馬鹿だからだ。
※このお話は、日常系のギャグです。
※小説家になろう様にも掲載しています。
※2024年5月 タイトルとあらすじを変更しました。
奪われ系令嬢になるのはごめんなので逃げて幸せになるぞ!
よもぎ
ファンタジー
とある伯爵家の令嬢アリサは転生者である。薄々察していたヤバい未来が現実になる前に逃げおおせ、好き勝手生きる決意をキメていた彼女は家を追放されても想定通りという顔で旅立つのだった。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる